あの夏、
いちばん静かな海
 解説
シンプルでいて美しい・・・それが久石メロディー

このアルバムの解説は、iceさんのご協力により作られています。
Silent Love(Main Theme)
この曲は後のアルバムでオーケストラアレンジされたり、コンサートで幾度となく演奏される久石譲の名曲中の名曲といえる曲です。クロマッチクパーカッション系の高音できらびやかな左右のシーケンスフレーズから始まるのはサントラバージョンのこの曲。タイトル通り何気なく静かに始まる様子はこの曲にぴったりのイントロです。その後マリンバ、ストリングス、ピアノ、ベースにパーカションと映画のメインテーマにふさわしく多彩に曲が装飾されていきます。それは効果的で一音一音がはっきりしていて無駄がありません。サビ前のフレーズはボイス音をメインにとてもシンプルでサビとサビの間を上手くつないでいます。サビでは左右のマリンバによるシーケンスフレーズとともに女性のボーカルでシンプルなメロディーが繰り返されます。同じ言葉を永遠と繰り返すその感じは、まさに心を打たれます。そのサビはスリーコードが中心でそれに合わせてメロディーが展開されていきますが、シンプルイズベストとはこのことを言うのでしょう。最後はまた始めののきらびやかな左右のシーケンスフレーズとピアノの神秘的な演奏で静かに終わっていきます。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME6分51秒

Clifside Waltz
ソロアルバムのMy Lost Cityの中の「Cape Hotle」でも聴くことができるピアノのソロを中心としたこの曲。こちらはギターやシンセストリングス、ハープ等も入ってテンポも心持ゆっくりとなっています。サティーのジムノペディを意識した3拍子の旋律は独特の世界観を持つ曲になっています。一拍ごとに旋律が進んでいく様子は先が掴みにくく、それがまたジムノペディの特色でもあり、この曲の特徴となっています。サティーの曲想に久石色が見事に融合されゆったりと曲が進んでいきます。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME3分58秒

Island Song
この曲はナウシカでも登場したような独特のオルガン系の音色を母体とした、シンセ中心のとても幻想的な曲となっています。左右の少しずれたオルガンのシーケンスフレーズをベースに、シンセハープ系の音色に加えてオーボエ系の音色によってアドリブ的な演奏がされていきます。それはまさに宙に浮いているような感覚で聴く人の心を魅了します。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME3分38秒

Silent Love(In Search Of Something)
この曲は1曲目のイントロで始まりSilent Loveのエンドレスを一度だけ繰り返して終わります。サントラ特有のカット割に合わせた音楽です。心持1曲目に比べてテンポが遅いような・・・。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME1分09秒

Bus Stop
この曲は何かを察するような意味深げなハープの演奏の後、アナログドラム的なキックドラムを中心にドラムが加わりリズミカルに曲が進行していきます。ピアノ、左右のマリンバ系の音色等が加わりこの曲独特の雰囲気をかもし出しています。メインの音色はオルガン系の音色ですが伸びがあり独特なものとなっています。その音色が奏でるメロディーは壮大ですが、どこか緊張ぎみで切迫した何かを予感させます。ベル系の幻想的な間奏の後、後半は哀愁深げなシンセストリングスの重厚な演奏が響きます。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME5分10秒

While At Work
もののけ姫の主題歌のイントロと、とてもよく似た出だしのこの曲。シンセストリングスの無秩序な感じの単旋律が中心に進行していきます。ちょっと変わった音楽です。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME1分23秒

Clifside Waltz
この曲は2曲目の主旋律をチェロの独奏変えたバージョンです。やはり二曲目とはイメージが多少異なり、おおらかでゆったりとした感じを受けます。またチェロの美しい音色を堪能できる一曲でもあります。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME3分44秒

Solitude
この曲はメインテーマで使われる音色をベースに新しい曲を生み出していて、きらびやかな高音のシーケンスフレーズをベースに、ボイス音やピアノ、シンセストリングスが幻想的に演奏します。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME1分12秒

Melody Of Love
この曲はMy Lost Cityの「Solitude〜in her…」とほぼ同じメロディーですが、微妙に違っています。雰囲気は変わらず、どことなく寂しく切ない感じのピアノの旋律による音楽はこちらも変わりません。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME1分41秒

Silent Love(Forever)
再びSilent Loveの登場です。基本的に楽器構成は同じなのですが、やはり編曲が違います。エンドレスを一度繰り返した後、新たな展開として新しい間奏が入ります。緊張感あふれるフレーズですがきらびやかな左右の音色はそのままで統一感を感じます。その後サビを転調し終わります。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME3分30秒

Alone
この曲は8曲目「Solitude」に似ていて(と言うか出だしは全く同じだったり)、最後にダルシマーの短いフレーズが入ります。最後はピアノの不思議な感じの分散和音で終わります。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME1分04秒

Next Is My Turn
この曲は6曲目の曲想に似ていて、シンセストリングスによる不気味で何かを予感させる音楽です。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME0分45秒

Wave Cruising
この曲は今までとは雰囲気ががらりと変わり、デジタルロック的な雰囲気のとてもパワフルな曲です。連続する激しいドラム、めまぐるしく動くシンセベースと激しい中にもかっこ良さを感じます。都会的でジャズっぽいコード進行にあわせてのダルシマーの旋律は落ち着きさえ感じます。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME4分02秒

Clifside Waltz
このアルバム3曲目のClifside Waltzとなりました。今回はビオラやバイオリンが中心となり、この美しくゆるやかな旋律を奏でます。本人によるピアノの力強い伴奏も必聴。ラストは弦楽器、ピアノともども力強くなります。こうして同じ旋律をいくつもの違ったバージョンで聴くことが出来るのもサントラの特徴の一つでしょう。
作曲 編曲 演奏久石 譲
TIME3分42秒

Written by HeeFoo at 2000.7.2 最終改訂2000.7.4
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