WORKS U 解説
久石譲の代表曲の数々、感動的につづられるライヴ録音

演奏東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団/関西フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ久石 譲

アシタカせっき
もののけ姫のエンドテロップで流れるこの曲。久石メロディーの壮大さと、日本人的な旋律がミックスされ見事にもののけ姫の世界をあらわしている一曲です。イントロはタタリ神をイメージした低音弦楽器の恐ろしげな演奏からはじまり、メインモチーフの演奏となります。その旋律は低音から高音へ一気に、伸びやかな感じで荘厳です。組曲的な構成も魅力的で、曲の中に一つの物語を感じます。コンサート録音ということもあり本人演奏のピアノが加わりサントラとは、また一つ違った演奏を聴くことができます。
作曲 編曲久石 譲
TIME5分35秒

もののけ姫
ご存知、もののけ姫のメインテーマのオーケストラバージョンです。交響組曲もののけ姫のバージョンで、こちらはサントラのインストバージョンとは大きく異なり、新たにアレンジされた部分が多くなっています。幻想的なイントロのあと、前半のメロディーはピアノを中心に展開していきます。ここではおおらかでありながら、情熱的な演奏を聴かせてくれます。1番と2番の間の間奏は新たなメロディーの書下ろしとなっています。後半はサビの部分がくりかえされます。転調も加わり、ホルンとストリングスの演奏で勢いよく盛りあがります。
作曲 編曲久石 譲
TIME4分34秒

TA・TA・RI・GAMI
交響組曲もののけ姫のTA・TA・RI・GAMIからの演奏です。サントラに比べ所々アレンジが違っていて、基本的にタタリ神を中心として、サントラの他の曲も少々織り交ぜたアレンジとなっています。元が映像の動きに合わせた音楽で迫力万点の演奏となっています。タタリ神の異様な感じを、そしてアシタカが襲われる緊張感を見事に表しているといえるでしょう。ホルンの力強い旋律が印象的です。弦楽器の無秩序な感じの駆け上がって、駆け下がる演奏は不気味な感じを上手く表しています。民謡的なアップテンポのリズムも特徴的です。
作曲 編曲久石 譲
TIME6分51秒

アシタカとサン
もののけ姫の曲の中で、他の曲とは異なりピアノが前面に出された曲がこの曲です。最後のシーンで使われているので、印象に残っている人も多いでしょう。サントラはシンセによるパッド(バックに雰囲気を付ける)が入っていますが、こちらではクラリネットなどの木管楽器が代わりを努めています。ゆったりとしたリズムに会わせ、流れるような透明感のあるメロディーが奏でられます。サビの部分のピアノは力強く、壮大な盛りあがりを見せてくれます。そしてまた静かに終わっていきます。
作曲 編曲久石 譲
TIME4分21秒

Nostalgia
この曲より4曲はPIANO STORIES Vでもお馴染みの曲です。Nostalgiaはそのアルバムのタイトルになっている代表曲とも言うべき曲です。イントロのピアノによる堂々とした感じの分散和音は、かっこよく、これからどういう曲が始まるのかという期待を膨らませてくれます。その後につづく甘く、切なささえ感じる旋律はいうまでもなくこの曲のシンボルです。コード進行とメロディーの関係が巧妙で、m7やM7のコードを等を多用しているにもかかわらず見事に分かりやすく、すっきりしたメロディーとなっています。サビ前では4拍子から3拍子へと変化し、何とも心地よいリズム感を生み出しています。サビはさらに力強く、そしておおらかにすすんでいきます。最後はまたイントロの分散和音で終わっていきます。
作曲 編曲久石 譲
TIME3分33秒

Cinema Nostalgia
金曜ロードショーですっかりお馴染みのこの曲、クラシック的な要素が取り入れられた曲。言うならば「難しい曲」であるかも知れません。ベース音は次第に下り、主旋律は次第に上がっていく、そんな感じのメロディーで曲が始まります。このような技法はクラシックなどで良く使われる技法です。久石ターン(名付け親:アリエスさん)がよく目立ちます。クラシック的なイメージが強い中で、イントロのフレーズの後の旋律では、木管楽器が久石色出しているといえるでしょう。その後は、ショパンのようなピアノ曲を思わせるフレーズ、なかなか面白い構成になっています。最後はピアノのトリルに合わせ、はじめの構成を繰り返して終わります。
作曲 編曲久石 譲
TIME5分37秒

la pioggia
時雨の時のテーマであるこの曲は、ピアノの高音部のきらびやかなフレーズの後、あたたかい感動的な旋律で始まります。全体的にゆったりとして、落ち着いた曲となっています。コンサート録音ということでPIANO STORIES Vよりピアノが前面に押し出されています。中盤は、趣を少し変え、悲しい感じのフレーズが展開していきます。ピアノを中心に詩情豊かな旋律が繰り広げられていきます。その後、徐々に明るい雰囲気を取り戻し、始めの印象的な旋律となり、最後は静かに終わっていきます。
作曲 編曲久石 譲
TIME5分20秒

