ハチ的関西遠征レポート
恐怖!淀のターフに
謎の傾奇者オーナーを見た?!

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1月8日


 0045時。最初の目覚ましを消して二度寝し、3個目の時計を消したところで、ようやく起き出すハチ。そして眠気が覚めるのを待たず、バッグを取り出した――

 さてさて、今日は待ちに待った関西遠征の日。メインは翌日のCトレジャーなんだが、今日の内に関西入りして京都競馬場へ行く事にしてる。んで、どーせなら第1レースから見たいので、始発の新幹線に乗る。始発は0600時に出る。当然の事ながらバスなんて動いてないんで、博多駅までのアクセスはタクシーになるのだが……タクシー代が勿体無いので、歩く事にした。

 実際に一度、終バスに間に合わず、博多駅から福岡市内某所の自宅まで、約2時間かけてテクテクと歩いた経験もあるので、不可能ではない。逆算すると0400時前に出発しないといけない。本来ならば、前日までに準備しておく所だが、展示用のPOPをギリギリまで描いていて、前日の1900時に、やっと完成した所。こんなヘロへロの状態なんで、先に寝ておいて、準備は後にしようか――というのが、冒頭までの流れ。

 バッグを引っ張り出し、着替えやらサークル用の荷物やらを、もしもしと押し込んでいく。余裕かと思いきや、意外と手間取り、結局出発できたのは、0415時。急いで出発しよう。

 明け方――といっても、未だ夜も明けきれぬ時間。バッグをよっこら…しょっと担いだハチは、家を後にした。道中、歩く事自体はそれほど苦労は無い。でもでも、トイレが辛かったね。ハチは只でさえ小用が近いだけに、長時間の歩きは辛い。なんで、敢えて最短距離の道はとらず、ローソンの多い遠回りの道をとったワケ。何度かのトイレ休憩を経て、天神に達する。これなら博多駅まで行けそうだ。

 が、中洲ぐらいで、時計は既に0540時――間に合わねぇ。仕方ないんで、ここでタクシーを拾う。590円也。

 博多駅に到着後、新幹線ホームから新幹線に飛び乗ってみると、ハチが乗った車両には、だ〜れも乗ってない。そして0600時、ガラ開きな新幹線は、ハチと少数の人々を乗せて動き出す。すると、Imperatorの星鈴さんが、ひょっこりとやって来た。実は星鈴さん、今日のCシティ大阪に参加するんで、こうやって一緒に移動中だったりする。

 さて、星鈴さん、ハチの近くに座るかと思いきや――ハチの乗ってる車両が禁煙車と知るや、そそくさと去っていった。そんなこんなで、新幹線は新大阪駅に到着。インテックスに向かう星鈴さんとは、ここでお別れ。ハチは京都競馬場に向かう。

 地下鉄から京阪に乗り換え、淀駅へ。ここからテクテクと10分ほど歩いていくと、京都競馬場のだだっ広い敷地が見えてくる。道中、怪しい予想屋やら、食事処やら売店やら、競馬客を相手にした商売が軒を連ね、猥雑な雰囲気がプンプンで、歩いていても飽きないな。

何年も競馬場に行ってない間に、レープロがいつの間にか
コミケットアピールみたいになってて驚いた


 残念ながら第1レースには間に合わず、第2レースから勝負始め。結果、ワイドで180円&590円をダブル的中させ、順調な滑り出し……………だったら、良かったんだけどね。

 世の中、んなに甘くは無い。3Rから5Rまで、全然当たらない。6レースでワイド150円を当てた後は、ひたすら深い闇へとズルズルと堕ちていくのみ。さて、9Rの福寿草特別。馬柱を眺めてると、4枠4番・フサイチジャンク――なっ…フサイチジャンクだと?!

 知らない人にちょっと説明すると、フジのスポーツ番組「ジャンクSPORTS」に、フサイチの関口オーナーが時々出演している縁で、オーナーが買ったサンデーサイレンス産駒に、番組の名前をつけてもらったってのが、この馬。

 パドックで、当のフサイチジャンクを見てみる。うーん…絞れたというべきか、細いというべきか。尤もハチは、パドック見ても分からないんで、只眺めてるだけなんだが。と、奥のほうから何やら歓声が上がる。……見に行くまでも無いわな。どーせ、関口オーナーがパドックに現れたんだろ。

 さて、レースが始まった。道中、好位を走るジャンク。が、最後の直線で前が詰まってしまい、最早これまでか?!と思ったら、前が開いた隙を突いて、そこから恐ろしい脚を魅せ、見事に一着でゴール。すげぇ…

