ハチ的コミケット80従軍記
節電都市は薄暗闇の夢を見るか?
はたまた灼熱の白昼夢か?の巻

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8月13日


 ――いつものことながら、こうも極端なのかねぇ?

 お盆前は死ぬほど働かされたハチだが、いざお盆休みに入ると、今までの奴隷的労働は何だったのやら。手のひら返したように暇になってやんの。本当は職場から直接出発するつもりだったんだけど、予定を変更。一旦家に帰って、荷物を置いたり着替えることにした。

 さて、自宅から改めて出発。博多駅で差入れ用のお土産を買ってから空港に行くんだが…ちょっと予定が遅れてるな。博多駅で夕飯を済ませるつもりだったが、ここは空港に行くのを優先させるか。

 そのつもりで地下鉄に乗り込んだんだが、福岡の交通事情を(逆の意味で)ナメていた。博多駅から空港まで、たった5分ときたもんだ。空港駅に着き、そばにある出発案内掲示板を見てみると、意外や意外。軒並みどの便もスカスカ。

どの便も空席だらけ

 うーん、例年じゃあ、この時期にまずありえない事なんだけど、これも震災の影響かねぇ?

 さて、逆に空港の中で手持ち無沙汰になったハチは、空港内で夕食を物色。某所のカレーをチョイスしたんだが、これが大ハズレ!カレー好きのハチでも、涙が出るほど美味しくない…(涙)やっぱ、ケチらずに××の高いカレーを選ぶべきだったかなー。

 そんなこんなで、2000時発JAL334便に乗り込む。さて、去年はANAで飲み物は有料だと嘆いていたが、JALでは何とまだ無料。喜んでスープを頂いた。しかも、客室乗務員がお替りを薦めて来るというサービスまで!?結局行きだけで、スープ2杯とシークヮーサージュース1杯を飲んだ。ごちそうさまでした♪

 ほぼ定刻で羽田に到着。荷物を受け取り、nimocaのチャージも十分だし、さて東京モノレールに乗るか――とちょっとその前に、既に現地入りしてるKに、到着の報告だけでもしておくか。と、電話をかける。

 「今何処にいる?」んー羽田に着いたとこー「ちょっと待ってな、電話代わる」と言って、Kと同じ日韓アニメ研究会のヨースルさんと電話を代わる。

 「お前、宿は何処だ?」品川プリンスだけど?「俺らも近くに泊まってる。丁度いい、ちょっと待ってろ。今から車出すから送ってやるぞ」ゑ?いや、羽田から車って…「心配するな、下道通るし」だったら尚更…「俺はタクシーの運転手だぞ?近道知ってるから心配するなって」そんなワケで、ヨースルさんに送ってもらうことになった。nimocaにチャージしたんだが、まぁいいや。

 待つことしばし。ヨースルさんが来た。車に乗せてもらい、道中、気になってたことを話す。

 あのさぁ?世間は節電節電言ってるけど、地元は表面上何も変わりが無いんだよね。東京はどうよ?「あぁ、もうちょっと行ったら分かる。驚くぞ?」言われるがままに車で都心へ向かうが…あれ?…あれ?あれれれれ!?

 な、なんじゃこりゃ!?ここって本当に東京か?去年来た時はこんなに暗くはなかったぞ?どっかの地方都市じゃないのか?「これでもまだマシになった方でな。GW明けぐらいまでは、本当に真っ暗だったぞ」

 あっという間に品川プリンスホテルに到着。やっぱり暗い。天神のほうがよっぽど明るいぐらいだ。早々とチェックインして、部屋に行く…って、ハチの部屋はフロアの一番奥じゃないか!?

エレベーター入り口から。嗚呼…遠い…


 ひぃひぃ言いながらカバンのカートを転がして、やっとのことで部屋に入った。一息ついて、ホテル内のコンビニでビールを買い込む。

 さて、このホテルには100円ネットスタンドがあって、外国人の宿泊客が自国のニュースをチェックしてたり、戦友らしき人がミクシィを更新してたりしてた。ハチもここで、ちょっと自分のツイッターをつぶやいたなう。

 そんなこんなで部屋に戻り、さっさとシャワーを浴びてしまう。さっぱりしたところで0000時過ぎ。ケータイ大喜利を肴にビールを飲む。…が、ちと暑い。

 いや、エアコンはつけてるんだけど、これがまた利きが悪い。『電力が逼迫してますのでエアコンの制限をしています』って注意書きがあったんだが、ここまでとは。品川プリンスのエアコンは、温度調節の目盛りと実際の温度の目盛りが付いてるんだけど、いくらエアコンをフルにしても、実際の温度の目盛りが25℃からピクリとも動かない。

