会津駒ケ岳燧ケ岳至仏山       2000.6.29〜7.1


  会津駒ケ岳中腹よりの燧岳(2356m)         会津駒ケ岳山頂手前 より燧岳

”夏がくれば思い出す……しゃくなげ色にたそがれる”に憧れ、尾瀬を訪ね、燧岳に登ったのが38年前。
その時、山頂より北の方に見えた残雪の美しい山が会津駒ケ岳だと知ったのはかなり後のことだった。
今回は、花の至仏を入れての三山で、梅雨の最中にもかかわらず晴天の3日間に感謝することしきり。

  会津駒ケ岳(2133m)                     熊沢田代より平ケ岳

滝沢登山口からの会津駒は急登から始まり、水場を過ぎたあたりから雪道に変わった。
今年は遅くになってからの降雪でこの時期も多いのだろうか。
目印の赤いリボンが木の上、10mほどの所にあるのが雪の深さを物語っている。
燧岳がきれいな双子峰で姿を現してくる。こちらからの燧もすばらしい。駒の小屋で一休みして山頂へ。
尾根続きの中門岳からの展望はすばらしく、飯豊、魚沼駒、平ケ岳、巻機、燧、至仏、白根、男体山、苗場、
武尊の百名山、そのほか浅草、守門、会津朝日、中ノ岳などなどで見飽きない。
ただ、もう目覚めているはずの花たちはまだ雪の下で、ムラサキヤシオやタムシバなどが彩りを添えていた。
登山道より3分ほど下った水場は、岩から涌き出ていて、汗をかいた後の最高のごちそうだった。

コースタイム
桧枝岐登山口7:30…水場9:35…駒ノ小屋11:10…会津駒ケ岳11:40…中門岳手前12:30…駒ノ小屋13:00
…水場14:00…登山口15:30


    柴安ーより俎ー                  燧山頂より尾瀬沼

燧岳へは御池から広沢、熊沢田代を通る。木道の両側はやっと夏を迎えた花たちが咲き競っている。
チングルマ、ワタスゲ、イワカガミ、ヒメシャクナゲ、キンコウカ、ツガザクラ、タテヤマリンドウ、モウセンゴケなど。
雪渓を登り、トラバースしたりして 俎ーに着く。 あの時と同じに尾瀬沼が光って見える。
三平峠を超え、一面のニッコウキスゲに元気づけられ辿り着いた長蔵小屋も見える。
頂上でもらった雪の冷たさと、忘れられない美味しさを思い出す。
柴安ーへ登り返し、見晴新道を下りる。アイゼン不用の雪道だが、虫が多く集中攻撃でたまらない。
ひっそりと咲くトガクシショウマの群落だけが気分を和ませてくれる。
民宿のような小屋が立ち並ぶ見晴には、かき氷の旗もが風に揺れていた。

コースタイム
御池8:00…広沢田代9:00…熊沢田代10:10…燧岳11:55(柴安ー12.30)…見晴15:30

尾瀬ケ原より至仏山(2228m)

尾瀬ケ原を歩き山ノ鼻から至仏山へ。
標高1400mの湿原は、ウラジロヨウラクやレンゲツツジを筆頭に、多くの花々が夏の陽に輝いて咲き、
水面にはトンボが姿を写して飛び交うという、心和む自然がまだまだあった。
山の鼻コースは解禁になったばかりで、最初からずっと木道が続く。これも高山植物を守るためには仕方ない。
1800mの森林限界のころから、お花畑が始まり、ホソバヒナウスユキソウの群落、ユキワリソウ、キバナノイカリソウ
チシマアマナ、ジョウシュウアズマギク、白いヒメコイワカガミなど初めて見る花も多く、花の至仏が実感できた。
尾瀬ケ原をはさんでの燧岳はやはり大きく、尾瀬沼からももう1度見上げたいと思う。
雪解けで川状態になった道を下り、鳩待峠へ。アヤメ平からだった峠は昔の面影は勿論なく、明るく賑わっていた。

コースタイム
見晴6:45…竜宮7:10…山ノ鼻8:30…森林限界9:30…高天原11:00…至仏山11:40…小至仏山13:00…鳩待峠14:50


  タテヤマリンドウ            ヒメシャクナゲ