紅さまに捧ぐ「メガ天なメガ転リプレイ」


はじめに

これは1800HIT記念に、紅さまのタイトルリクエストに基づきR2が書いたエッセイです。

昔話&リプレイタッチという慣れた手法で書かせていただきました。

注意!!

寒くて、痛くて、酸っぱい臭いのする(笑)文章になっております。

耐性の無い方は読むことを控えられた方が賢明だと思います。

あと、「この文章はフィクションです。作品中に登場する人物、ゲーム名は実際のものとは関係ありません」

若干時系列が狂っているのもフィクションですので、ご容赦くださいませ。


むかしむかし、ギャルゲー全盛期のころ・・・

PCゲーム会社はよってたかってサターンへの移植を企み、

出版社はギャルゲー専門誌を発刊しては声優インタビューを掲載し、

音楽会社はゲームCDの製作とプロモに追われ、

ギャルゲーマーの誰もが「初回限定特典」「予約特典」「発売店特典」に踊らされておったころじゃった・・・

 

あるところに、それはそれは清い魂の(笑)青年がおったそうじゃ。

世間が『PSだ、SSだ、N64だ』と騒いでいる最中、一人SFCのRPGをコツコツとプレイしておった。

「声優がついてなくたって、3Dでグリグリ動かなくたって、ゲームとして面白ければそれが最高じゃない」(正論)

そう言って友人たちとは一歩距離を置いてゲームを楽しんでおったのじゃ。

「真女神転生2、バグさえなければなぁ」「ifはあと一周で終わるかな」「1をLawルートでやり直さなきゃ」

青年は「ナカジマくんでスワードナ使ってパスワードをメモしていた」頃からの生粋のメガテニストじゃった。

 

そんな彼が書店で運命的な出会いを経験したのじゃ。それは『真女神転生覚醒編TRPG』じゃった・・・

「これさえ在れば僕の考えたメガテンができるじゃないか!」

彼はその後、あらゆるコンベンションにプレイヤーとして参加し、世のメガテニストと親交を深めていったそうじゃ。

そのうち、「自分のメガテン観を披露したい!」と思うようになったのも無理ないことじゃて。

彼はあるフリーのコンベンションに『DMとして』参加することに決めたんじゃ。

メガテンオンリーコンではなかったが、「メガテンを知らない人にアピールできる良い機会だ!」

とレッツポジティヴシンキングしておった。(笑)

 

しかし、運命の女神ノルンは彼に過酷な試練を与えたもうたのじゃ・・・

シナリオを用意し、自分の卓に着いた彼を待ち受けていたモノとは・・・

数本のポスターが顔をのぞかせているメッセサン○ーのビニール袋を持ち、

ときめき○モリアルのキャラが描かれたファイルから紙束を取り出し、

エヴァ○ゲリオンのペンケースからナデ○コのシャーペンを取り出して怪しい文を書きなぐり、

怪しげな女性の高笑いが漏れているCDウォークマンを聞きながら、

セーラーム○ンのうちわで扇いでいる20代半ばと思しき野郎4人であった・・・

    DM「は、はじめまして。私、この卓でマスターをやることになり・・・」

    1「ここってメガミなんとかのテーブルでしょ?」

ぶしつけにDMの言葉を遮り、一人がDMに尋ねてきおった。

もちろん視線は自分のペンケースから1mmも動いておらん。

(DM:ちょっと手ごわそうだな)

マナーについて一言注意しただけで、1000倍にして屁理屈を返してくる輩の存在を知っていたDMは

愚かにも「ぐっと堪える」ことにしたんじゃ。このときキレておけばよかったのかもしれんがの・・・

    DM「ええ、原作をもとにしたRPGが発売されましたので、それをつか・・・」

    2「はやくキャラシートくださいよ」

さっきとは違う奴がCDウォークマンからCDを大事そうに取り出し、ケースにしまいながら尋ねてきた。

ケースのパッケージは・・・もはやどうでも良いじゃろう。

ご丁寧にジャケットカバー(アニ○ックのロゴ入り)に入れて収納しておった。

もちろん、目線はCDに釘付けのままぢゃ。

話を最後まで続けることもできず、何となくやる気をそがれつつもシートを配ることにしたんじゃ。

 

どうやら4人とも古参ゲーマーらしく、ルールの説明自体はサクサクと進んだ。

時折、4人が身を寄せ合い、ヒソヒソ話をしては粘っこい笑い声を上げるのを聞いては

血管が切れそうな思いをしておったもんじゃが。

プレロールドのキャラシートを配り、各キャラの技能を説明し始めたときじゃった・・・

テンションの上がってきた(?)男どもは熱心にシートを睨み始めのじゃ。

人数より結構多めにアーキタイプは作ってあったので、結構自由のきくキャラメイクじゃった。

(DM:やっとやる気になってくれたのかな?)

