2001年11月24日(土)山形県総合運動公園にて行われた講習会の内容をまとめました。講師の渡部二雄先生(山形大学教育学部)の講習会から参考になる点が多々ありましたので記載しました。 (内容参照:日本バドミントン協会出版の「バドミントン教本」抜粋)

特に、技術の要素は大事だと思います。周りから見てると、どうしてハイクリアがきちんと出来ないの?バックハンドがどうして飛ばないの?といらだちを覚えますが、筋力の発達が伴っていない状態で高望みは無理です。年齢にあったトレーニングによって徐々に身についていくものなんですね。神経と筋の連携を高めながら基礎技術優先でトレーニングすることが大事なようです。
きちんとしたフォームを作り上げることが重要なように思いました。

【小学生の指導の要点】

目的:神経-筋の連携を高める

1.多様な動作を習得する
  a.短時間の速いスピードで実施
  b.方向転換
  c.ジャンプ
  d.回転
  e.リズム

2.技術
 1)遠くへ飛ばすことを強制しない
 2)技術・コントロールを優先する
  a.ネットショット/クロスネット
  b.ネット前に山を作りネット際へ落とす
  c.バックハンドドライブ
  d.ロビング
  e.ドロップ

3.筋
 将来に備えて自分の体重を負荷にした筋力トレーニングを実施

4.疲れるほど練習やトレーニングを実施しない

トレーニングの基本的な考え方(抜粋)

◎神経系の発達:7〜8歳を中心とした数年間、9〜10歳で成人の90%近く完成。
◎呼吸循環系の発達:12〜14歳ころに心肺機能がもっとも発達、以後も続く。
◎筋系、パワーの発達:15〜18歳ころに発達が著しくなり以後も続く。

◇10歳ころまでに上手な身のこなし、身体の動かし方、ラケットの握り方、シャトルの打ち方など良い動きや、良い技術を習得させることが大切。この時期を逃すとなかなか身につかない。このころの筋力強化トレーニングは要注意。
 

◇呼吸循環系の発達時期は、本格的な技術練習や専門的トレーニングに備えて全身持久力、筋持久力を向上させることが主体。コート内トレーニングはフットワーク重視。徐々にスピードを意識させていく。
 

◇筋系、パワー系の発達時期は最大筋力を高めるトレーニングを始める。身長の伸びが最も大きい時期を過ぎてから開始するのが原則。負荷強度を少しずつ増加させるオーバーロードの原則に基づいて行う。試合時のスピードで1ラリーの時間を少しずつ長くし、逆にラリーとラリーの間の休息を短くしていく。

以上、ポイントになる部分のみの抜粋です。