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                                              最終更新日 2013/01/10


            

ついに米軍のF−35Bが2016年10月〜12017年9月に日本の米軍岩国基地に配備と2012/12/25米国政府が発表した、これは米国本土以外では初の海外配備になる。
この際、F−35についての概略を調べてみました。
(2013/01/10記)


正式にはF−35は「F−35ライトニングU」とよばれアメリカ合衆国のロッキード・マーティンが中心となって開発中の単発単座の多用途ステルス戦闘機である。開発計画時の名称である統合打撃戦闘機の略称JSFとも呼ばれる。


  

概要
統合打撃戦闘機計画に基づいて開発された、第5世代ジェット戦闘機に分類されるステルス機で、Xプレーンから実用機になった唯一の機体である。

概念実証機のX−35は2000年に初飛行を行い、競作機X−32との比較で、X−35がJSFに選定された。
量産機のF−35は2006年に初飛行し、現在も開発継続中である。
アメリカ空軍へは2011年から開始され、初期作戦能力(IOC)獲得は2017年後半以降となっている。米海兵隊は2018年以降の予定である。

JSFの名の通り、ほぼ同一の機体構造を用いながら、基本型の通常離着陸(CTOL)機であるF−35A、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)機のF−35B、艦載機(CV)のF−35Cの3つの派生型を製造する野心的なプロジェクトである。
1960年代にも類似の運用構想でF−111が開発されたが、F−35は比較すると機体の小型化とステルス技術の進歩で、採用予定国も複数に上がる。

アメリカ空軍・海軍・海兵隊、イギリス空軍・海軍などが採用を決定、合計では数千機が製造される予定である。現在開発の遅延や開発コストの大幅なアップなどの課題も抱える。2011年5月時点で開発総額は31兆円に達している。

開発の経緯
アメリカのF−16、A−10、F/A−18、AV−8B、およびイギリスのH.C.ハリアー、BAeハリアーU、カナダのCF−18などを含む、多種の戦術航空機を代替する新型機の開発を目的とした「統合打撃戦闘機計画」に基づき、ボーイング社のX−32とロッキード・マーティン社のX−35の2種の概念実証機が開発された。

開発競争の結果、2001年10月26日にX−35が選定された。X−35にはF−35の制式名称が与えられ、現在開発継続中である。

特徴
外形
                     
F−35はF−22に似た、ステルス性に優れた菱形翼のすぐ後部に、主翼と似た平面形の全誘導式水平尾翼を持ち、2枚の垂直尾翼はステルス性向上のために外側に傾けられている。

主翼付け根前縁から機首先端まで続くチャインは機体の上面と下面を明確に分けており、エアインテーク(インレット)はチャインの下、コクピット後方の左右にある。従来の超音速機にあったような境界層分離板が無く、胴体側面の出っ張りによって境界層を押しやる仕組みになっており、ダイバータ−レス超音速インレットと呼ばれている。

コクピットには前方ヒンジ方式の一体型キャノピーを採用した。これによりアクチュエーターの小型化と重量の軽減が可能となった。
合わせて、整備の際のアクセスも容易となった。電気システムのユニットや整備アクセス関連のユニットを、それぞれ胴体側面に配置したことで少ないアクセスパネルで対応出来る。

一つの基本設計を基に、通常離着陸(CTOL)型、短距離離着陸(STOVL)型、艦載機(CV)型と3タイプの開発・製造を目指すものの、設計の共通性は高い。各タイプの設計に占める独自設計部分はA型が19.8%、B型が32.6%、C型が43.1%と、最も共通性の低いC型でも50%以上の完全な共通設計、もしくは同類設計が用いられている。

ステルス性については詳細が公表されていないものの、F−22と同様にアンテナやセンサー類の張り出しを極力設けない設計を採用し、F−35では機体フレーム内にそれらを埋め込むことで、その効果を高めている。単発のF−35の体サイズ自体もF−22と比べて小型化したことで、目視での発見を困難とする低視認性を持たせている。