そう考え、暖かい目線で見守ろうとしつつも、自然と視線は窓の外に向けられておった・・・

 

悪夢はキャラクターが完成した後の自己紹介から幕を開けたのじゃよ・・・

1「はーーい♪ あたしルルベル! この刀でヤミメガ信者をぶった斬ってやるんだから!(桜井智を真似た野郎声)」

2「え〜と、えっと、リリスですぅ。いや、恥ずかしいですぅ。銃を使うですぅ、きゃっ!(国府田マリ子を真似た野郎声)」

3「ジュリアナよ、とくと御覧なさいこのナイスバディを!ヤミメガなんかに負けないわ!(冬馬由美を真似た野郎声)」

4「みなさん、こんにちわ。スティシアと申します。回復を担当させていただきますわ。(井上喜久子を真似た野郎声)」

テンションの上がってる奴さんたち、周りの冷たい視線にはビクともせずに大声で話はじめおった。

背筋の凍るようなわめき声を上げる卓に向かって、声にならぬ抗議が集中しておったわい・・・

DM「あ、あの、みなさん、周りの方がめいわ・・・」

自称ルルベル「はい!はい!はい!ママメガさま!今回の任務は何ですかーー!!(桜井智を真似た野郎声)」

自称ジュリアナ「またヤミメガたちが馬鹿なこと始めたの?仕方ないわねぇ。(冬馬由美を真似た野郎声)」

馬鹿なこと始めたんは貴様らじゃ!

DMは思わずそう叫んで席を立とうとしたんじゃ。

しかし、先ほどまでとは打って変って、DMの目の前には

「目をキラキラさせながら、女性声優の声色を用いつつ、DMの顔を覗き込む20代半ばの野郎(×4)」があったのじゃ。

こんなもん、ドアップで見れば誰だって言葉を詰まらすもんじゃろう。

ここで応答できなかったDMの敗北じゃった・・・

 

DM「君たちの前にこんな(と言ってルールブックのイラストを見せる)悪魔が現れた」

自称リリス「それはパステルが描いた悪魔に間違いないですぅ。(国府田マリ子を真似た野郎声)」

自称スティシア「放っておくわけには参りませんわね。行きますよ!(井上喜久子を真似た野郎声)」

(DM:あんたたちこそ何処か行ってくれよ・・・)

 

DM「部屋の中は実験室になっていた。部屋の中央の培養槽の中に依頼されたドリーカドモンがはいっ・・・」

自称ジュリアナ「アンジェラね。まったく仕方ない子ねぇ。手焼かせんじゃないわよ。(冬馬由美を真似た野郎声)」

自称ルルベル「けっこう奥まで来たわ。ヤミメガの居場所までもう一息ね!(桜井智を真似た野郎声)」

要するに『DMの出した設定などを勝手に読み替えて自分たちの世界で遊んでおった』のじゃ。

そこではDMの思惑なんぞ必要なく、DMとはただダイスを振るだけの存在じゃった・・・

 

悟りきったDMは、その後心を開くこともなく、淡々と適当に話をあわせつつ進めたんじゃと。

ようやく終わったときにはドップリ日も暮れ、閉会式の時間もとっくにオーバーしておった。

自分たちの世界から抜け出ることを嫌がった

「目をキラキラさせながら、女性声優の声色を用いつつ、DMの顔を覗き込む20代半ばの野郎(×4)」

は中々声色を戻そうともせず、コンベンション開催者からも無視されて、そのまま放っておかれたじゃ・・・

DMにはその時点で哀れみともつかぬ視線が注がれておったそうな。

 

しかし、「夢の終わりに朝が来る。」

永劫に続くと思われた所業も終焉を迎えたのじゃ・・・

4人の野郎は、プレイが終わるや否やそそくさと帰り支度を整え、

DMなど目に入らなかったかのように、挨拶もせずに無視してとっとと帰っていったそうな。

開催者の一人に優しく肩を叩かれたとき、青年の目には大粒の涙が浮かんでいたという・・・

 

その後、この青年は「メガテンとは女神転生のことで、女神天国の略称ではありません」

しつこく繰り返すようになったそうな。めでたしめでたし。

 

我々も気をつけねばならんぞい。ほっほっほ・・・


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