 こんなご時勢に25℃まで下げてくれるとは、とも思うんだが…って、体感的には、そんな温度じゃないね。実際にはもうちょっと温度は高いハズ。これなら自宅の部屋でやってる、扇風機の至近距離射撃の方がまだまだ涼しいよ、うん。

 こうなったら手段は一つ、ビール飲んでさっさと寝てしまうこと。TV見ながら、黙々とビールを流し込んだハチだったとさ。


8月14日


 気が付くと、携帯のアラームが鳴っていた。――朝だ。

 まずはシャワーを浴びて、それから、いそいそと出発の準備をするハチ。0730時頃には準備が終わり、チェックアウト。まずは、ホテルの敷地内のあるセブンで朝食の買出しに出る。ホテル内レストランの営業時間が早くなってたんで、それも考えたんだけど、多分込み合うだろうから、いつものようにコンビニで済ますことにした。

 コミケ客を見込んでか、店の中は臨戦態勢。おにぎりがビッシリと詰まってた。適当にホイホイとカゴに放り込んで、店を後にする。

 いつものように品川駅から、山手線に乗るんだけど…あれれれ?さっき書いたように行きは車で送ってもらったんで、方向感覚が全然無いや。1年に1回程度じゃあ忘れてしまう。なワケで、駅内でちょっと迷う。

 何とか山手線に乗り込むと、どっかの運動部の学生さんに遭遇。こんな暑いのに頑張るねぇ…まぁ我々も炎天下の中、修羅に赴くワケではあるがな。

 大崎駅からりんかい線に乗り換えるワケだけど、ハチはここでいつも間違えてしまってねぇ。大崎で電車を出て、階段を上がってちょっと行くと、乗り場が2つあるんだわ。案内を見ると、両方りんかい線が着くような感じなんだけど、毎年毎年、最初は本数が圧倒的に少ない方に行ってしまうんだわな。どうにかならないか?アレ。ただ今年は、ハチと同じ間違いをした人若干名と巡り合わせたんで、ちょっとだけホッとした。一人じゃないんだ、って思ったり。

 そんなこんなで、国際展示場駅に到着。駅内は、毎度毎度の事ながらな萌えポスターの密林。が、反比例するかのような戦(いくさ)場の空気を感じ、緊張感に全身がピリピリとするハチ。正直、駅からサークル入場口までは、恐怖心と緊張感の混ざった感情に襲われてるよ、ええ。

 自サークルに到着。一息つく間もなく、自分の荷物を取りに行ったりチラシを片付けたりしながら、サークル設営作業にいそしむ。

 で、このチラシの片づけが、毎度毎度の事ながら曲者でねぇ。誰も来てないサークルスペースは、机の上に椅子が置いてあって、更にその上にチラシが文字通り山積みしてある。この状態からチラシの山を片付けるのは至難の業でねぇ。何せ量がハンパじゃないじゃないので、どっかに払いのけるってのが物理的に不可能。チマチマと地味に折りながら片付けていくしかない。

 内心イライラしつつも、表面上は無心を決め込みつつチラシとと格闘し続けるハチ。チラシはB5(B4)だけでなく、A4サイズやら変形サイズやら複数の種類があって片付けにくい。これにクリアファイルにウチワも加わり、この作業だけで、もう汗がにじみ出てくるよ。せめてもの救いは、去年の時同様、同人ダウンロード販売サイトGyuttoが袋を用意してくれて、整理がかなり楽だったことね。

 しかし、チラシは片付けるのに一生懸命で、目を通してる暇がない。以前は持って帰って目を通したりしてたんだけど、最近はもぉ、ゴミ捨て場のチラシ専用入れに放り込んでる。ってか、サークル参加者は、片づけで一生懸命でチラシなんて見てないよ。大人数が来るってから何かを訴えたくてチラシを置くんだろうけど、とかくコミケじゃ逆効果じゃないのかな?…っと、チラシだけで長く書いちゃったよ。毎年含むところがあるって事だよ。

 0900時、拍手喝采とともにコミケ3日目、開始。しばらくする事がないので、とりあえず朝に買ってきたコンビニ袋を開け、朝食を食らう。

 1200時、さ…て、そろそろ自分の買い物に出かけるかな。今年も売り子が見つからなかったんで、サークルを空けることになるなるんだけど、仕方ないな。しばしサークルを留守にする。

 結論から言うと、買出しは大成功で、良い買い物もできて、ホクホク顔で戻ってきたハチ。が、好事魔多し。スペースに戻ってみると、ポツンと菓子折りが。アチャー、またか…

 例によって、猛者さんと入れ違い。もう、ここ何年も会ってないな。いつもいつも、不義理してすいませんです。いや、マジで。

毎年毎年ありがとうございます

 1500時を回った頃から、少しづつ片づけをして、終了ちょっと前に荷造りも終えて、ちょっとトイレ行っとこうと、トイレへ。小の方で立った所で拍手喝采が。今年の夏コミは、トイレの中でフィナーレを迎えたハチだったとさ。

