霧氷を期待しての九重は汗をかくほどの陽気で、阿蘇もまた展望抜群の山行きとなった。
念願の『坊がつる』でのテント泊も星が輝き、『坊がつる賛歌』と共に一夜が更ける。
沓掛山付近よりの由布岳と鶴見岳 雲海に浮ぶ阿蘇五岳の涅槃像
西千里浜よりの久住山(1787m) 硫黄山(1554m)の噴煙
三俣山(1745m)と北千里浜方面 稲星山(1774m)より中岳(1791m)と天狗ガ城
稲星岳から大船山・平治岳。手前は白口岳 御池は薄く凍りかけていた。ここからの久住は丸い
中岳より坊がつるの全景 仙酔尾根からの九重連山。右端が大船山
外輪・大観峰と一の宮町 仙酔尾根(一番奥)は急登が続く
仙酔峡のロープウェイ・火口東駅が見える 高岳(1592m)より中岳(1506m)
中岳よりの火口。左の方が展望台 中岳と高岳を振り返る
22(金) 大阪南港発のフェリーで九州へ。
瀬戸内海経由なので揺れもなく、船内の風呂もベットも快適でゆったりした船旅が出来る。
23(土) 別府港からジャンボと小型の2台のタクシーに分乗して牧ノ戸峠へ。11名(4:7)
湯布院もまだ曇だったが、長者原あたりからは青空になり涌蓋山(わいたさん)や九重の山々が見えてくる。
8時では売店はまだ閉まっていたがトイレは使える。(案内書にトイレ利用時間は9〜17時となっていた)
遊歩道の一部が滑り易かったが気温は徐々に上がり、期待の霧氷はないもののすばらしい雲海である。
雲の海に横たわる阿蘇五岳はまさに涅槃像で、双耳峰の由布岳も雲海上に突き出ている。
扇ガ鼻と星生山を左右に見て広い西千里浜を進むと、懐かしい久住山が正面に現れてくる。
かつては九州最高峰で今は中岳と大船山に座を譲っているとのことだが、久住はやはり久住である。
急な天候の変化もなさそうなので空池の縁に荷物を置いて身軽くなって山頂を目指す。
3度目の眺めは最高だった。2度ともミヤマキリシマの頃で山肌は美しかったが、展望は今日が一番。
阿蘇は勿論、祖母、傾、大崩の山並みと国見山系、遠くには雲仙までが望めた。展望をおかずに昼食。
ここからは稲星山、中岳、天狗ガ城を巡る。中岳からは大船山、平治岳と坊がつるの全貌が眺められる。
天狗ガ城の手前でカラスが置いてあるザックを突ついていた。近寄るとお菓子の袋を口にくわえて飛んでいった。
ファスナーが2、3箇所開けられている。頭がいいことは知っていたがまさかここまでとは…
私たちのも被害はなかったものの、5人分の上部のファスナーが開けられ中味が散らかっていた。
久住分れからは岩の道で少々下りにくい。噴煙を上げる硫黄山と三俣山を見上げながら北千里浜を通る。
ここからはすぐに法華院温泉。炊事用の水を補給して坊がつる着。炊事の設備なども聞いていたより良かった。
テントを張り楽しい夕餉の頃には、夕陽に照らされていた大船山も黒色に変わっていった。
24(日) 5時頃まで星が輝き、思ったより寒くはなかったものの、辺り一面霜で白くなっていた。
長者原からやまなみハイウェイを快適なドライブで酔仙峡へ。朝2時間のボッカの後なのでロープウェイの魅力に
負けそうになったが頑張って登ることにする。通称馬鹿尾根がある意味分ったような気がする。
脆い岩を固めてあるが、急登で矢印がいくつもあり進む方向が見にくい。
しかし、登るにつれての景観はすばらしく、今日は反対に九重連山を眺め外輪山の雄大さを実感する。
やっと着いた高岳からも、昨日より近くに祖母、傾をはじめとする山々の眺めがすばらしい。
中岳からは火口からの噴煙もまじかで、火山注意報が出ている旨の放送も聞こえてくる。
シェルターがあちこちに設置されて火の山阿蘇の力を実感する。
展望台からは舗装されていて、疲れた足には却ってこたえる下りだった。
湯布院での渋滞もなく別府に戻れたため湯の町の温泉にも入れた。
コースタイム
22日 大阪南港18:50<フェリー>
23日 別府6:20〜30<タクシー>牧ノ戸峠7:50〜8:05…沓掛山8:50…久住分れ10:10…久住山10:45〜11:15…
稲星山11:50…中岳12:25…デポ地点13:00…法華院温泉14:30…坊がつる15:00
24日 坊がつる7:30…長者原9.:5<タクシー>仙酔峡10:40〜55…高岳13:05…中岳13:40…仙酔峡14:35
<タクシー>別府17:00<入浴>19:00発<フェリー>
25日 南港6:20