利尻山(1719m)・礼文岳(490m)   2003.7.31〜8.3   

2度目の利尻行き。今回は礼文島も入れて花と山を楽しみたいと思った。
めまぐるしく変わる天候に北の厳しさを感じながら、女性6名海の幸も充分味わい満足の旅をした。

利尻山 長官山からの利尻山。ガスが這い上がってくる

利尻山頂 鴛泊
雨の山頂。立派な社もある           下りでは鴛泊とペシ岬が見えてきた
避難小屋  トイレブース
30人ほど入れる利尻山避難小屋        小屋の裏手にあるトイレブース
ペシ岬より  ペシ岬
ペシ岬から眺める鴛泊港と利尻山        フェリーからのペシ岬灯台
礼文岳 礼文より利尻
400mピ−クからの礼文岳。いったん下って登る  礼文林道からの利尻島。島全体が山
ゴロタ岬方面  久種湖方面
礼文岳よりスコトン岬方面               久種湖と船泊方面
シュムシュノコギリソウ  レブンソウ
シュムシュノコギリソウ                 レブンソウ(もう豆が出来ている)
ツリガネニンジン   ハナイカリ
ミソガワソウ                           ハナイカリ
タカネナデシコ  レブンウスユキソウ
タカネナデシコ                       レブンウスユキソウ
ウミネコ  ウミネコ-2
菓子を空中キャッチしながら追ってくる         蒼い海に飛翔は続く

31日 関空から2時間ほどで稚内空港に着く。空はどんよりして風もあり肌寒い。やはり今年は異常なのか。
   利尻島が近づくにつれ、雲に覆われていた利尻山の頂が現われてきた。
   水墨画の深山を思わせ、明日あそこに立てるのかと期待が高鳴る。
   夜の食事はウニやカニの豪華版、体重を気にする人はいない。
1日   早朝、宿の車に乗ろうとするとポツポツ落ちてくるが、主人の「曇から晴」を信じて出発する。
   3合目で日本名水百選に選ばれた甘露泉を味わって補給する。
   エゾマツ、トドマツなどの針葉樹林に入るとコマドリが美しい鳴声を聞かせてくれる。
   道端のツバメオモトはもう大きい瑠璃色の玉をたくさん付けている。
   ダケカンバの林に変わる頃から雨脚は強くなり雨具を付ける。
   礼文島が見えるという見晴台からの展望もなく森林限界を進むと風が一層強くなってくる。
   長官山も風雨が強く、避難小屋に入って一息つく。ここで天候待ちをすることにした。
   泊りの人はいなかったようだが、下りの人もいて8名ほどが休んでいた。
   ここでガイド(宿舎にいた)さんから渡された携帯トイレを使う。2年前はテントだったのがブースになって
   いて使い易かった。(5合目にもあって、使用後はキャンプ場に捨てられる)
   いよいよ正念場の9合目、フェリーから見た天に突き出ていた所で、前回強風のため諦めた場所でもある。
   天候が良ければここからのお花畑を楽しめるそうだが、今日は風の息を確かめながら火山灰と小石の
   ガレ場を登っていく。一歩出すと一歩後にいくような所もありロープに助けてもらうこともあった。
   やっと着いた山頂は思っていたより広かった。南峰もガスの中である。
   感動の写真も風雨のなかで、リシリヒナゲシも捜せなかった。
   滑り易い下りも慎重にいく。避難小屋で休んだ後、少し空が明るくなってきた。
   長官山からはガスの間に雪渓の残る利尻山が見え出した。社ヘの願いがかなった。
   下りの道は泥んこになっていて、登りより長く感じる。
   利尻富士温泉で疲れを取り、また北の幸づくしを登れた喜びと共に堪能した。
2日   5時過ぎは雨。予定を変更してゆっくり出発したが、ターミナルに着く頃には曇になって、ペシ岬展望台へ。
   風は強いが利尻山も眺められ、港へ戻る道際にリシリヒナゲシが咲いていた。
   日本最北端の礼文島は今は花の礼文だが、私にとっては50年前、皆既日食で初めて知った名であった。
   天候の変わらないうちに礼文岳へ行くことにする。登山口は海岸で始めは崖の急登から始まる。
   上がった笹原を行くと礼文山頂が遠くに見える。薄暗いトドマツの林を抜け起登臼との分岐になるが、通行止
   になっていた。道の両側にはランの仲間かと思わせる可憐な花がいろいろ咲いている。
   標高は490mなので軽く考えていたが、アップダウンもあり結構長い。
   山頂からは利尻山が大きく、日本海と牧草地かと思わせる緑のササ原が眺められ、北海道らしい風景が広がる。
   10分差で海岸線を走っていくバスを崖上から見送り、タクシーで林道コースへ。
   花はもう終りかと思っていたが、これからの花も多く、レブンウスユキソウの群落付近はまだまだお花畑だった。
   桃岩を眺めながら元地海岸へ。景色ががらっと変り、海に沈む夕日を見ながらまたここならではの夕食が始まった。
3日   星がぼんやりながら見えていたというのにまた朝から雨。天気予報は全然当らない。
   宿で朝食を済ませてから出発する。ザックは港まで宿の人が運んでくれるので身軽であるが車道は長い。
   雨のなか登っていったが桃岩展望台もガスのなかで、パンフレットの素晴らしい景色は想像するのみ。
   フェリーが岸壁を離れるとまたかもめがどこまでも追いかけてくる。
   利尻島も微かに見えただけだったが、山にも花にももう一度ゆっくり会いたいと思う。
    
コースタイム
31日(木)関西空港10:20<>稚内空港12:30〜55<バス>フェリーターミナル13:35〜15:30<>利尻島鴛泊17:10<車>宿舎17:30
1日(金) 宿舎4:45<車>キャンプ場4:50〜5:00…甘露泉5:15…5合目6:15〜30…長官山7:40…避難小屋8:00〜40…9合目9:00
     山頂10:00…避難小屋11:05〜30…長官山12:00…5合目13:00…甘露泉13:50…キャンプ場14:10〜45<車>宿舎14:50
2日(土)  宿舎8:00<車>ターミナル8:05…ペシ岬展望台…10:05<フェリー>礼文島香深10:45<タクシー>内路11:10〜20…分岐
     12:05…礼文岳13:10〜25…分岐14:10…登山口14:55〜15:15<タクシー>林道入口15:45…ウスユキソウ群生地…
     林道入口17:20〜35<タクシー>宿舎17:40
3日(日)宿舎6:25…桃岩展望台7:15〜30…香深8:15〜45<フェリー>稚内10:40〜11:50<バス>空港12:20〜13:00<>関空15:30

利尻島で見た花
 リシリブシ(トリカブト)、リシリトウウチソウ、リシリリンドウ、シュムシュノコギリソウ、エゾニュウ、エゾツツジ、チシマアザミ、
 イブキトラノオ、ミソガワソウ、ヨツバヒヨドリ、ツマトリソウ イワギキョウ、イワベンケイ、ミヤマアズマギク、ヨツバシオガマなど
礼文島で見た花
 レブンウスユキソウ、レブンソウ、レブンシオガマ、レブンカラマツ、チシママンテマ、ツリガネニンジン、トウゲブキ、クサフジ、
 ヤナギタンポポ、タカネナデシコ、ハナイカリ、ワレモコウ、ハイオトギリ、イブキジャコウソウ、ウメバチソウなど