包茎とは

包茎は、男の子のおちんちんの先が 皮をかぶった状態をいいます。 おちんちんの胴の先っちょよりの部分をつまんで からだの方にそっと寄せてみると、 先がめくれて亀頭が顔を出したら、仮性包茎、 むけなければ真性包茎ということになります。 生まれてじきの赤ちゃんのほとんどが包茎です。

大きくなるにしたがい、おちんちんも成長して 3才ごろには90%の子がむける様になるといわれています。

したがって、3.4才までに皮がむけるかどうか一度は確認することが必要です。これは父親の義務と考えてください。亀頭がでれば一安心です。少しでも亀頭がのぞけば、ます大丈夫。急いで手術を考える必要はないでしょう。.

ただし、やたらと我が子の性器の状態を気にしないこと。子供が気にしだすと精神発育上よくありません。父親がいっしょに風呂に入ったとき、ちらっと確認すればよいのです。

仮性包茎の場合

圧倒的に多いのがこのケースです。まず1歳までは様子を見ましょう。幼児のうちに手術で皮が完全にめくれてしまうのはあまりよいことでもないので、手術ははやまらないでください。17才になると99%がむけ、 結局、真性包茎は1%といわれています。

手術せずに治そうとして、無理にむいたりは決してしないこと。無理にむくと、炎症をおこし癒着して、後天性の真性包茎になることもあります。

自然に皮の部分と亀頭の部分の間に隙間ができていますから、 なかにたまった汚れやあかを、週に一度、お風呂の中で、 むけるところまでやさしくむいて、お湯で洗ってあげてください。石けんを使うと、石けんが隙間に残って包皮炎の原因になることがあります。

包茎だと、将来男性として機能しないのでは? と考えていたお母さんもおりましたが、そういうことは、決してありません。ただ包茎だと、尿路感染症をおこしやすい、陰茎癌になりやすい(頻度はかなり低い)、 性行為感染症をもらいやすい、とも云われてるのも事実です。

真性包茎の場合

真性包茎とは、包皮の口が狭くて亀頭を露出できない状態のことをいいます。程度によっては、ごくたまに、針の穴の大きさぐらいしかなくて、尿線が細かったり、 亀頭部分の皮が風船状にふくらんでしまうことがあります。 また、包皮の内側に雑菌や恥垢が溜まってしまい、包皮亀頭炎をくりかえすこともあります。このような場合は、いつも診てもらっている小児科の先生と相談し、 泌尿器科の先生を紹介してもらって下さい。

包茎の手術について

ひどい真性包茎の場合や、仮性包茎でも、包皮亀頭炎を繰り返す、おしっこがわきのほうへとんでしまうなど、尿線の異常があるときは、手術をすることがあります。手術の時期は包茎の程度と医師の判断によりますが、あまり小さいと全身麻酔が必要ですし、4歳ぐらいまでは私の意見としては、手術は否定的です。手術は冠状切開が一般的、皮膚を引っ張って余分な皮を輪のように切ります。

亀頭包皮炎

亀頭と包皮の間に黄白色の恥垢がたまり、ばい菌(細菌)が繁殖して包皮が炎症を起こす病気です。包皮が赤くなったり、おしっこのときにしみていたくなったりします。

入浴の際、赤ちゃんのときは包皮をむいてまでおちんちんを洗う必要はありません。無理に引っ張ると切れてしまうこともあります。1歳ごろまでは体のほかの部分と同じように丁寧に洗って清潔にしておけばよいです。包皮の先から膿が出たり、オムツに血液がつくような場合は、受診しましょう。

亀頭包皮炎が原因で、尿路感染症を起こすことがあります。治療には抗生剤の塗り薬を使います。