strangers/raj ramayya
☆担当者コメント
この曲は2003年に放送されたアニメ「WOLF'S RAIN」の挿入歌として使われていたものです。こむちゃではそのエンディングテーマ「gravity」がランクインしていたので、タイアップ自体は知っている方も多いと思います。このアニメは私の中では1,2を争うくらいの名作アニメで、文明が崩壊し、破滅に向かって絶望が包み込む世界で、月の花の香りを頼りに、どこかにある「ラクエン」を求めて狼たちが様々な困難に立ち向かいながら旅をしていくというストーリーで、非常に質の高い作画に、菅野よう子の音楽がマッチングしてストーリーを盛り上げています。この曲は、そんなオオカミ達の旅の目的がなんなのかというのを改めて感じさせてくれるもので、いつ終わるとも知れない旅に対する不安やラクエンに対する憧憬が描かれています。
Serching for something new
Isle. of Gold in flowers bloom
(何か新しいものを探して 花咲く黄金の島)
……
so when will it end ?
so when, when will meet my friend
(ねえ、いつ終わりがくるのだろう?僕らはいつ本当に出会えるのだろう?)
タイアップを知らない人からしたら疑問符がつくような詞ですが、アニメを見ていた人なら、オオカミ達の苦悩や実直さを思い浮かべるのではないかと思います。夢を見ているような余裕も存在しない、生きていくだけで精一杯な世界の中で、ただ自分の信じるままに行動するというのは相当の勇気がいる事に違いありません。しかしそれでも行くんだという強い使命感がこの曲には篭められていると思います。より感情移入を深めてくれるのは、寒々しい寂寥感漂うアレンジの音楽、そしてこの曲のシンガーであるRaj Ramayyaさんのかすれ気味の切ない歌声です。曲単体で聴いても十分に聴くに値する曲だと思うので、興味のある人は是非とも聴いてもらいたい曲です。英語の曲ですが、訳詞もあるので、意味も十分堪能できます。
※作詞:raj ramayya 作曲・編曲:菅野よう子
※「WOLF'S RAIN O.S.T」(VICL-61082)収録
※2003年3月29日発売