決戦!こみパレポート


4月22日

 いよいよ夢幻都市帝都東京へ出発。しかしハチは落ち込んでいた。と言うのも、ハチが出入りしてる「金正日秘宝館」の人気コーナー「オトコマエ板」に調子こいてLeafネタをカキコしまくったら常連同志に怒られてしまって、そんなワケで出陣当日だってのに、たれつつもへこんだハチであった。しかし、いつまでも嘆いているわけにはいかない!強引に気を奮い起こして出発。午後4時15分、苦手な飛行機に乗って大亜細亜州が誇る魔界都市福岡を旅立ったのだった、ペケペンペン。

 今回のこみパ遠征のメンバーはハチと嘉穂の九品仏K、Kの知人のI氏の計3名。更に当日は同人界屈指の死神部隊、サークル特訓部特戦隊とも合流、九州における最凶のメンバーによってこみパに挑むこととなる。

 ここで嘉穂の九品仏Kによって課せられた一連の任務を紹介。1:絶対に墜ちない飛行機で東京まで行く 2:羽田から自力で秋葉原まで行く 3:嘉穂の九品仏Kの案内で秋葉原の同人誌巡り百鬼夜行を遂行 4:お台場のアンミラで飯を食らう 5:我々が投宿する有明ワシントンホテルでこみパで共同戦線を形成する悪行同人同志のサークル特訓部の面々と会談 6:早朝にビッグサイトへ突撃 7:決死の覚悟でこみパ新刊を買いまくる と言った所である。Kは前日すでにI氏と帝都へ先行していて、今ごろ帝都の漢な店巡りに奔走してる事だろう。

 7時ごろ東京に到着。飛行機から降りた瞬間「うっわあああ…くっさぁああ〜〜非常に分かり易い空気の悪さに早くもクラクラ。ここで帝都における最初の任務「自力で秋葉原まで行くべし」の遂行に向けてモノレールに乗り込む。モノレールで浜松町まで行き、そこからJRに乗り換えて秋葉原へ向かうという計画。田舎者のハチでもモノレールぐらいは知っている。小倉駅から小倉競馬場まで濡れずに行ける市営モノレールはハチもよく利用する。そうしてる内に東京モノレール発車、ん?……うわあああああああああああああ!!!!!!!!!

 速い、速すぎる!モノレールと言うのはこんなに速い乗り物だったのだろうか?!小倉の市営モノレールは歩くぐらいのゆったりした優雅なテンポの乗り物だったが東京のそれはまさにジェットコースター。遥か下に地面を臨み疾走する鉄の箱にかなりビビったナリ。しかしながら景色は最高。車窓に映る高層ビルの森にしばし感激に浸る。いや、魔界都市福岡にも高層ビルぐらいあるのだが、明らかにケタが違う。福岡で例えるならばシーホークが至る所に当たり前のように林立してるといった感じ。

 浜松町へ到着。驚いたことに東京都心の鉄道は、どこで乗ろうとも一枚の切符で共用できるようだ。ま、そうでないとJRと私鉄が複雑怪奇に絡み合った都心路線がスムーズに動かないだろうしな。JRへ乗り換えるべくホームへ。しかし間一髪のところで電車の戸が閉まりアウト。しばらく待たないとな、と思いつつ電光掲示板を見上げると「次の電車は一つ前の駅を通過したナリよ」との事。ん?今さっき電車が出たばかりじゃないか?都心電鉄、恐るべし。何だかんだ言っても人が多い。土曜の夜だってのに、福岡都心の通勤レベルの人口密度に人酔い状態、助けて。

 グロッキーになりながらも秋葉原へ到着、ここから電気街口とやらまで行って合流の手はずになってる。電気街口?出口に行けばいいんだろ?とタカをくくったハチが甘かった。案内の看板を見つつ人の波を泳ぎ進むのだが、下の階へ降りたと思えば上の階へ上り、また下の階へ降り、延々と通路を歩き、また降りて(以下略)を繰り返す内に発狂しそうになる(笑)

 ようやく電気街口に到着。Kとも合流し、ようやく一安心。Kが開口一番「お前がここまですんなり着けるとは思わなかった」と言ってたので、東京完全制覇も同然ナリと勘違いするハチ。この時点での時刻は夜7時、これからKの案内で秋葉原の同人ショップ百鬼夜行に赴くことになった。まず、実はあんまり時間が無いとKが断った。何でもKがIさんを東京中の漢ショップ巡りに引きずり回したところ、すっかりIさんがグロッキーになってしまって早くホテルにチェックインして休ませないとヤバいという、かなりバッドな展開。時間も少ないし、急いでKの先導で同人ショップを駆け回る事となった。

 急ぎの展開になった事をKがしきりに詫びていたが、別にどうでもよかった。人酔いでボロボロになってたハチとしては、早めに切り上げたいのが本音。とりあえずは雰囲気だけでも楽しめればいいかな、と何軒目だかのショップの本に目を通してると……何ィ?!ま☆くわのToHeart本?!!

