川口デニム探検隊特別編
戦慄!古都ライムに謎のデコを見た?!
ハイム城内
ヴァイス「実は、近々公爵とランスロットが、ライムで密談するんだよ」
ブランタ「何?そのような事は、わしは聞いていないぞ!」
ヴァイス「そこで、だ。この絶好のチャンスに、あのクソ野郎どもを始末してしまおう、ってワケよ」
ブランタ「ふむ…」
ヴァイス「幸い奴らの護衛は、何人かしかいない事になっている。司祭様、どうだい?オレに任せてみないかい」
ブランタ「面白い!ならば何が要るかね?」
ヴァイス「オレに兵を貸して欲しい。で、密談の日に…」
当日、古都ライム
デニム「ライムに潜伏したのはいいんだけど、公爵はどこだろう?ま、僕のカモフラージュは完璧だから見つかる事も無いし、もうちょっと様子を見るか」
ライムの大通りで、両手に木の枝を持ちじっと動かないデニム
子供 「ママ〜あれ何〜?」
母親 「し〜っ見ちゃいけません!」
大通りを爆走する兵士一行
ヴァイス「急げ!急げってんだよ、このハゲ!」
デニム 「他人の事を言えた頭じゃないけどね。それにしても、何でヴァイスが?…ま、まさか?!」
ヴァイス「公爵のハゲは向こうだ!ランスロットも来ちまうぞ!急げ!」
デニム 「…ま、いいか、手間が省けるし。さ〜て、用も済んだし遊びにいこうかな♪」
カノープス「おい、ちょっと待てよ」
デニム 「なんだよぉ〜たまには慰問もいいじゃないか〜」
カノープス「ライム駐留部隊を皆殺しにするんだよ」
デニム 「殺生はだめだよ。新右衛門さん」
カノープス「バカ言ってんじゃねぇよ!ほら、見てみろ、ワープブーツに召還魔法、今後の戦いに備えてレアアイテムをゲットするのが定説じゃねぇか。ほら、行くぞ!」
デニム 「チェっ面倒だな〜」
そのころ密談の会場のライム郊外の教会
バクラム兵「公爵にランスロット、覚悟しろ!」
ロンウェー「謀ったな!ランスロット!」
黒ランス 「私は知らん!」
ロンウェー「とぼけるな!このローディスのヅラ野郎め!」
黒ランス 「私は断じてヅラでは無い!」
ヴァイス登場
ヴァイス「公爵様っ、こちらへ!」
ロンウェー「助けに来てくれたのか、ヴァイスよ!」
ヴァイス「人の事をハゲだのデコだの散々言いやがって…死にやがれ!」
ヴァイスの剣がロンウェーを貫く!
ヴァイス「う…裏切るのか…ヴァイス…この…デ…」
ロンウェー絶命
ヴァイス「…ケッ。次はおめぇの番だ、ランスロット!死んでもらうぜっ!」
黒ランス「…過ぎた野心は身を滅ぼすぞ」
ヴァイス「やかましいんだよっ!この状況がわかってんのか、このタコ!殺れ!このハゲを殺っちまえ!!」
黒ランス「…私はハゲでもヅラでも無い。育毛に逆らう愚か者め…わが奥義、受けてみよっ!アポジカプス!!」
ヴァイス「!!!!」
バクラム兵全滅!
そのころデニム一行
デニム「ふぅ…全滅。じゃ、遊びに行こ☆」
戻ってライム郊外の教会
ヴァイス「た、助けてくれっ!な、何でもするから!い、命だけは!」
オズ「で、どうしますか?このデコ野郎」
ヴァイス「た、頼むよ、オレはブランタの野郎に、そそのかされただけなんだよ!あんた達に刃向うつもりなんて、これっぽちもねえんだ。た、頼むから助けてくれよ!」
黒ランス「お前には、戦士としての誇りは、その毛ほども無いのか?」
ヴァイス「お、オレはハゲじゃあ…」
黒ランス「……黙れ」
ヴァイス「だから、オレは…」
黒ランス「黙れと言っている!」
ヴァイス「……」
黒ランス「お前の願いどおり、見逃してやろう」
ヴァイス「ほ、ホントか?」
黒ランス「ただし、ニ度とそのデコを私に見せるな!」
ヴァイス「あ、ありがとう。ホントにありがとう!」
黒ランス「失せろっ!ハゲ!!」
黒ランス「礼を言うぞ、オズ、オズマ」
オズ 「私達は何もやっていませんが…」
オズマ 「先程、フィダック城より早馬が参りまして…」
ハイムへ向かうヴァイス
ヴァイス「畜生!あのヅラ野郎め、今に見てろよ!とりあえず司祭を騙して…」
ハイム城ブランタ私室
ブランタ「ふぅ、やはり蒸れるのぉ…新しいのを新調するか」
ヴァイス登場
ヴァイス「司祭様っ!さっきは失敗しちまったけど、今度は大丈……」
ブランタ「…………」
丁度、ヅラを外していたブランタ。その頭は、窓の向こうの月の如くサンサンと輝く
翌日ハイム城処刑場
神父 「…汝の罪は死によって償われ、汝の魂を浄化する」
ヴァイス「やめろーっ!オレを放せーっ!頼むーっ!こ、殺さないでくれーっ!」
かくして公爵が死に、そしてヴァイスも刑場の露と消えたのであった。指導者を失った解放軍の行方は?そしてヴァレリアの運命や如何に?!次回、川口デニム探検隊特別編は「恐怖!ボード砦に謎の暗黒騎士を見た?!」をお送りします。お楽しみに。
デニム「♪ヴァイス・ボゼッグを〜辞書で引いたぞ〜デコ、デコ、デコデコデコ」