観た日 | 2009/06/21 |
観た場所 | TOHO CINEMAS 市川コルトンプラザ |
原題 | THE READER |
監督 | スティーヴン・ダルドリー |
前半は少年と年上の女性とのロマンス。
後半はアウシュビッツ裁判を中心とするドラマ。
後半はとても見ごたえがありました。
以下ネタバレ
私にはハンナが隠す秘密が
終身刑と秤にかけても守らなければならないほどの秘密だとは
とても思えなかった。
識字率が極めて高い現代の日本人では彼女の気持ちを理解するのは不可能だと思う。
自分は文盲であると言えば刑を免れることが出来るのに
それを言えないほどハンナはプライドが高かった。
それに気付いたときに前半のロマンスがただのエロスではなく
後半への複線が山ほどあったことに気付く。
構成と脚本の見事さに感心した。
だからといって、やはり共感することは出来ない。
納得がいかない。
共感が出来ないから微妙に後味が悪い。
悲しすぎるだろう。
刑務所の中で送られてきたテープを
ハンナが再生しオデュセイアが流れ出したときは
やはり前半にあった複線からの演出が見事だと思った。
ハッピーエンドではないですが観てよかったと思いました。
余談:
前半でマイケルが読みきかせた本と
後半でマイケルがテープに吹き込んだ本。
その内容はどの本もほんの一節しか出てこないんだけど
その一節だけで誰の何の作品かがわかるのが面白いと思った。
ある程度海外文学を読んでいる人ならわかると思う。