 ジャンクが勝った直後、観客の視線はターフではなく、全く別の方向に向けられた。そう、スタンド上階にいるであろう、関口オーナーに。ハチも思わず背後を向くと――いた!白のスーツに赤マフラー。ここからじゃあ顔は識別できないが、こんな派手な格好するのは、競馬界には一人しかいない。

 観客から万歳コールが起こる。天上のオーナーも、万歳。その時、競馬場全体が一体感に包まれた。って、まるでG1レースのノリ。

 このあとの表彰式も凄かった。レース確定直後、終了後最終レースはどうするかな…と、検討してたら、既にワラワラとウィナーズサークルに人々が集まってる。地元の小倉開催じゃあ、到底見られないような、黒山の人だかり。馬群ならぬ人群を掻き分けて覗いてみると…いたいた。関口オーナーだ。

武騎手にとって2700勝のメモリアルなんだが…
(ちなみに奥のスーツの男性は厩務員さん)
何だかんだで主役はこのオヤジ


 観客はというと、武騎手へのインタビューを完全無視で、カメラやら携帯やらで関口オーナーを撮りまくり。普通は勝利騎手が目立つものだが、最早、武騎手がかすんで見える

 さて、このレースのハチの馬券。このレースは完全にジャンクに乗ることにして、4番を1着アタマの3連単4点流し。確かにジャンクは1着に来たんだが、2着以降が大ハズレ。

そういえばこれが、初めて買った3連単。そう簡単には当たらないか


 さて、最終レース。ここまでズタボロな成績で、かなり凹んでたハチ。このまま、失意で大阪に戻る……事を覚悟していたハチが、苦しまぎれに買ったワイド5点の内、2−9が250円、3−9が440円、2−9が810円と、見事に3点的中。更に(下の写真には入ってないが)直感で買った、馬単9−2の1点買いが的中して950円。

起死回生のワイド完全的中馬券


 結局、何だかんだで回収率は約85%と、上々の結果。やっぱ、最終レースが効いたわな。

 大阪に戻り、梅田の、とあるお宿にチェックイン。前々からやりたかった事を実行すべく、一旦、外に出る。で、そのやりたかった事ってのは、551蓬莱の豚まんを心ゆくまで食らうって事。

 初めての関西遠征で、Kに食わせてもらって以来、その味が忘れられなくてねぇ。いつかは自分で買って食らおうと思ってたんだけど、今日やっと、その野望がかなった事になる。梅田大丸の地下で、6個入りを買い、温かい内にホテルへ直行。これを夕食としよう。

 ップ…久々に食べるこの豚まんは、とてつもなくへヴィ。4個目で胸焼けしてしまい、念願かなった喜びもどこへやら、悶絶しつつ残り2個を強引に押し込んだ。いやいや、流石に6個はキツかったか。特にすることも無いので、そのまま寝る。


1月9日


 0600時ごろだったっけな。コレを書いてる現在では、1月近く過ぎてるんで、記憶があいまいになってるんで恐縮だが、確かそれぐらいの時間に起き出す。シャワーで寝汗を流し、ホテル1階で朝食を……うーん、ビュッフェなのはビュッフェなんだが、内容がちょっと物足りない。でも昼は食事してる暇は無いので、我慢して多めに食らっておいた。

 地下鉄→ニュートラムによる、お決まりのコースでインテックス入りしたのは、0930時ごろ。いそいそと設営し終え、カタログを眺めてると、すぐ近く、否、真後ろにInfernoDaysが居るのが判明。後ろを向いてると、ぽこもけさんが座ってるじゃないかい。早速声をかけると、普段と違うサークルで申し込んでるんで、ハチの事には、全然気付かなかったんだそうだ。

 やがて、一般参加の入場。拍手で迎え、再び席に座るハチ。思えば、このイベントも、どんどん大きくなってくよな。始めて来たときは、去年の冬。あん時は、今は亡き「は〜とふるDiary」の代替品とばかり思ってたが、サークルも一般も異様に熱く、衝撃を感じたハチ。

 それから3回、更にレベルが上がっていって、末はどんなイベントになるのやら――なーんてことを、一般参加者の地響きを肌に感じながら、思ったワケだ。

 ま、どうなろうと、早めに申し込みしないといけなくなるだろうな。今後とも参加サークルが増えるのは目に見えてるし、赤豚は先着順のシステムを採ってるからね。

 頒布物が1種類しかないし、のんびりと構える。が、18禁とは言え、Tオウガなんて今や誰もやってないジャンルだしなぁ、と一抹どころか百抹の不安を感じつつ、まぁ、参加することに意義があるイベントであるな、と開き直り、再び落ち着いて構え、また不安になる――を、30分周期げ繰り返しつつ、前半を過ごした。

