マリー・アントワネット
観た日 2007/01/20
観た場所 TOHO CINEMAS 錦糸町オリナス
原題 Marie Antoinette
監督 ソフィア・コッポラ

フランス王妃マリー・アントワネットを描いたドラマ映画。
歴史劇というにはあまりにも歴史的背景の説明が無い
ただのどっかの王妃の話っぽい(笑)
これを歴史劇というならばこれまで自分が見てきた同じジャンルの映画の中で
もっともわかりにくいものでした。

女性の観客が多かったです。
確かに女性向けな気がする。

ストーリー的には、知っている人は知っているはずの
政略結婚からフランス革命までの話なので
ネタばれもなにもないのでそのまま書きます。

何不自由ない身分に見えても
実はいろいろなところで自分で自由にすることが許されていない
理不尽な皇太子妃(王妃)は比較的よく描かれていると思います。

でもその周りのものがあまりにも説明が無くて
たとえばデュ・バリー夫人(国王の愛人)に
皇太子妃のほうから声をかけることがどうして必要なのかとか
途中で名前だけ出てきて登場もせずにあとのほうでいきなり批判の的になっていた
ポリニャック伯婦人がどんな人で王妃とどういうからみがあったのかとか
三人の子供と一緒に描かれた王妃の絵が飾られ
すぐにおろされて次に飾られた絵では子供が二人になってたのは何が起きたのかとか、
正直自分「ベルサイユのばら」を読んだことがなければ
なにが起きているのかちっともわからなかったんじゃないかと思う。
「ベルサイユのばら」はオスカルとアンドレ以外は
ほぼ歴史に忠実な描かれ方をしているらしいので。
頭の中で漫画の記憶から補完しながら観てました。

マリー・アントワネットは嫁いできたときは14歳。
14歳から34歳までをキルスティン・ダンスト一人が演じるのは
多少無理があった気がしなくも無い。
最初から最後まであまり変わらないんだもの。
子供が生まれたりはしているんだけど
マリーだけ時間が止まっていて、
婚姻から革命まで時間が流れているのがわかりにくかった。

あと、終わり方が唐突で中途半端で
エンドクレジットに入った途端「はぁ!?」と口に出しそうになった。
となりの席の女性もお友達らしき人に
「中途半端な終わり方だね」と言っていたのが聞こえたので
そう感じたのは私だけではないらしい。
そりゃー実際にギロチンで斬首刑になるとこまでを
きっちり描くようなノリの映画ではなかったけど、
フランス王妃を題材とした映画を作るのであれば
もうすこしちゃんとまとめて終わってほしかったです。

ベルサイユ宮殿で撮影敢行ということで
大学のときに一度だけ観光で訪れたベルサイユ宮が
スクリーンで見られたことはよかったです。
懐かしい。

いつも歴史ものを観るときは、
多少調べておけばもっとわかりやすかったんじゃないかしらと思うのですが、
今回はバックの動きをかなり最初から知っていただけに妙に物足りなかった映画でした。
結局話を知っていても歴史ものはだめなのか。難しいね。


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