観た日 | 2006/07/05 |
観た場所 | TOHO CINEMAS 市川コルトンプラザ |
原題 | THE DaVinci Code(ダ・ヴィンチ・コード) |
監督 | ロン・ハワード |
実はあまり興味が無かったのですが
原作を読んでいる会社の人が観にいって面白くなかったらしく
原作を読んでいなかったらどういう感想になるんだろう?なんて
話をしたので原作を読んでいない自分が観に行ってみることにしました。
女性割引で安く観られる日に(笑)
そもそも、原作を読んでるとか読んでないとかが
誰の感想でもまず最初に来る映画ってのは「映画」としてどうかと思う。
どこの映画レビューサイト行ってもたいてい最初に原作を読んでから観ました。とか
未読組です。とか書いてあるの。
確かに読んでいるのと読んでいないのとでは感想が変わる映画だとは思うけど
映画自体の感想やレビューとしては正直どうでもいいと思う。
原作が出版されてる映画なんてほかに山ほどあるのよ。
それをわざわざ書かなきゃいけない気分になるこの映画は
映画として独立していないのかもしれない。
または原作のネームバリューに引きづられているのかも。
原作がどうこうは置いといて、私の感想。
サスペンス映画としては緊迫感に欠ける。ちっともはらはらしない。
トレジャーハンティングとか謎解きものとしては
主人公があまりにもあっさりと勝手に一人で謎を解いてしまって面白くない。
解くべき謎が簡単すぎたしね。誰でもわかるだろ。
ルーブル美術館を使ったということで美術的に見る価値があるかといえばそうでもない。
ルーブルが映るには映るし名画も映るけど
駆け抜けるだけでそんなにじっくりと見せてくれるわけではない。
「ダ・ヴィンチは、その微笑みに、何を仕組んだのか。」
というのはこの映画のポスターで使われている
「モナリザの微笑み」にかぶせた映画の宣伝文句。
ダ・ヴィンチは、モナリザの微笑みには、何も仕組んでない。
「最後の晩餐に何のメッセージを込めたのか?」とかのがあってるんじゃない?
とにかくすべてにおいて中途半端。
つまらないかといえばそんな極端につまらなくもないけど
とりたてて観る価値があるかといえばそんなこともないんですよね。
ええ。とにかく中途半端な映画です。
結局のところ映画として何が言いたいのかがよくわかりませんでした。
多分、描こうとしていることが多すぎるんじゃないかしら。
ストーリー展開に俳優も場面も話の規模にずるずると引きづられて
勝手に時間だけが先に進んでいくような。
レビューサイトで日本語吹き替え版で観ることを勧めていた人が居ましたが
私は英語以外の映画でも絶対にもとの音声で観るんですけど
この映画は吹き替え版でもいいような気がします。
取り込まなければいけない情報が多すぎて頭が追いつかないんです。
絵を覚えて見て人物とか状況とかいろいろ考えながら
謎解きを始めた主人公たちののセリフを聞いて字幕読んで考えてなんてことを
悠長にやってるともう次の場面に進んでるし。
日本語吹き替えなら字幕読む動作がいらないからその分理解できそう。
あといただけなかったのは字幕のフォントだなぁ。
なんであんなフォント使ったんだろう?
なんか映画観てる気がしなかった。
気分的に。
まだ完成してない作品をダイジェストで引っ張って予告編にして
とりあえず字幕つけました的なフォントを使っていました。
フォントなんて気にするなと言われるかもしれないですが
字幕も映画の一部ですからね。
私が嫌いだった主演俳優は、正直この映画では気にならなかった。
主演が主演っぽくないんですもの。
だいたいこの映画、シラス役の俳優以外に誰か演技してた?
俳優の存在感がストーリーの重さに負けてたので
嫌いな俳優が主演なのもどうでもよくなりました(笑)
○宣伝担当 VS. ×原作読んだから観にいっちゃった人
○宣伝担当 VS. ×原作が有名だったから観にいっちゃった人
○宣伝担当 VS. ×話題になってるから観にいっちゃった人
ってことで映画として全然内容が薄い作品なのに映画の宣伝担当の完全勝利(笑)
これ観に行くくらいだったらアカデミー賞受賞作品、ノミネート作品の
「クラッシュ」「シリアナ」「ブロークバックマウンテン」「ナイロビの蜂」あたりを
まだ上映してるとこでも探して観にいってください。
そのほうがよほど映画を観た気になります。
映画だけを観た私と、原作先に読んで映画を観た会社の人の
共同の推奨意見は、先に映画を観ること。です。
原作を読んでキャラクターのイメージを頭に作っちゃってる人がみると
スカスカ感の上にミスキャスト感まで味わうことになって
しかもストーリー展開は本をなでてるだけなので全然面白くないらしいですよ。
何も予備知識なしに観たほうがいくぶんマシです。
さてこれから原作を読みます。
会社の人にお借りしたので。
読み終わったらなにか感想を付け加えるかもしれません。