 先に結果を言ってしまうと、5冊売れた。冬コミの委託が3冊なんで、合計8冊。知人とかに配った分を合わせると、半分は捌けた。ま、上々って所だな。

 1100時に始まり1200時頃には大手への漢津波が引き、中小サークルに流れが向く。そして1300時にもなれば、人の流れも落ち着いた。そろそろ自分の買出しに行っても大丈夫かな。サークルを一旦畳んで、出発。

 しかしまぁ、このイベントは規模の割には、良いサークルがキラ星の如く揃ってるね。ジャンルも幅広い。特に、婦女子の裸の大海の中で、ミリタリーがそれなりに揃ってるのは凄い。コミケは夏の3日目しか行けないハチにとって、ミリタリー同人に触れる機会は、ほぼココだけ。

 つまり、何が言いたいのかというと、金が足りないって事。コミケはスペースが多すぎるんで、回る候補を却(かえ)ってバッサリと切り捨てる事が出来るんだが、トレジャーは少数ながらも、何処もいい所ばっかりなので、取捨が難しい。それに、ある理由で、まとまった金を取っておかないといけないからキツい。その理由ってのは、また後で。

 1500時。トレジャー終了。ここでも、サークル&一般の両者による拍手喝采が飛ぶ。コミケでもすることはするけど、最近はここまで徹底的にはやらない。感じ良いイベントだ、うん。

 普通のイベントなら、ここでおしまい。各自で家路に着くか、もしくは集まった仲間でアフターイベントを楽しむ事になるんだが、トレジャーはちょっと違う。先に述べたアフターイベント、すなわち参加者で飲み食いに行くのを、何とイベントサイドで主催やってしまうんだわ。

 事前に登録しておけば、この打ち上げの参加できる。会場は、インテックスのすぐ傍にある居酒屋。開始時間は2時間後の1700時。通例では、1700〜1900時までの飲み放題で会費は3500円也。先に言った「後で金をとっておく」ってのは、コレの事。

 それまでの間、時間が空くんで、インテックス敷地内のベンチで時間を潰すんだが、よく見てみると数グループ10名弱が、同じようにベンチに座ったり、ダベってたりしてる。その日のインテックスは、確かトレジャーでしか使ってない筈だし、どうみても同人屋にしか見えないので、打ち上げまでの時間つぶし組と思われる。

 さてさて、寒空の下、じっとガマンの末、ようやくやってきました1700時。会場となる居酒屋前に(道に迷いつつ)行くと、既に二十名弱が集まっていた。そして赤豚の名物オヤジ武田圭史氏も会場入りし、皆でゾロゾロと店へ入っていく。

 ここで会費3500円が徴収される。ちなみに先述の通り、事前登録が必要で、飛び入りやドタキャンは不可。定員に達し次第、登録受付は終了なんだが、回を重ねるごとに終了が早くなってるんで、マジで参加したいなら、可能な限り速やかに(極力、午前中までに)登録することを勧める。

 店の奥にある座敷席。ここが我々による狂気の宴の舞台となる場所だ。ここに参加者各位が、思い思いの場所に座っていく。ここで、次のカタログに掲載する打ち上げレポートを書く者の志願を募る。すんなりと決まり、レポート担当者に惜しみない拍手が贈られる。

 ――以後、打ち上げの模様を述べることになるが、彼が書くであろうレポートと重複するであろうし、彼の侠気に敬意を表する意味も含め、内容は必要最小限に控えておく。読者諸兄はご容赦あれ。

 武田氏による乾杯の音頭により、狂(侠?)気の宴が始まった。いやいや、結構なペースで飲む飲む。武田氏の乾杯の音頭と言っても、毎回結局は「お前ら元を取れ」の一言で要約されるし、こうなるのも当然の帰結。だからハチも遠慮しない。前回は派手に潰れ、帰りの夜行バスに間に合わなかったという大失態をやらかしたが、今回のハチは違う。前日に十分な睡眠はとったし、各種ドリンクによるドーピングもカンペキ!堂々と戦いに挑んだハチだった。

 ハチが座った席は喫煙席。タバコ嫌いのハチではあるが、禁煙席は食い物の競争率が厳しいというのは、この宴会での常識。多少の煙と食い物を天秤にかけ、結局は食い物を選んだ。さて、その食い物であるが、真冬って事もあり、キムチ鍋が用意されていた。席の人々は「全然辛くないじゃん?」と言いながら食らってた。

