デス・プルーフ in グラインドハウス
観た日 2007/09/01
観た場所 TOHO CINEMAS 市川コルトンプラザ
原題 Quentin Tarantino's Death Proof
監督 クエンティン・タランティーノ

クエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督という
映画オタクのB級映画好き監督が一緒に企画した
「グラインドハウス」という2本立て映画のうち
クエンティン・タランティーノ監督のほうの映画の再編集版です。
グラインドハウスってアメリカで昔流行った
B級映画を2本立てとか3本立てで上映する映画館のことですって。

USA公開版ではロバート・ロドリゲス監督の「プラネットテラー」と
さらに2本の間に実在しない映画のフェイク予告編4本を入れた計6本の同時上映だったとか。
フェイク予告編なんて凝ってますよね。
ほんとに昔の2本立て上映の雰囲気を出したかったらしいです。
さすがに6本で190分あるので日本では分けての公開となったみたいですが。
(でもパンフレットは2作分で1冊だった)

ちなみに期間限定で六本木でUSA公開バージョンやってました。
行きたかったんですが行きそこないました。
1週間しかやってないんだもの。

まずはこのデスプルーフ。
前半はスラッシャームービー、後半はカーアクションムービーです。
前半と後半で話ががらっと変わるのはこの監督の映画ではよくあること(笑)
しかも今回は前半と後半で主役変わるしね。
もうやりたい放題。
こうなったら面白いかも。なんて思い付きを
そのまま映画にしちゃったような一貫性の無いストーリーが素敵。
観る人を選びますねこれは。
私は嫌いではありません。

映画本編はサウンドノイズがわざと入っていたり、コマが飛んだり、
途中モノクロの絵になったりと、やりすぎなほど徹底して凝って
昔の映画の雰囲気を出そうとしてます。
映画の上映前に監督の意図でそうなってますと注意書きが出たくらい。
凝り過ぎてて観にくい(笑)

映画の中で展開される会話もなんか映画オタク全開。
登場人物が妙に昔の映画にこだわってみたり。
あれきっと、監督が好きな映画なんだよ。

こっからネタばれ。

前半はスラッシャームービー(殺人鬼が人を次々と殺す映画)。
スラッシャームービーの代表作といえば13日とかエルム街。
でもこの映画の殺しの部分って一瞬です。

カートラッセル演じるちょっと頭のネジがはずれたスタントマンが
ターゲットとした女の子たちを殺すのに、
自分の耐死仕様(デスプルーフ)の車で
女の子たちの運転する車に正面から突っ込むんです。

猛スピードの車同士の正面衝突ですからほんとに一瞬ですよ。
追いかけてくる恐怖とかまったくなし。
その一瞬はまぁ足はもげるし顔は轢かれるしもう
グシャってかんじでかなり凄惨なのですけど
スラッシャームービーというほどではないかなぁ。
あまりにもそのシーンが一瞬すぎて(笑)

車が事故にあっても大丈夫なように運転席を強化している仕様なので
殺人鬼の当然スタントマンのほうは生きていて(生きてなきゃちょー迷惑な無理心中)
後半また何ヵ月後かの設定で話が再開するので、
またこれから誰か女の子を車で殺すんだろうと思いきや
こっから唐突にカーアクションムービーに変化。

最初は前半同様女の子たちの乗る車を自分の車で追っかけまわすんですが
ターゲットにされた勝気な女の子たちがキレてしまって、
突然殺人鬼のほうが猛反撃に遭います(笑)
立場変わりすぎ。一気に主役交代です。
お前前半の主役じゃなかったのかよ情けない、みたいな。
ストーリーが無理すぎて笑える。

あと、個人的にはファイナルデッドコースターの主役で
ダイハードでもマクレーン刑事の勝気な娘を演じていた
女優さんが観られたので満足(笑)かわいい。

徹底したB級さ加減が面白かったですよ。
タランティーノ映画を受け付ける人ならね。

残りのグラインドハウスであるプラネットテラーは
公開したら観にいくとは思いますが
ホラーらしいからどうしようか迷っています。
まぁこのデスプルーフもホラーにジャンルわけされていたのですけど・・・。

あぁなんかたくさん書いちゃった。
私この監督の映画わりと好きなんですよ。
私も映画フリークですから(笑)


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