エンジン
                           
F−35はその開発に際し各軍の要求の多くを実現しようとしたため、単発戦闘機としては重量級の機体となった。それに見合う様エンジンも強力なF135を搭載しており、その推力はドライ出力でも125kN、アフターバーナー使用時には191kNにも達する。そのため、F−35は単発機でありながらラファール(M88、ドライ出力50.04kNX2=100.08kN、A/B出力75.62kNX2=151.24kN)、ユーロファイター(EJ2000、ドライ出力60kNX2=120kN、A/B出力89kNX2=178kN)、F/A−18E/F(F414、ドライ出力62.3kNX2=124.6kN、A/B出力97.9kNX2=195.8kN)等といった双発機の合計すいりょくに匹敵する大推力を有する事となった。
またエンジンの複ソース化を考慮し、GEアビエーションとロールス・ロイスがF136を開発している。代替エンジン自体は、1996年11月より検討作業が行われていた。
                
F−35B型は垂直離着陸を行う方法として、リフトファン方式を採用しているのが特徴である。
X−32と同形式のエンジンを使用したと仮定した場合、構造上X−35は、X−32より効率的にエンジン推力を伝達出来るため、離昇速度や燃費に優れる。離昇推力は基本的には、単位時間当たりの空気流入量X噴出速度から決定されるが、X−35はリフトファンの効果によりX−32と比べて離昇時の空気流量が大きくなるためである。当然、離昇推力が同一の場合は噴出速度が低くてすむ。
              
だが、垂直離着陸時や短距離離着陸時にしか使用しないリフトファンとシャフトは水平飛行中は不要となり重量と空間が無駄となる。
これにより燃料搭載スペースが削られ、STOVL機であるF−35BはF−35A/Cより航続距離が短くなっている。また、構造の複雑化により整備性も悪くなる。また、この高推力エンジンと固定インテイクの取り合わせにより、騒音が大きくなった。

アビオニクス
               
ヘッドアップディスプレイ(HUD)に代わってヘッドマウントディスプレイ(HMD)が採用された。HUDはコックピット正面に固定されているため、パイロットは視線を前方から外すことが難しかったが、HMDでは従来のオフボアサイトミサイル照準用などで使用していた統合ヘルメット装着式目標指定システム(JHMCS)を更に発展させて 、基本的にはHUDの表示機能の全て含めたものである。これは上下を含む自機の全周360度をカバーした映像がバイザーに投影されるというもの。ディスプレイの重量はバイザーに情報を投影するイルミネーターが2基あるにもかかわらず、全体は炭素繊維で出来ているため、従来の汎用ヘルメットよりも軽量である。開発メーカーはイスラエルのビジョン・システム・インテグレーション社(VSI)で、VシはJHMCSの開発も行っている。

操縦桿は座席右側にジョイステック方式のサイドスティツクになっており、左側にはスロットル・レバ−がある。F−35Bではスロットル・レバーの横にSTOVL操作用レバーが加わる。

また、主表示装置については、従来の機体と異なりひとつの大型液晶ディスプレイとなっている(カラー表示、タッチパネル式)。このディスプレイの表示をいくつかのウインドウで区切って分割し、そこに各種の情報を表示するため、従来の機体の表示装置よりも大幅に見やすくなっている。画面分割数やウインドウのSダイズ等、表示する情報をパイロットが変更出来る。これにより、必要な情報のみを表示し不必要な情報は表示しない、という従来の機体にはない使い方も可能で、パイロットに与える負担は大幅に減っているとロッキード・マーティンのアル。ノーマン主任テストパイロットは語っている。

センサー
                

機首には、AN/APG−81 AESAレーダーが搭載される。その探知距離は90海里(約167km)とされている。
機首下面に取り付けられた電子・工学式照準システムEOTSはFLIRのような赤外線による目標探知機能とレーザー誘導兵器の誘導等に使うレーザー照準機能を兼ね備えた攻撃用センサーである。運用法の一つとして、地上目標に対する戦術偵察任務の付与も検討されている。
防御用のセンサーには、ノースロップ・グラマン社製の画像配信システムDASが採用されている。DASはパッシブ式の赤外線画像センサーであり、機体各部の6ヶ所にDASのセンサーが備えられることで、パイロットはHMDによって自機全集周の赤外線画像が得られることで状況認識能力が高められ、完全オフボアサイトによるミサイルへの目標指示も可能になっている。

