ICO-You were there-/Steven Geraphty
☆担当者コメント
この曲は、PlayStation2用のゲーム「ICO」のエンディングテーマになっています。このゲームは、角の生えた少年が、少女の手をひいてお城から脱出するという、それだけ聞くと非常に地味に見えるゲームです。というか実際地味です。ですが、お城の外観とか、女の子と手を繋いで操作する感じとか、その独特な世界観にはファンも多く、海外でも結構賞をもらっているみたいです。
で、この曲もゲームと同じく、聴くと独特の世界観が広がります。どこか寂しげなイントロや、サビに向けての高揚感も良いですが、特にボーカルが素晴らしい。声変わり前のボーイソプラノ。力強くはなく、優しいというのとも少し違う、でも何か聴く人間の心をがっちり掴む何かがあります。ボーイソプラノの曲はあまり聴いたことは無いんですが、何というか「今が旬です」といった感じがして良いですね。大人になったらもう2度と出せない声。その危うい感じも1つの魅力なのかもしれません。
…あと勿論、ゲームをやってない人にもお勧めです。何せ、この文章を書いている僕も、最初に聴いたのはゲームをする前ですし(音楽の評判が良かったので、まずはサントラを、と思い…)。いわゆる「せつない」感じの曲が好きな人には、ぜひ1度聴いてみて欲しい1曲です。
※作詞:Lynne Hobday/作編曲:大島ミチル
※サウンドトラック『ICO 〜霧の中の旋律〜』収録