天気予報に期待して出掛けたが、予想以上の悪天候で唐松岳は丸山ケルンまでとなった。
雪山の厳しさを実感した山行きだった。
リフトも止まりスキーヤーの姿もない(22日) 八方山より鹿島槍、五竜方面が望めた
八方池方面。下りて来たのはスキーヤー ホワイトアウトの中を行く(23日)
女性ばかり6名のメンバー 雪が飛ぶ丸山ケルン(2400m)付近
八方山ケルン。ケルンの大事さがよく分かった
21日 穂高あたりから白い常念も見え出したが、木々の揺れが気になる。
ゴンドラ乗り場では10m以上の風で時々止まっている。上までは行けたが続くリフトは二つともすでに
止まっており、下りざるを得ない。近くの旅館を捜し泊ることとなった。
22日 1番のゴンドラで上がるがやはり風はおさまらず、リフトは様子をみている。
時間的に急いでも仕方ないので待つことになった。
しばらくして動きだしたが上のリフトはまだで、ここからは歩くことにする。30分で山荘着。
お昼まで八方山あたりを散策。テントがいくつか雪の中に埋まっている。
ぼんやりながらも鹿島槍や五竜岳が見える。天気だったらどんなに素晴らしい景色かと残念。
夕方から止むことのない雪になった。
23日 気合を入れて出発。八方山へも風は相当なもので、耐風姿勢を取りながら進んで行く。
アイゼンとピッケル、それにリーダーへの信頼が雪山での安心感をもたらしてくれる。
氷雪が降るではなく、飛んできて頬に当り痛い。サングラスでカバーするがどこからでもくるという感じ。
一面ホワイトアウト状態のなかコースの赤い布を目印に交代でラッセルする。
上と下のダケカンバも氷の花を咲かせている。
天候の回復も期待できず時間的にも無理は出来ないので、丸山ケルンから引き返す。
さっき通ったばかりの道もすでにない。下りは上りよりコースどりが難しいと思った。
3年前の4月、下の樺までは雪は少々でケルンの大きさを訝ったものだが、この広い尾根と地形を
隠す雪ではその大切さがよく理解できた。
11時には山荘に戻れ、リフトも幸い動いていた。スキーヤーも前が見えないと叫びながら滑っている。
下の八方では霙になっていたが、山荘の−6℃、丸山ケルンあたり-10℃以下かと思うと山の厳しさが判る。
後は ゆっくり温泉に浸かり、3回も乗り換えをしながら深夜の帰宅となった。
翌朝の新聞は大遠見山での事故を報道していた。
亡くなられた方も近くでなお痛ましさがつのる。
コースタイム
21(祝) 新大阪7.:7<JR>名古屋<JR>白馬12:00<バス>八方<ゴンドラ>兎平<ゴンドラ>八方(旅館泊)
22(金) 旅館7:50〜8:00<ゴンドラ>兎平8:10〜9:00<リフト>黒菱平9:05〜25…八方池山荘9:55…八方山11:00〜12:00(泊)
23(土) 山荘6:05…八方山6:25…丸山ケルン8:40…第3ケルン9:55…八方山ケルン10:55…八方池山荘11:10〜30
<リフトA・ゴンドラ>八方(入浴・昼食)<バス>白馬15:38<JR南小谷・糸魚川経由 富山>大阪23:12