アスペルガー障害について
 自閉症(じへいしょう、Autism)という言葉について
  みなさん、自閉症という単語は聞いたことがあるでしょうか?
  自閉症とは、社会や他者とのコミュニケーション能力の発達が遅滞する発達障害の一種を指します。
  
  定義(概念)としては、
  1.社会的な相互交渉の質的な障害
  2.コミュニケーション機能の質的な障害
  3.活動と興味の範囲の著しい限局性
  上記3項目を主な特徴とする、先天的な行動的症候群です。
   自閉という言葉からイメージされる「自らこころを閉ざしている病気」ではありません。
   (いわゆる「引きこもり」とかとは別物ということ)
  
  なお、近年では「自閉」という言葉の響きから誤解を生じることがあり、
  代替の言葉として「広汎性発達障害」を使用することがある。
  
 自閉症の発症原因
   また、先天的な原因によって起こるものなので、育児の仕方など後天的な原因で発症するものでもありません。
   (親の育て方などが原因ではないということ)
  
 自閉症の原因、および治療方法
  現代の医学では、正確な原因はわかっていない。ただし、遺伝的要素も関連しているのではないかと考えられている。
  また、治療法も現代の医学では未だ見つかっておらず、治療法はないものとされている。
  (ただし、自閉症で重要なのは、自閉症をいかになくすかではなくて、いかにそれを受け入れて生活していくかにある)
  
 自閉症の分類
  分類とは言っても、自閉症は症例が多彩であり、健常者から重度自閉症者までの間にははっきりとした壁はない。
  虹のように境界が曖昧なのである。
  そのため、多様性・連続性を表した概念図を自閉症スペクトラムとか自閉症連続体などと呼ぶ。
  
  参考までにWikipedia(ネット上のフリー百科事典)に掲載されている
  自閉症スペクトラムの概念図を引用掲載します。
  アスペルガー
    図1自閉症スペクトラム概念図
  
    注)ただし、この図は単に知能指数と自閉傾向の強弱のみによる分類図にすぎない(※)
     ※もっとも、知能指数(IQ)がどこからどこまでを通常の範囲とするかは、知能指数の検査方法によっても異なるし、
      いくつ以下の知能指数を知能遅れとするかは、研究者の間でも意見が分かれることがあるらしい。
      ちなみに、私が病院から診断結果を聞いた際に教えてもらった内容は、以下のとおり。
      「通常の範囲が115〜85、70以下だといわゆる知能遅れ」
  
  ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、自閉症の分類を申し上げましょう。
  といっても、私も全部のことは知りません。「これが足りないぞ!」みたいなご意見があれば、お申し付けください。
  
  1.カナー症候群
    知的障害をともない、言語発達に遅れがある自閉症をカナー症候群という。
    自閉症研究の初期は主にカナータイプが問題視されていたため、
    古典的・典型的な自閉症といえば、このカナー症候群を指す。
    
    なお、後述のアスペルガー障害とは知能指数の部分で区別することになるが、
    自閉症そのものがカナーのタイプかアスペルガーのタイプかを区別することはあまり重要ではない。
    しかし、自閉度が高く、いわゆる自閉症であるかどうかを区別することは非常に重要である。
    (これはカナーのタイプもサヴァン症候群もアスペルガーのタイプも同じ)
    
  
  2.サヴァン症候群
    知的障害を伴うが、ごく特定の分野に限っては驚異的な能力を発揮する自閉症をサヴァン症候群という。
    サヴァン症候群の共通点として、知的障害と共に異常といえるほどの驚異的な記憶力・表現力を持つことが挙げられる。
    また、サヴァン症候群の障害を持つ方は「忘れる能力」が無いとされている。
    サヴァン症候群自体は、かなり昔から知られてはいたがその原因は未だ論議されており、正確には掴めていない。
    
    しかし、サヴァン症候群でなくても大なり小なり特異な才能を示す事が多いため(例えば、線描、裁縫など)
    どういった項目をもってしてサヴァン症候群というかが非常に難しい。
    
  
  3.アスペルガー症候群(アスペルガー障害、Asperger syndrome。)
    自閉症のうち、知的障害がない場合をアスペルガー障害という。
    「高機能自閉症」とほぼ同義とみなしてよいので、高機能自閉症についても、すこし解説。
    ここでいう「高機能」とは、知能指数が高いという意味であるが、必ずしも知能指数が健常者より高いとは限らず、
    知的障害との境界域である場合もあれば、健常者よりもはるかに高い場合もある。
    (私の場合は、平均的な健常者よりは”かなり高い”部類とされる)
    