HANA-BI
北野武監督映画「HANA-BI」のメインテーマとなっているこの曲。映画の中の複雑でいろいろ感情が交えた感じのメロディーライン。アダルトでいながら神秘的で壮大な要素も兼ね備えた久石音楽、そんな感じがよく現れているのがこの曲でないでしょうか。3拍子、4拍子を交互に使い分けるリズムを基本としたメインの旋律。一度聴いたら忘れません。中盤は神秘的なフレーズがいくつか繰り返されます。その後、もう一度メインテーマを、始めよりさらに勢いをまして、そして弦楽器を総動員させて奏でられていきます。ベースラインは一気に落ち、メロディーは悲しく上がっていく、そんな感じのメロディーは感動ものです。
作曲 編曲久石 譲
TIME3分27秒

Sonatine
この曲も北野武監督の「Sonatine」のメインテーマです。この曲は繰り返しの音楽といえるでしょう。ミニマル色が多いに現れている曲です。イントロはピアノで始まるなどWORKSTのアレンジより、ピアノが前面に出ています。そのピアノと弦楽器の繰り返しのフレーズを中心に、クラリネット、オーボエ、フルート、ホルンとまるで輪唱のように次々と旋律に加わっていく様子は、編曲の巧妙さがうかがえます。コード進行的には3つのコードの繰り返しなのですが、それぞれの繰り返し全てが、違う楽器編成、アレンジとなっていて聴いていて飽きません。後半はそれに転調が重なりシンバルの幾度にわたるクラッシュとともに盛大に、そして力強く演奏されます。ラストはまた始めの静かさに戻り、やはり繰り返しの「ソナチネ」メロディーで終わっていきます。
作曲 編曲久石 譲
TIME7分56秒

Tango X.T.C
この曲はコンサートや、他アルバムでも良く演奏されている曲です。My Lost Cityのものと比べるとややテンポが遅く、少しゆったり目のリズムで曲が進行します。イントロも、こちらは怪しげな雰囲気をかもし出していて、だいぶ様子が違います。久石さんの得意分野の一つである、哀愁漂うアダルトなメロディーの曲でもあります。心の奥底から響く印象的なメロディーです。リズム的には良く耳にするアルゼンチンタンゴとは少し違う、この曲独特のタンゴのリズムとなっています。後半はテンポが速くなりシャッフル系のリズムに合わせ、ドラムも加わりジャズの雰囲気もかもし出しています。
作曲 編曲久石 譲
TIME4分56秒

Madness
この曲もコンサートや、他アルバムでも良く演奏されている曲です。この曲の解説は何回目でしょうか。というぐらい頻繁に演奏される曲です。Madness(狂気)という名の通り、パワフルに突きって行く曲です!それはまさに見事。大音響のオーケストラヒットとともに曲が始まります。タタタタ、タタタタという小刻みな弦楽器の伴奏に合わせて、ピアノ、フルートの少し恐ろしげで不可解なメロディーがこだまします。その後は、まさに「狂気」の絶頂に向かってダッシュ!ピアノのバッキングをベースに「行くぞー!」という感じの演奏は必聴です。そして、その後のピアノの強打となります。最後はオーケストラヒットで一斉に「ジャン!」
作曲 編曲久石 譲
TIME4分33秒

Friends
この曲と次の曲はPIANO STORIES Uからとなります。この「Friends」はアンサンブルなのですが、ここでは貴重なピアノソロアレンジとなっています。久石さんのピアノは力強いタッチで、聴くものを魅了する独特のものがあります。この曲もそんな1曲で、「Friends」のあたたかく、心地よいメロディーを堂々と弾きこなしていきます。強いところは、右手、左手構わないくらいに力強く、弱いとことは、とことん弱く、そんな感じの演奏はピアノソロの特徴であります。
作曲 編曲久石 譲
TIME4分00秒

Asian Dream Song
98年冬季長野パラリンピックのテーマ曲として知られている曲、曲想は日本人的、そしてアジア的な旋律を大切にしたもので、「もののけ姫」の音楽にも、よく似たものがあります。編曲はコンサートを録音したWORKSU独特のもので、新たなメロディーがサビとして加わっています。突っ切るようなイントロの後、ピアノの「アジア的」メロディーが始まります。そして新たなサビ、とても日本的なフレーズです。前半と後半の弦楽器、ピアノがタータ、タータ、タータと連打するフレーズは原曲よりテンポが速く、よりパワフルに展開していきます。後半は繰り返しの後、盛りあがりは最高潮、フルオーケストラということで、各パートを総動員させて新たなサビのメロディーの演奏となります。とても壮大! 最後は初めのメロディーをピアノ中心に繰り返しエンディング。その後は拍手にスタンディングオベーション!
作曲 編曲久石 譲
TIME7分25秒

Written by HeeFoo at 2000.6.23 最終改訂2000.6.27
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