このページは、「おたふくかぜワクチン」について説明しています。以下の質問項目から、見てみたいものをクリックしてください。このページの答えの部分にジャンプします。
A:1981年から任意接種として、一般接種が開始され、1989年〜1993年の間はMMRワクチン(麻疹・風疹・おたふくかぜ混合ワクチン)として定期接種されましたが、髄膜炎の副反応が多く中止されました。その後、おたふくかぜワクチンのみでは、髄膜炎の発生が比較的少なかったので、現在単剤で行われています。
A:通常1歳以上の者に1回接種することになっています。接種の上限はなく成人にも接種できます。
A:おたふくかぜの潜伏期間は約2週間。発病の2日位前から、人にもうつるようになります。つまり上の子が発病しているのなら、免疫のない周囲の人にはすでにうつっている可能性が高いのです。それからワクチンを接種しても必ずしも予防になりません。一般にはこの時点での接種は勧めません。
A:不顕性感染(感染しても発病しない)が多いため、ワクチン接種による罹患阻止効果は他のワクチンのように正確には把握できません。おたふくかぜに自然感染すると、約10%に無菌性髄膜炎が合併し、ごくまれではありますが恒久的難聴をきたします。また思春期以降の男性が罹患すると20%程度に睾丸炎を合併するともいわれています。これらの合併症を考えるとワクチンによる予防の意味は大きいと考えられます。さらに、発症すると約1週間は集団生活が不可能になることを考えると、接種を積極的に考えてよいと思います。
A:通常見られる副反応は接種後1〜2週の発熱、ごくまれに見られる耳下腺腫脹です。さらに接種後の無菌性髄膜炎が数千人に1人発生するといわれています。この頻度は自然感染の合併症に比べるとはるかに少ないのですが、少し気になるところで、ワクチンの改良が求められます。ワクチン接種希望者には、この疾患の好発年齢を考えて3歳以降の接種を勧めています。