凍る砂/新居昭乃
☆担当者コメント
この曲は1988年から富士見ファンタジア文庫で出版されている「風の大陸」のドラマCDのテーマソングとして発売された曲です。風の大陸の内容をものすごく掻い摘んでお話しすると、度重なる災害と砂漠化によって破滅に向かって荒んでいく世界を、強大な魔力を持つ魔術師と仲間たちが救っていくという長編ドラマで、非常に奥の深いストーリーです。この曲は、その主人公の魔術師をイメージした曲というのが最も端的な言葉でしょうか…
その魔術師は、穢れを知らない繊細な心と、世界を救うという非常に確固たる意思を持ったキャラなのですが、新居昭乃さんはこの歌の中でそれを見事に再現していると思います。透き通る声はキャラクターの芯の通った意思を、抽象的な歌詞は、全体的な流れとしては、夢と現実を交錯するような、不思議な心の内面を表していると思います。そして音楽は青い水中を髣髴とさせ、透き通った歌声をさらにクリアにしてくれるような、心に沁み入るような感じで、音楽だけでも一聴の価値があると思います。
こういう書き方をすると楽曲とタイアップが結びついた曲だと敬遠する方もいるかもしれませんが、新居昭乃さんの曲が好きという方はもちろん、幻想的な曲が聴きたいという方は是非とも耳を通していただきたいと思います。
今回は言いたいことが非常に分かりづらい文章になってしまって大変に申し訳ないのですが、この文を紹介とさせていただきます。
※作詞・作曲:新居昭乃 編曲:荻田光男
※シングル「凍る砂」VICL 115(92.11.21Rel)、アルバム「空の森」VICL 60042(97.9.21Rel) 収録