武装
          
本機の高ステルス性能を維持するためには、ミサイルや爆弾類の機外搭載は避けて胴体内兵器倉(Weapon−bay)の中に隠し持つようにして搭載する必要がある。
隠密性より兵器の搭載能力が優先される場合には、機外に7ヶ所あるハードポイントにパイロンを装着し、合計で約8トンの重さの武器を搭載できる。

空対空ミツションでは胴体内兵器倉に左右で最大4発のミサイルを、空対地ミッションでは同じく胴体内に2000lbJDAM2発搭載と中距離空対空ミサイル2発を搭載可能である。空対艦ミッションでは、兵器倉には搭載出来ないハープーン等の空対艦ミサイルを主翼の下にぶら下げて運用するが、これではステルス性を損ねるため、代わりにF−35に搭載するためにノルウェーのコングスヴェルグ社がロッキード・・マーティンと共同開発しているJoint Strike Missile(JSM)という、ステルス性のある形状の対艦みさいるを兵器倉内部に搭載することとなる。

ロッキード・マーティンは兵器倉内部のハードポイントを現状より増やす研究を行っており、Blook−3の機体からそれが可能となるとしている。
ステーション数は、兵器倉内天井部は1つもしくは2つを交換式で選択できるようにし、兵器倉外側扉の内側に2カ所増設することで、最大5カ所、左右合わせて10か所となる。また、内側扉内部ステーションにAIM−9を搭載する際には専用の2連装ランチャーを用いるとしており、この場合だとAIM−9を2発を搭載しつつ4か所のステーションが使用可能となる。

なお、F−35は日本の次期戦闘機に選定されたが、日本が独自に運用する99式空対空誘導弾(中距離対空ミサイル)は大きさがAIM−120に比べて若干大きいことから、F−35の胴体内兵器倉への装着は「極めて困難」で、仮に兵器倉を改装したとしても、運用に必要な兵器システム(ソフトウエア)の書き換えのためには、F−35に関する手間が増大することとなる。兵器システムの大部分を担当しているレイセオンでは、改修にかかる手間と費用を考慮すれば、F−35のためにはAM−120を導入することが望ましい旨の見解を示している。

翼下パイロンは左右3カ所ずつあり(一番外側は空対空ミサイル専用)各種ミサイル・爆弾が搭載可能である。胴体の下にも1ヶ所あり、ステルス性を犠牲にする代わりに機関砲ポッドまたはコンフォーマルタンクを搭載可能である。

固有武装は、F−35A型のみがGAU−22/A25mm機関砲を機内に固定装備しており、B型とC型では機外オプションの1つとしてステルス性を備えた機関砲ポッドが用意される。

新型小直径爆弾と呼ばれる「SDB」は、開発段階から第5世代戦闘機の爆弾槽に合わせて小径に設計された爆弾である。戦闘機としての空戦能力と高いステルス性能を維持したまま、A−10の後継機として爆弾任務にも対応する必要から、狭い爆弾槽をより有効に活用する要請に応えて開発されている。

愛称
                       
本機につけられている愛称である「ライトニングU(英 LightningU)は、かってロッキード社によって開発され、第二次世界大戦で活躍したP−38ライトニングに因んだものである。また、共同かいはつの最大のパートナーであるイギリスの、自国で開発した唯一の超音速戦闘機イングリッシュ・エレクトリック ライトニングに因む愛称でもある。なお、YF−22がF−15の後継機の座をYF−23と争った際、この愛称を名乗っていた時期もあった。

派生型

以下に各タイプの概要を示す。なおF−35は現在開発中の機体のため、細かいスペック等は発表されていない。

F−35A

出典
 ウイキペディア、JWings、航空ファン、軍事研究、etc