ダブルダイナマイトの世間話(1) 今さら痔ろう O / 大矢 H / ホーク H 昔オレ、ヒサヤ大黒堂に、 O 痔のね。 H 痔の。「ぢ」でお馴染みのヒサヤ大黒堂ですよ。あそこに何か資料請求したんですよ。別に痔じゃないんだけど。 O 何か面白半分で。 H 面白半分で。愉快犯的に。あれってホラ何かあのー、サンプルの薬とか資料とか送ってくれるんだけどやっぱり「ご家族の方に知られないように、個人名でお送りします」って。 O ほー H ナントカカントカっていう人から茶封筒が届いて。 O アレだ、エロビデオ買うときみたいなやつだ。 H そうそうそう、でワー何だろうってパッと開けてみたら、あのー「ぢ」ってデッカイパンフレットとか。 O 写真とか入ってるわけ? H 入ってんですよ。 O うわー、グロいねえ。 H そうそうそう、だから現場写真ていうか、あとは何かヒサヤ大黒堂の社長みたいな。織田無道みたいな親父なんですけど、それが表1開けるといきなりもうドーン、親父が。坊主が。 O へえー。坊主が。 H 正座して。ニッコリ微笑んでいるという。 O へえー。安心ですよってこと? H そういうことですね。 O 私の顔を見てください。 H 私の顔を見てくださいって、痔が悪化しちゃいそうな感じですけど。それでワーこんなの来ちゃったと思って、面白いからってそれ中学のときですよね、で学校に持っていって早速。ほら見ろよとか言って。ギャーとかワーとか言ってですね。 O ウヒャヒャヒャヒャ、可愛い中学生だなあ。 H ねえ?可愛いでしょう。で、放っといたんですよ。飽きちゃって。 O 子供ですからね。ドッジボールの話題とか夢中になりますよ。 H 何のレスポンスもしないで放ったらかしてたら、それから週1でヒサヤ大黒堂から何かこう…… O ダイレクトメールが。 H ダイレクトメール来ますよ。会社案内とか来ちゃう。会社案内凄いですよ、表4に「世界に広がるヒサヤのネットワーク」みたいなのが書いてあって。いわゆる地方都市とか行っても「ぢ」っていうデッカイネオンが、ね? O あるんだ。 H あるんですよ。ドコソコ駅前、「ぢ」ドーンとか言って。それでまァ大阪、名古屋、松江、とか書いてあって。「ヒサヤネットワーク」写真がポンポンポンポン入ってて。下のほう見ると「シンガポール」って書いてあるんですよ。 O ワハハハハハ H あと「マカオ」、100万ドルの夜景みたいなとこに「ぢ」ってネオンがドーン、日本語ですよ。 O まあ向こうの人は何て書いてあるのかわかんないですからねえ。 H だから結構かっこいいなあとか思うかもわかんないですよね。 O 何か新しいシャネルのマークかなみたいなことを思ってるかもしれない。 H オレたちが戦後間もない頃に、コカコーラとか見てワーかっこいいとか思っていたような。そういう感覚かもしれないですよね。 O 思ったもんですよね。戦後間もない頃。 H 意味がわかったらみんなカンカンになって攻めてくると思いますけど。そんなパンフレットがそれから何年も送られてきて、最初は例の茶封筒で「ご家族の方に分からないようにお送りします」って言ってたんですけど、もうとうとう本気を出してきて。 O ウハッハッハッハッハッ H あまりにもしらばっくれてたから。 O 本性を現したか。 H 現した。もう封筒にデカデカと「ぢ」、ドーンと書いてあって。家帰ったら食卓の上にそれがドーンと置いてあって、母親とか超心配してんですよ。見せろ!とか言われて、いや大丈夫大丈夫、 O ワーハッハッハッハ! H 中2でしたけどね…… (2005年4月4日放送 『シンガポールやマカオまで広がる痔ネットワーク!』より) 採録・おしゃべり映画館にもどる ヤケクソ談話室にもどる |