観た日 | 2005/05/29 17:30〜19:55 133min |
観た場所 | TOHO CINEMAS 船橋ららぽーと |
原題 | Million Dollar Baby(100万ドルを稼ぎ出す選手) |
監督 | クリント・イーストウッド |
アカデミー賞4部門制覇のドラマ映画。
重いですけどとてもいい作品だと思います。
観て良かった。
監督・主演のクリント・イーストウッドが素晴らしいのはもちろんのこと、
主演女優のヒラリー・スワンクもとてもよかったです。
ボクサーとして成長していく過程がよくわかるし
演じている役の女性の性格も良かった。
頑固なトレーナーのイーストウッド以上に頑固でまっすぐな人でした。
前半は弟子入りを希望するマギーに
女性を弟子にはとらないとはねつけるフランクが
ついにマギーに根負けして育てることにするまで。
追い出すに追い出せず困っているフランクと
要領を得ないながらもトレーニングを続けるマギーが面白いです。
中盤はもともとの素質とフランクのトレーニングで圧倒的な強さで快進撃をするマギーの話。
一瞬で相手をKOしてコーナーに戻ってくるマギーを困ったやつだという表情で見ながら
しまいかけた椅子をまたすぐ元に戻すフランクに笑ってしまった。
で、早いタイミングでのクライマックス、タイトル戦から話が一転。
以下、ネタばれなのであぶり出しで。
ストーリーに触れるのでこれから観る人は絶対に読まないでください。
クライマックスに入るタイミングが時間的に早かったので、
早すぎたタイトル戦への挑戦で負けてそこからまたトレーニングして勝つまでとか
勝ってそのあとのサクセスストーリーとか、親子にも似た二人の生活とか描かれるのかと思ったんですよ。
まさかマギーが倒れた拍子に頚椎を折ってしまい全身麻痺になってしまうなんて考えもしませんでした。
タイトル戦の相手の反則な攻撃を食らってしまい倒れたところがコーナーで
ラウンドが終わって戻ってくるとこだったからそこに椅子があって
運悪くそこに首から倒れこんでしまって体の自由を奪われてしまうんです。
病院で手すらも動かせない状態だというのに疎遠だった母親や兄弟たちが突然現れて
ペンを口にくわえさせてまで書類にサインさせて
彼女が勝ちとった財産を奪おうとする場面にはこいつら最低だと思いましたが
それをマギーがきっぱりとはねつけたのはよかったです。
絶望的な展開になってから唯一よく言った!と思ったシーン。
フランクは最後にはマギーが望んだとおり彼女眠りにつかせてしまいます。
自分を楽にして欲しいと頼める人なんてそうそう居ないと思いますし
頼まれたからと言ってそのとおりにしてあげることが出来る人も居ないと思う。
ほんとなら手を下すことが出来なかったフランクに手を下させたのはマギーの力だと思います。
手も足も自由にならない状態で舌を噛み切ってまで死にたいと主張したんだから。
昨日見た映画なのに今感想書いてて泣けてきました。
感動があとを引きます。
フランクがマギーにあげたリングネーム「MoCuishle」の意味を教えてあげる場面は
感動しない人は居ないと思います。
アカデミー賞作品賞をはじめとした4部門受賞に納得。
お時間のある方は是非どうぞ。お勧めします。