ユナイテッド93
観た日 2006/08/26 111分
観た場所 TOHO CINEMAS 川崎
原題 united 93(ユナイテッド93便)
監督 ポール・グリーングラス

5年前の9月11日のアメリカ同時多発テロのとき墜落した4機の航空機のうちただ1機だけ
目的と思われる建物には突っ込まずに墜落した航空機ユナイテッド93便の話。

前半はいろいろな場所をつぎつぎと映すので場面の切り替わりが激しく、
しかも場面の切り替わりと演じている人たちの対応より事態の展開のが早いので
もう過ぎたことなのについ「そんな対応しかできないのか」という
もどかしい気分になったりいらいらしたり。

後半はハイジャックされた旅客機の中の出来事の再現。
自殺テロなのでじっとしていては助からないと悟った乗客が
一丸となってテロリストに反撃して操縦桿を奪還しようとするとこを描いています。
でも普通の映画と違ってこの旅客機は最終的に落ちることがわかっているので
助かるのかな、なんとかならないのかなと
はらはらする代わりに、圧迫感とでも言うのか
なにか言い表しようもない追い詰められた気分で見ることになります。

乗客たちにテロリストと戦って散った英雄として賛辞を呈するわけでもなく
テロリストを完全悪として描くわけでもなく、
重い映画なんですがただ淡々と話が進んでいきます。
墜落→暗転→テロップでその後の状況説明説明を表示 のような終わり方も
映画としての脚色をあえてしていないことがより強調されてる印象でした。
映画を観ているというより、「ディスカバリー」のような
事実を再現したドキュメンタリー番組を見ているようでした。

遺族や関係者にたくさんの取材をしたり、
実際に9月11日にその場にいた管制官が本人の役で出演していたりするとのことなので
忘れてはいけない事実を知る貴重な手段として、見ておくべき作品だと思います。

この事件を題材にした映画が秋にもう一本公開されるので
そっちも見にいくつもりです。


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