 ハチもその一員だったが、それが真実か?はたまた酒で味覚が麻痺しただけか?その答えは、翌日のトイレで証明されたが

 席の料理あらかた無くなった所で、恒例のジャンケン大会。ここでは、有志による提供を始め、トレジャー恒例の抽選大会にて、結局取りに来なかったプレゼントも集まり、かなり豪華な賞品が集まる。ハチもジャンケンに参戦するが、殆ど1回戦で敗退し、何も貰えず。職場でのジュースジャンケンでは、不敗伝説を創ったりしたハチだが、このテのジャンケンは圧倒的に弱い。

 そんなこんなで、時計を見ると1900時をちょっと回ってる。お開きの時間はちょっと先だが、ハチの乗る新幹線は2059時のひかりレールスター。お開きの時間まで残っても大丈夫だろうが、念のため早めに引き上げる。上機嫌で帰路につくと、中ふ頭駅で丁度ニュートラムが着いていて、運良く待ち時間ゼロで大阪都心部へ。

 新大阪駅に到着。結構早めに着いたんだが、のんびりと新大阪駅内をウロウロした後で、新幹線ホームへ。少々待ってると、新幹線が到着。乗り込むハチ。流石にこの時間だと、乗り込む客も少ない。そりゃそうか。向こうに着くのは2344時で、祝祭日で時間だと福博の交通は、殆ど終わってしまってるからな。

 2059時に新幹線が動き出したんだが、行き同様に貸し切り同然の車内で、座席に崩れるハチ。買ったお茶を何口か飲んだ後は、速やかに寝に入り、これまた気付いたときには、速やかに博多に到着。さて、博多駅から出た時には、既に日付が変わっている。当然、帰りのバスなど無いので、足はタクシーしかない。

 そのタクシーを拾うのが、ちょっと大変だった。元から予算が少ないハチは、タクシーの代金を、カード様のお力に頼って払うつもりだったんだが、昼間は嫌になるほど目立った『カード支払いOK』のタクシーが、全然見当たらない。カード会社のステッカーを貼ってるタクシーも「カード会社の商品券しか使えないよ」で、門前払い。

 博多駅のロータリーをしばらく歩いて、やっと見つけたタクシー。運転手は、開口一番「カード?ええ、使えますよ……多分」ん?「いやいや、カードの機械を扱うのは、これが始めてでしてねぇ」な、何?!

 この時点で凄い不安になったハチ。しかも、支払いの際に「これにカードを通せば良いんでしたっけ?いやいや、よく分からないんですよ。こういうの、お客さんの方が詳しいんでしょう?手伝ってくれませんかねぇ」などと言うじゃないか。仕方ないんで手伝うハチ。

 さらに追い討ちをかけるように「画面の表示がよく見えないんですよ。お客さん読んでくれませんかねぇ」と言うじゃないか?!待て、マテマテマテマテ!!それで運転してたのか?!そういえば道中、相当に飛ばしてたぞ、このオヤジは。

 ――急に寒気がしたのは、ドアが開いて外の冷気が入ったから…だけではないだろう。

 そして翌0015時に自宅に到着。お茶漬けだけ食らって、速やかにベッドに沈んだハチだった。

 全体的には非常に面白かった。が、競馬と同人という金を使う遊びを、1回の遠征で一緒にしちゃったもんだから、予算不足による不完全燃焼の感は拭えない。1日目の競馬で、たまたま大当たりして、出金を最小限に防いだから良かったものの、あのまま12Rも外れてたら、本番のイベントは、あまり楽しくなかっただろう。次はしっかりと金貯めて挑み、更に二兎を得るが如き行為は、これから慎むべきだな。

 次回、8月末のトレジャー8も参加する予定。今度は、出来れば翌日も休みを取って、打ち上げの後にあるという、2次会に参加したいね。


1月10日


 さて、仕事。連休明けの仕事は辛いな…っと、忘れてた。最後に一件述べておこう。

 実は8日に、妙な馬券勝負をしててねぇ。ってのは、サザンウインドのタマモさんが「はぴねす!」の渡良瀬準を溺愛してて、最近は抱き枕を欲しがる始末。

 本来なら予後不良と診断するところだけど、そこまで溺愛してるのなら、一肌脱ごうじゃないか!っと考えを代え、馬券で抱き枕資金を稼いで差し上げる事に。

 ただ馬券買っても面白くないので、準の身長(156cm)にちなんで、3連単1−5−6を、誕生日(9月20日)にちなんで馬単9−2を、京都・中山両メインで、それぞれ百円ずつ勝負。詳しいオッズは忘れたが、仮に一つでも取れば、抱き枕代金の1万5750円ぐらい、簡単に稼げるぐらいだったと記憶してる。

 結果は…当然の事ながらハズレ。ま、タマモさんには、自費で頑張って頂くことにしよう。

証拠写真

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