 荷物を運送便に預けに行くんだが、ハチのスペースからだと、クロネコが近い。去年はゆうパックだったんだがってか、ここ数年、場所が見つからなくて猫は断念してるんだが…おぉ、あったあった。黄色と緑のテント、これぞネコのテント。早速荷物を預けに行くが、流石は民間企業あっという間に荷物を裁いてくれた。民営化したんなら、ちゃんと見習うべきだと思うよ?日本郵便。

 しかし、今回の荷物は、既刊&所帯道具一式を詰め込んだのに、印刷所からの新刊&買った本の2箱。只でさえ、コミケ会場からの運送便には『コミケ価格』がつく上に2箱だったんで、凄く高くついた。ふぅ…(ため息)

 荷物を預けて会場を後にする。会場から駅までの道中、アイスキャンディー売りやかき氷売りに、心惹かれたり惹かれなかったりする。あと、ストリートパフォーマーも大盛況な様子。

逆三角形よ、また会おう!

 そんなこんなで、まだまだギラギラと容赦なくオタクを焼く西日に耐えつつ、国際展示場駅へ戻ってきた。中に入ってしまえば、抑えてあるとはいえ、冷房があるのでかなり楽。途中、天王洲アイルで東京モノレールに乗り換えて羽田に戻ってきた。

 さて、早々と荷物を預けようかな…って、乗るハズの1930時発JAL333便が欠航だとぉ!?

 一体どうするんだよ?と聞いてみたら、欠航の客を前後の便にあてがってるそうで、ハチは1855時発の331便に変更してもらって、とりあえずは一安心。さて、職場へのお土産はどうするかな?考えるのがめんどくさくなったんで、東京バナナにしよう。新発売でキャラメル味ってのが出てたので、それも混ぜて買った。自宅は人形焼にしておくか。

 あとは、恒例の出発ロビーを駆け回ってのカツサンド漁りの旅に出たハチ。道中、東京バナナの土産売り場で変なオヤジがいてねぇ。「ほら、こんな入れ物のヤツだよぉ」とワケの分からない事を言ってお姉さんを困らせ続けたと思ったら、時間が無くなったのかオヤジは「もういい!二度と東京バナナは買わないから」と捨て台詞を吐いて去っていった。夏になると、こんな連中が増えて困るねぇ(苦笑)

 そんなこんなで、カツサンドと数種と天むす、ビールを調達。コレを飛行機内で頂けば、至福のひと時を味わえるというワケだ♪

 何だかんだで、定時ちょっと過ぎの1900時何分か頃、節電都市・東京を後にしたハチ。シートベルトのランプさえ消えれば、悦楽の宴が…始…ま……ヤバい。ここにきて、強烈な睡魔が襲ってきた。折角カツサンド買ってきたのに!――仕方ない。カツサンドは家に帰って食べるか。ここは一眠り……

 福岡空港に到着。ヘロヘロになりながら、何とか自宅に帰り着いた。その後、シャワー浴びて、我慢したカツサンドを食べる。戦利品の本もあればよかったんだけど、コレを読んじゃうとこのレポート書かなくなっちゃうから、お預けぐらいでよかったのかも?ってか、家でさっぱりした状態で、頂くカツサンドというのも、悪くないな♪これからはこのテでいくかな?

家まで我慢した甲斐があったモノ♪

8月19日


 あれから1週間が過ぎようとしている。

 夏コミの疲れはともかく、仕事の疲れがアレなんだけど、珍しく、勤労意欲に目覚めた(笑)ハチは、月曜からレポートを少しづつ書き溜めてる。書き終わるまでは買った本を読まない、と戦利品断ちをしたのが大きいかな。戦利品は宅急便の箱の中で、箱の封を開けないと読めないんだよね。そんな状態だと簡単に手に出来ないんで自然と手が進むという算段。

 レポートに目処が立った所で、戦利品の公開としゃれ込もうじゃないか。

全年齢向け。いつもの事ながら、ジャンルに一貫性が無い 成人向け。今回は結構買い込んだかな?
集合写真。これで1万6千円ぐらい

 あれ?レポートが本当に上がってしまったじゃないか!?1週間以内で上がるのって、ここ数年では最速じゃないの?いや、それでも遅いぐらいなんだけどね。ホントは。さて、明日は土曜。戦利品を肴に、酒盛りを楽しむことにしようじゃないか♪で、夏の同人攻勢第2幕のトレジャーに備えて、英気を養うことにしようじゃないの。


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