仙人池に写る八つ峰。自然が作った絶妙の造形に感嘆するのみ
雷鳥坂よりの雄山裾の紅葉は始まったばかりだが上はもう初冠雪
別山乗越からの剣岳。夏山のイメージと違う趣 八つ峰と、冬の衣に替えはじめた白馬岳
5時50分、本峰を朝日が赤く染めていく
長次郎谷を抱えて岩峰が蒼空に輝く
池ノ平山(2561m)、小窓へ通じる草付きの山
猿の湯もある岩屋の仙人湯 阿曽原温泉より緊張の水平道が始まる
露天風呂もある祖母谷温泉 欅平からのトロッコ電車、宇奈月まで渓谷を走る
リーダーのホームグランドである裏剣、昨年はテント泊の予定だったが台風の接近でやむなく中止。
今年はメンバーも少し入れ変り、小屋泊となり負荷も少し軽くなっての出発。
29日 立山からケーブル、バスで室堂に着く。観光客でごったがえすいつもながらの光景。
ミクリガ池の縁を通り地蔵谷から雷鳥坂を登る。途中から思わぬ雪道に変わる。
雄山一帯も白く、麓のまだ色付き始めたばかりとは面白いコントラストである。
別山乗越では、まだら模様の剣岳、遠くの後立山連峰も薄い雪化粧で見えた。
赤い屋根の剣沢小屋が下に小さく見え、足元注意で下りて行く。
テント場には色鮮やかなテントがもう10張り程あった。
30日 5時半頃から朝の陽が岩峰を染め出していく。前は剣山荘泊だったので初めて見る剣の朝である。
スプーン状の上にも雪が積もり、長い剣沢雪渓を真砂沢ロッジ目指して下っていく。
平蔵谷も長次郎谷もまだ雪をたくさん抱え、すぐにまた新しい雪に埋まるのかと思う。
二股の吊り橋から急登の仙人新道をとり、仙人峠へ。
左手には八つ峰が形を変えながら迫っている。チンネ、ニードルなど初めて見るものばかり。
剣のもう一つの顔、改めて剣岳のすばらしさ、大きさを実感できた。
峠での昼食後、雨がパラパラしてきて、仙人池ヒユッテに急ぐ。
宿の傍の小さい池、これが仙人池。そして裏切ることなく八つ峰が逆さに写っていた。
八つ峰の高さと池の距離、よくここに神様は作ったものだと感じずにはいられない。
宿の湯とおかみさん達の温かさ、珍しい山菜料理の美味しさも忘れられない。
1日 夜半からの雨は明け方まで続き、池の平山を止め下ることとなった。
途中の仙人温泉で露天風呂を見学し、途中では雪渓が崩れかなりのダウン・アップを強いられる。
昼前には阿曽原温泉小屋に着いたが、天候のこともあり一気に欅平までとなる。
ここからはいよいよ水平道、2年前に同じリーダーに導かれ黒四ダムからの下の廊下を歩いたが
やはり緊張するのに変りはない。
折尾谷、志合谷のトンネルをくぐり、逆コの字の狭い道を歩く。
右手は深い黒部川、奥鐘山もずっとついてまわるが余り見る余裕はない。
トロッコ電車の発着音が聞こえてからもシジミ坂は急で長い。
やっと着いた欅平で祖母谷温泉に泊ることが出来、ススキの露天風呂で疲れをとる。
2日 欅平からトロッコ電車で宇奈月へ。満足の帰りは行き違う電車の人たちとも笑顔の交流となる。
富山では北陸ならではの美味しい鮨も味わえ、最高の山旅となった。
コースタイム
大阪7:12(電車)立山10:23(ケーブル)美女平11:40〜12:40(バス)室堂13:20…別山乗越15:35…剣沢小屋16:15
小屋6:10…真砂沢ロッジ8:15…二股吊り橋9:30…仙人峠11:30〜12:10…仙人池ヒユッテ12:30
小屋6:40…仙人温泉小屋8:15…阿曽原温泉小屋11:45…欅平17:15(車)祖母谷温泉18:00
温泉8:00(車)欅平9:16(トロッコ電車)宇奈月10:36