    アスペルガー障害であっても、多くの健常者と同様、またはそれ以上に強く感情の反応をするが、何に対して反応するかは、
    各人それぞれ違っている。
    アスペルガー障害の場合、発達が遅れているもの(発達障害)は「他人の情緒を理解すること」であり、
    自分の感情や意見などを他人に伝えることである。
    また、期せずしてアスペルガー障害者の場合、本人と周囲との感覚が乖離していることが多いという報告もあがっている。
    あと、研究者のなかには「自閉症者はむしろ知能が高い方が問題が起きやすい。」という方もおられるそうです。
    私の場合は・・・むぅ、あてはまるかもしれませんね。
    
 アスペルガー障害
  上記でも概要について説明申し上げたアスペルガー障害ですが、
  アスペルガー障害についてはもう少し詳しく述べていきたいと思います。
  
  なぜか?・・・・・・・・・・・・それは、私自身がアスペルガー障害だからです。
  もっとも、私と実際に会ったことやメールなどを交わしたことがある方々は、私がそんな障害があるとは気がつきもしないでしょう。
  というか、私自身が齢30を過ぎ、病院で診断されるまで気がつかなかったくらいですからね。
  
 アスペルガー障害、私の場合
  齢30になってアスペルガー障害と診断された私。
  もちろん、これまではそのような名称はもちろん、概念すら知りませんでした。
  しかし、診断されたいまになって、思い返すと、アスペルガー障害に由来した行動の多いこと多いこと。
  思い当たるふしを年齢が若いほうの出来事から列挙してみました。
  (実際にはまだまだたくさんあると思いますが・・・)
  
  2歳で漢字が読めた!?
   これは、私の母が言っていたことなのですが、2歳当時の私はスイミングスクールに通っていました。
   スイミングスクールには都営バスで通っていたのですが、ここで。
   東京・墨田区には”業平”っていう地名があるのですが、
   母が言うには「私が行き先表示を見て、乗るべきバスかそうでないかを判断できた。」ということなのです。
   実際に漢字が読めたのかどうか、私自身も真相はわかりませんが、実際に漢字が読めた可能性は大いにあります。
   なぜならば、自閉症の場合、機械的に生のまま入ってきた情報の方が本人にとって認識しやすい場合があるからです。
  
  ごっこ遊びが出来ない!
   いまになって思い当たるふしとして、ごっこ遊びがほとんど出来なかったというのが1つ記憶にあります。
   しかし、それなりに友達もいて、友達と遊ぶことは少なくなかった(むしろ多かった?)です。
   でも、ごっこ遊びだけはした記憶がありません。
   となると、幼稚園時代は友達とどんな遊びをしていたんだろう?いまだ記憶よみがえらず、です。
   (将棋を覚えたのが小学1年のときだったので、それ以降は将棋を指して遊ぶことが多かったと推測できる)
  
  嗅覚過敏?
   自閉症者の場合、感覚過敏であるケースがあります。
   この感覚過敏は五感のどれがあてはまるかは、各人様々です。
   私が嗅覚過敏に気がついたのは高校1年のとき、化学実験室の薬品庫に入ったときから。
   そのときは周囲のメンバーよりも嗅覚が少々優れているくらいにしか思いませんでした。
   ましてや、これがアスペルガー障害に由来するものだとは全く知る由はありませんでした。
   ちなみに、現在の職場では私が嗅覚過敏で困ることはあまりありません。
   ガソリンのニオイとか工場廃棄物系のニオイがわりと平気だったりするので。
   むしろ、プライベートで困ることの方が多いですかね。
   特に嫌いなのは、男性化粧品とか(キツイ)香水のニオイ。
   たとえば、ゲーセンでそういう人が隣のサテライトに座った場合とかは辛いですね。
   まぁ、そういうニオイの人は(特にマジアカなら)えてして廃人はしないので、少しガマンというところですかね。
   おっと、話を戻して。ということで、私は軽度の嗅覚過敏かもというところです。
  
