去年の計画が今年になり、タキタロウの大鳥池から大朝日岳を目指すことが出来た。
梅雨明けが遅く心配したが、縦走路は好天で思い残すことのない旅となった。
泡滝ダムからの登山口 冷水沢を渡る
水量も多い大鳥川 本流に架かる七つ滝沢の吊橋
立派な作りの大鳥小屋 水場から見上げる以東岳への尾根(中央)
大鳥湖畔の登山道より 尾根上部より大鳥池全景
以東小屋より鳥海・月山 以東岳より大朝日のシルエット
以東岳(1771m)より小屋と大鳥池 南寒江山付近より相模山方面
以東岳方面も見える 残雪の飯豊連峰
西朝日岳(1814m)方面を望む 竜門岳(1688m)と竜門小屋
大朝日岳(1870m)と小屋 金玉水(中央左寄りに白いシャツの人がいる所)
暮れなずむ大朝日小屋付近 大朝日岳山頂
日本一美味しいと言われる銀玉水 朝日川を渡って鉱泉へ
朝日鉱泉ナチュラリストの家 テラスから大朝日岳が望まれる
ミヤマリンドウ 以東小屋付近のヨツバシオガマ
唯一咲いていたヒメサユリ 雪解けの湿原に咲くヒナザクラ
タカネマツムシソウも多かった ハクサンシャクナゲ
チングルマ 可憐なトキソウ
シナノキンバイ 薮の中のシラネアオイ
コースタイム
30(日) 朝日屋5:00<バス>泡滝ダム5:30〜6:00…七つ滝沢7:45…大鳥小屋9:30〜50…渡渉10:30…以東小屋14:30
31(月) 小屋5:00…以東岳5:15〜30…狐穴小屋7:45〜8:00…寒江山9:30〜40…竜門小屋11:10〜40…西朝日岳13:30
…中岳16.00…金玉水16.30〜50…大朝日小屋17.00
1(火) 小屋7:00…大朝日岳7:15〜25…小屋7:35〜50…銀玉水8:00〜10…小朝日岳9:40〜50…鳥原小屋11:10〜40
…朝日鉱泉16:00
30日 車道終点のダムの先で下車。仕度を整えて縦走が始まるが、1年振りの12kgは不安と共に肩に喰い込む。
それでも縦走中の朝・夕食分はガイドとリーダーに持ってもらえるので、その分軽くなりかなり助かっている。
大鳥川の流れを右に見て進んでいく。吊橋で支流と本流を渡るが、聞いていたよりしっかりした作りで安心した。
じぐざぐで登っていくと大鳥池が見え始め、大きな小屋の前に出る。冷たい水が豊富に出ていて美味しい。
これからはしばらく湖岸に沿って歩いていくが、両脇にヤマカガシが十匹ほども日向ぼっこ中で急いで通り過ぎる。
東沢の渡渉点では膝位までの急流で靴を脱いで渡ることになった。
どんどん高度を上げると三角峰やオツボ峰も同じになり、振り返ると大鳥池が熊の毛皮の形で広がっている。
キスゲやリンドウの咲く展望のいい道を登っていくと、目の前に以東小屋が現れた。
あまり大きくはないが新しい感じで更衣室まである。水場は少し下った所にある。
夜は満天の星空で天の川も久し振りに見られた。
31日 以東岳は小屋からすぐ。山頂に着くと大朝日の三角錐が天を突いて見えるが、今日はあそこまでと思うと遠い。
一旦下ってまた上りを繰り返して狐穴小屋に着く。ここも新しく水場は小屋の前に引いてあり、トイレも快適である。
北と南を従えた寒江山(1695m)付近は展望も良く、お花畑が続きとりどりの花が咲いている。
以東小屋からも見えた飯豊連峰が大きくなり、磐梯や吾妻連峰も望まれた。
遠くに見えていた竜門小屋にやっと着き昼食となる。ここも小屋からすぐに水場があって美味しい水が飲める。
気温も高くなりかなり水が要るが、縦走路に3ケ所も水場があるのは心丈夫である。
西朝日岳を過ぎた辺りで、ヒメサユリが1輪だけ咲いていた。3日間でここだけだった。
少しのアップダウンを繰り返しながら大朝日岳と小屋が見えた所が金玉水で、ザックを置いて少し下っていく。
以東の水場と同じくヒナザクラが一面風に揺れて咲いている。
小屋までも長く感じられるほど長い行程だった。ここも新しくなり以前の面影はない。
1日 今日は少しゆっくりで、大朝日岳を往復する。生憎ガスで展望はなかった。
下りすぐに銀玉水でまたたっぷり入れていく。
しばらく行くとヒメサユリの群落を見るが、残念ながらすべて咲き終わりの実になっていた。
古寺山との分岐から小朝日岳へのすごい登りが続く。
大汗を掻いてやっと登り切ると、山頂にはトンボの群が飛び回っていた。
下りも急でロープが2ケ所に張ってあり、注意しながら下りていく。
木道になり湿原が現われて鳥原山を過ぎると朝日岳神社のある鳥原小屋に着く。
昼食を摂った後の出発は雨になり、雨具着用となる。
大きなブナの森をガスが包み,幻想的な雰囲気を醸し出している。
ここからは、少しの登りはあるものの朝日鉱泉目指しての長い下りである。
遠くだった水音がだんだんと近くになり、長い吊橋を渡ってやっと3日間の縦走が終わった。