 意外な物件を発見。いやぁ〜故アットーテキで青春を過ごし、美奈ちゃん雪ちゃんで丼飯3杯は軽々だった(笑)ハチには感慨深いものがあったね。涙が出てきちゃったよ。その後、瞬時にレジへ直行したのは言うまでも無い。後は悪行同人としての勉強の為「闘!!破悪斗斬!」と通販カタログ数種を購入。既に燃え尽きたIさんと合流、次の目標へへ進むのであった。

 ようやく3人集結し、お台場へ向かう。フジテレビ本社も見る。やっぱりだ。散々歩いてアンミラへ到着。驚いた!本当にあの恰好してるんだね。しかし、ハチ愛好のガストあたりと比べるとやっぱり高い。東京の物価なのか、それとも某所で聞いたように鑑賞料があるのだろうか?何にしても花より団子を好むハチには通ってまでも、ってな魅力はなかったな。クラブサンドとバドは美味かったけど。

 臨海副都心を疾走するジェットコースターゆりかもめに乗ってハチ達が泊まる有明ワシントンホテルに到着。凄く豪かなホテルだけどトリプルで2万4千円、一人8千円ナリ。(ちなみに、この時点で既に百人程の徹夜組と思われる集団がビッグサイト正面を避け、駐車場などの周辺にたむろしていた)荷物を置いて直ぐに特訓部特戦隊の部屋へ赴く。何でもハチらの部屋の上の階に部屋をとってて、「匿名希☆望に見下されてる感じで腹立つ」とKが言ってた

 部屋に入るや特訓部の表向きの主宰、匿名希☆望氏とごあいさつ。考えてみればハチは電話で話しはしたものの、初対面だったりする。月末の新刊の見本を見せてもらったりしながら軽くも熱き雑談をした後、本題へ。既にコミケにて数々の武勲を上げた九州最凶の同人集団、サークル特訓部特戦隊だが、今回のこみパは余りにもチェックするサークルが異常に多すぎて、流石の百戦錬磨のツワモノでも既に半ばサジを投げている様子だった。それはKも同じだった。しかし、ハチはどうせ死ぬほど混雑するなら他のサークルには目も向けず、一つのサークルに狙いを絞る作戦を取ると決めていた。

 ちょっと否定的な会話が続く中、開口一番ハチは「ハチが狙うはただ一つ、怪奇日触の新刊なりィィィ!!」と声高らかに宣言した。「本気か?」とはK、もちろん。「情報によると新刊はコピー本と聞くが?」とは特訓部のぽこもけ氏、構わない!怪奇といえば思想的にも千鶴さん寄りのサークル様、新刊も当然千鶴さん本、死しても手に入れる価値はある!!

 ハチの単騎突撃宣言に面々は驚いていた。「買えるだけ買ってくれないか?」いいとも。「本当にここだけ狙い?」当然!我らが狙うは家康の首ただ一つ!ってか。「じゃあ、ついでに、ここと、ここと、ここに回ってくれないか?」ああ、いいとも…って何ィィ?!!知らぬ内に家康の首の他についでにロンドンまでいってエリザベス1世の首を取ってくる事になってしまったハチだった。あああああ………

 最後にはハチと匿名希☆望とがお互いの健闘を願い万歳(と書いてマンセーと読む)三唱で会談を締めくくった。明日はいよいよ決戦!

 


4月23日

 朝4時半にKに叩き起こされる。5時半頃にホテルを出て、始発組と行動を共にするのが今回の作戦。特訓部が掴んだ情報によると徹夜組を完全にシャットアウトするかもしれないそうなので、国際展示場正門駅に始発が着く6時前に同駅に到着して、いるであろうこみパのスタッフに同行する腹であった。出発の前に10階のホールの大窓から戦場ビッグサイトを皆で眺める。始発はまだ動いてない筈だがすでに正面の歩道橋には千人強の行列が出来ていて、更に人数が増えていく勢いだった。この光景に全員焦る。しかし、予定は変えずにこのまま作戦続行。コンビニで朝食を買い込み、5時40分ぐらいに国際展示場正門駅に到着。既に数十人の戦士たちが集まっていた。「失敗したか?」と思い始めた頃、ゆりかもめが駅へ向かって来るのを見てたハチだった。「おい、来たぞ!」とK。えっ?来たって何が?って……うわああああああああああ!!!

 いきなり人の波に揉まれて圧死しそうになるハチ。辛うじて態勢を直してKの側までたどり着いたハチの目には「こみパ一般参加者はこちらよん☆」という看板を持ったスタッフ様の旭日に照らされた神々しいお姿が!我々は間違ってはなかったようだ。スタッフ様は「これから4列に並んでください」と指示され、4列の集団が出来、ビッグサイトへ向けてゆっくりと進んでいった。そうする内に徹夜組の最後列に接近、まさかこのままくっついてしまうのか?!と誰もが思ったが神は見捨てなかったようだ。ババ様、奇跡じゃ!始発組が徹夜組をかわして会場へ進んでいく!