  クイズに優勝した!!!
   アスペルガー障害だと、雑学的知識が豊富なことは、わりと多いらしいのです。
   私自身は雑学的知識はそれなりだと思っていますが、もっと雑学の知識は身につけたいと思っています。
   それはそれとして、現在の知識向上意欲とは別に、あるイベントでクイズに優勝し、車を1台獲得しています。
   これの詳細は別ページに書きます。
  
  禁句を言っちゃった(笑)
   社会人1年めのとき、当時いた会社にて。
   私の言葉を浴びてしまったその人は、目立ちたがり屋で、常に事故じゃなくて(笑)自己アピールをしているタイプ。
   また、常に笑いをとろうとするタイプで、私のイメージでは悪い意味で「いわば、軽い人。」という感じ。
   で、その人がある日の休み時間だったか、なんか”ネラった”発言をしたんですよ。
   そこで、ワタクシうっかり口を滑らせて、その人に「(頭の)ネジ外れてるんじゃないの?」って言っちゃいました。
   もちろん、その人がそれ以降私と会話をすることは2度とありませんでした・・・って当たり前ですね。
   まぁ、本音が出ちゃったんでしょうね、私www。
  
  1曲リピート!
   自閉症の場合、同じ行動を繰り返すということが多いようです。
   私がこの現象が最も強く現れるのがCDなどを聴いているとき。
   CD収録曲のうち、複数気に入った曲があっても、すぐ1曲リピートで音楽を聴いてしまうクセがあります。
   これがいつくらいからのことなのかは、ちょっと記憶にないですが。
   
  キャッチボールがうまくない_| ̄|○
   これは、言葉のキャッチボールがうまくできないということを他者から指摘されたものです。
   私の場合をキャッチボールにたとえて言うと、
   「野球のボールを投げたら、ドッヂボールの球が返ってくる」ということらしいのです。_| ̄|○
   このことを指摘されたのは社会人になって1〜2年したくらいのときですかね。
   しかし、指摘してくれたのは仕事関係の人ではなかったため、仕事での変化はでなかった、かな?(記憶にちょっと自信なし)
   でも、いまになって考えてみると、この頃、この指摘によって自分のコミュニケーション能力の低さに気が付き、
   仕事上では問題を起こさない様、対人関係が表面的なものに限定されてしまったのではないか、とも思います。
   (実際、現在の職場でも私のプライベートを知っている人はゼロです)
  
  まわりと乖離した感覚を持っていると指摘された!
   これは仕事上での話しです。
   当時、直属の上司となった人から「君は周囲と感覚が大きく違っている。」と指摘されたことがあります。
   たしか、社会人3年目くらいだったかな?
   いまになって思えば、この指摘こそアスペルガー障害にピッタリあてはまる内容ですね。
   現在の上司もこういうことを見抜いてくれる上司だったら、仕事で大失敗しないですんだかもしれないのに…_| ̄|○
   というか、せめて私自身からこういうアスペルガーであることを説明した時に、それを理解してくれる上司だったら…_| ̄|○
   (いかん、グチになってしまった)
   
  
 私の自閉度合い
  自閉度(自閉症傾向)を測る指標のひとつに、「自閉症スペクトラム指数(AQ)」というものがあります。
  これは、正常知能の成人であれば、誰でも、自己回答方式で、自分の「自閉症傾向」を測れるツールである。
  (ただし、この指数だけで自閉症かどうかを判断することはできない)
  
  この検査は最大50点で、点数が高いほど自閉度が高く、
  自閉症スペクトラム指数のカット・オフ点(健常者と自閉症の識別点)が33点とされているものである。
  ただし、自閉症の場合でも33点を下回る場合もあれば、自閉症でなくても33点を上回る場合があるので、
  前述のとおり、この点数だけで自閉症かどうかを診断することはできない。
  
  ちなみに、健常者の場合、平均18点くらいだそうです。←通っている病院で主治医の先生がそう言ってました。
  
  で、私はというと。「41点」でした。
  病院の先生には「アスペルガー障害であるという診断と矛盾しない結果ですね。」と言われました。
  自分でもあまりにはっきり自閉度が高いとわかって、すこし驚いています。
  

 また、新しいことがわかれば追加していく、かもしれません。
 ま、ここではこれを拝見したみなさんが「自閉」とか「自閉症」という言葉について
 正しく理解していただければ、私はそれで満足です。
  
 それでは、ひとまずはこの辺で。

それじゃ、そろそろかえるわよ。
さぁ、かえるわよ。