 驚いた!いや、マジで。始発組を導くスタッフ様は徹夜組の列をかわして会場へ向けて導いて下さった。マンセー!!徹夜組の列が何事かと動揺の視線でこちらを見ている。その視線を尻目にビッグサイト正面広場まで進む。広場から下の方を見ると遥か後方まで行列が続いていた。もはや陸自第一師団でさえも彼らを止められない(笑)只今の時間午前7時。

 会場をグルグルと輪、じゃなくって回されて駐車場でようやく腰を下ろすことが出来た。只今の時刻午前7時半。しばらく座って朝食を食べ、買ったスポニチを読む。一面は上原が4回で轟沈の記事、合掌。3面にホークス勝利の記事、やっぱり福岡ならこっちが一面なんだろうなと思いつつ読みふけ…ぶわあああっ!!風が強くて新聞を読めるような状態ではなかった。それにホコリが多くて目や喉が痛い。東京の空気に慣れない人にはビッグサイト突撃の際にはマスクを携帯する事を勧める。更に言うなら、今は天候は良かったがそれなりに日差しが強いので季節に関係なく帽子を用意するのも賢明な選択と思われる。穏やかな陽気にくつろぎながら待ってるといきなり移動っ!!ハチは慌てて荷物を掴んで立ち上がり移動するが、隣の人が足をくじいて転倒!視界から消えて遥か後方に消えていった…(後で救助されたが)只今の時間午前8時半。

 「お前ら走るなァ!!」「コミックの奴等!他の客に迷惑だ!わき道にそれるな!コラァア!!」道中、スタッフ様の指示、否!怒号が会場に轟いていた。本当、スタッフの皆様、ご苦労様でした。(ぺコリ)

 それから会場外周をぐるぐる回ってようやく会場内へ。開場まであと2時間。最前列から約百人ほどの所にKとハチ、特訓部の面々は数十人程前列にそれぞれ展開。ようやく最前列が会場まで到達。ここで行列が前から固定していってやっと休める状態になった。只今の時間は午前9時、あと1時間。決戦の時まで同人戦士たちはサークルの最終チェックをしつつ、しばしの休息に入るのであった。

 会場予定時間より数分後、ついに開場!「パンフを提示しながら走らずに入場してください!」スタッフ様の声。しかし列はキャンター(並足)からトロット(早足)へ、さらにギャロップ(疾駆)へと加速していく。走りたくはなかったが、周りに合わせないと命の存続に関わるシャレにならない修羅場であった。「走らないで下さい!」いや、走りたくて走ってるんじゃないの「走らないで下さい」後ろから押されてるんだってば!走らないで下さい!走らないと後ろに踏み殺されるんだってばぁああああああ!!!!かくしてこみパ戦闘開始とあいなった。

 何とか集団から離脱し、早歩きで外サークルまで移動、第一にして唯一の目標の怪奇日触へ向かう。幸運にも列はまだ数人のみで、無事に新刊コピー本2冊を獲得セリ!これでこみパでの目標は全て完了…のはずだが、ハチに何かが降りて来たらしく「これは戦果にあらず、次の戦いへの好機なり!」と言うや鬼神の如く他の外サークルへ果敢に挑んでいった。激戦の結果、特訓部に依頼されたブース全てを回り切ることに成功。上出来過ぎるほどの成果にハチさえも驚いた。

 と、まぁカッコ良く言ってはみたけど、並んでる間は地獄ナリ。とある外周サークルに並んだ時の事、例によって最後尾プラカードを持ち、持たせつつ行列に並ぶ。全く動かない。隣にも大行列が出来ているし、それらが会場の端から端まで伸びていて、時折、列を横切ろうとする人に押されで圧死しそうになる。移動すらもままならず、行列の整理なんて出来やしない。熱気に耐えつつ並んでると「割り込みされる可能性があります。前の列の人を覚えてください」とスタッフ様だか売り子様だかの注意。ふ〜ん…と上の空で聞き流しならら、ふとよそ見をした次の瞬間、前の人が明らかに覚えてる人と違う。シット!割り込みされた!色々あって、ヘロヘロになりながらも約1時間並んで辛うじて新刊を獲得しましたとさ。

 資金も少なくなり、目標もあらかた回り終わったので外の駐車場へ避難。かなり時間が経ったと思ったら実際は午前11時半!開場から2時間も経ってないんでやんの。それからしばらくラジオ日本の競馬中継を聞きながら日向ぼっこをし、会場が空くまで休憩したハチだった。それから、Kと合流。昼食を摂った後、残った予算で隠れた名作コピー本発掘の旅へと向かったハチだった。

 午後3時頃、特訓部とも合流、戦利品の分配を行う。ハチの戦果に特訓部サイドも喜んでもらえたようで光栄ナリ。最後は全員でライブを聞きに行く。午後4時。こみパ、紆余曲折を経ながらも無事に終了。落選の憂き目を見たハチと匿名希☆望とで「またやってくれぇえええええ!!!!」「今度やるときはサークルで参加してやるぅうううう!!!!」と叫んでビッグサイトを後にしたのであった。


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