第25話 英霊
最終回なんです。
ということで、今回は感想もかなり長くなっちゃってます。

今回はOPもなく、いきなり前回からの続き。
究極のホラーだけあって、鋼牙、なすすべもなく。
メシアの歩いた跡からは、雑魚ホラーがうじゃうじゃわき出てくるし、大ピンチであります。

白い世界で、鋼牙の苦戦する様子を見ているカオル。
そこへ現れたのは、父と母でした。
彼女は、父から、
「自分にできることをすればいい。それが誰かの力になることもある」
って教えられて、絵を描くわけです。

雑魚ホラーに押しつぶされそうになった鋼牙。
突然、まばゆい光に包まれて、ヨロイ召還。
と思ったら、ガロの背中に翼が。
それこそが、カオルが描いた絵だったんだよね。
でもきっと、ガロに与えられたのは翼だけじゃなかったはず。
だって、翼人になったガロ、強くなってます。
あっさりとメシアをやっつけちゃいました。

あっさりすぎ・・・と思ったのはワタシだけじゃないはず・・・。

メシアが倒れると同時に爆発が起こり、その爆風から必死に逃れようとする鋼牙。
ブラックホールのように、闇の力が彼を吸い寄せようとする。
と、その時。
鋼牙の手を取り、光の世界へ引っ張り上げようとする者が。
それは笑顔全開のカオルだった。

正直なところ、ずーっとうじうじしているカオルが嫌いでした。
最初の頃は、もっと元気で、困難にもくじけないキャラだったはずなのに、最近は鋼牙に
守ってもらうことばっかり考えてたから。
でも、このシーンで名誉挽回。鋼牙を救ってくれました。
よかったよ、うん。

で、これで一件落着なのかと思ったら、暗黒騎士キバがなぜか復活。
鋼牙と零、ヨロイを召還しようとしたけど、キバの邪悪な気配のせいで召還できません。
ザルバの
「俺を裂け目に投げ込め!」
という言葉に、鋼牙は剣でぐるっと円を描いて、そこにザルバを投げ込みました。

儀式の部屋にあった魔導陣が元の大きさに戻ろうとする衝撃で、ビルが吹っ飛び、魔導陣も
空中を飛んでます。
すごいです。
風圧とか、重力とか、いろんなモノを無視して、魔導陣の上でバトルする鋼牙とキバ。
だいたい、魔導陣はビルから落ちたはずなのに、それよりも遙か上空を飛んでるし。
そんなこんなで、かなりの距離を飛びましたね。
で、今度は地面に落ちて、ゴロゴロ転がりはじめ、そこで戦うふたり。
・・・リスの回し車みたいな・・・?
いや、しかし、こんなことしたら、摩擦熱であっちっちですよ。
靴底なんか溶けちゃうし、とか。
ま、この魔導陣のバトルについては、つっこみ所満載なんですけどね。

最後、港まで転がっていった魔導陣。停泊していた船につっこんで爆発。
ヨロイを召還しようと鋼牙が剣を突き上げると、なんと怖い顔をした天使たちが、ヨロイの
パーツを持って舞い降りてきました。

ここで、なぜかフランダースの犬を思い出しちゃったワタシです。

で、鋼牙くん、気合い一発、ヨロイを装着。
このときの鋼牙が、もう、震えがくるくらい、むちゃくちゃかっちょよくてですね。
このシーンだけを、何度も繰り返して見ちゃうおバカがここにひとり。

で、この時のガロ、マント付き。正装(盛装?)ですね。
このマントがパワーアップの証だったのでしょうか?
あんなに苦戦していたのに、ばっさりとキバを一刀両断、斬り捨てましたよ。

そこへ駆けつける零、カオル、ゴンザさん。

え〜と、魔導陣で、鋼牙は相当な距離を移動したはずなんですけど。
まぁ、零は別としても、カオルとゴンザさん、よくここまでやってきたよね。

ヨロイを解除し、左手のザルバを労おうとする鋼牙。
ところが
「少々、力を使いすぎたようだ」
って、ボロボロと崩れ始めるザルバ。
ザルバが消えてしまった・・・。

すんません。
ワタシ、シリーズ通して、ここで一番大泣きしました、ハイ。
だって、ザルバ、すごく好きだったから〜。
鋼牙にとって、ゴンザさんと並ぶ、大事な家族だったから。

数日後(多分)。
人事異動があって、鋼牙は北の管轄に行くことになりました。・・・左遷なのか?・・・
東の管轄は零が守ることに。
カオルはイタリアへ留学。資金はいったいどこから出たんでしょうか。
もう、援助してくれるカルネ先生はいなくなっちゃったし・・・。
零が、西の管轄からのご褒美だといって、鋼牙に木の箱を渡します。
中に入っていたのはザルバでした。
ザルバ復活ですよ。
うれしいけど、それじゃさっきあんなに大泣きしたワタシは一体・・・。

ま、そんな気がしないでもなかったけど。
ただ、鋼牙との記憶は残っていないんだそうで。
で、自分と契約したければ名前をつけろって言われて、鋼牙は当然、ザルバと言うのね。
旧魔戒語で「友」っていう意味なんだって。
すると、零がすかさず
「じゃ、俺もおまえのザルバだな」って。
考えてみたら、鋼牙にはゴンザさんがいるけど、零は孤独なんだよね。
別れの挨拶もそこそこに、くるっと背を向けて去っていく零。
いつか彼にもいい人が見つかるといいねぇ。
はじめの頃、あんまり好きじゃなかった零だけど、なんだかいい雰囲気出てきたなぁ。

カオルとの別れ際、鋼牙は
「おまえには本当に世話になった」
って、深々と頭を下げるのですよ。まるで武士ですね。ぐっときちゃいました。
で、車に乗り込み去っていく鋼牙。運転はもちろんゴンザさん。
今回の移動は車なんですね。さすがに北の管轄は遠いからでしょうか。
走り去る車を見送りながら、つぶやくカオル。
「ありがとう、ガロ」
やっぱり、ガロ、なんですか? 鋼牙、じゃないんですね・・・。

一方、車の中で鋼牙は、別れるときカオルから渡された包みを開いてます。
出てきたのは、カオルの父が黄金騎士の活躍を描いた絵本。
ページをめくっていく鋼牙。
白紙だったはずのラストページを開いたとき、鋼牙の表情がゆがむのです。
「くっ・・・」って、泣いてるんですよぅ。
カオルが一生懸命考えて、ラストページを描いたんですね。
そこに何が描かれていたのかは、映らないのでわかりません。
一体どんなラストにしたんでしょうかねぃ。
ゴンザさんに
「どうかしましたか?」
って訊かれて
「なんでもない」って答える声が震えてて。
何が描いてあるのかわからないのに、一緒になって泣いちゃうワタシなのでした。

っていうか、ザルバ消滅あたりから、ずーっと泣きっぱなしではあったんだけどね。

で、エンドロールですよ。
壮大な音楽が流れて、これまで牙狼制作に携わった、すごくたくさんの人たちの名前が。
まるで映画みたいでした。

は〜、終わっちゃったよ、と思ったら、オマケありでした。
一面の銀世界をひとり歩く鋼牙。
「ここから先が北の管轄か」
って、途中で車降りちゃったんでしょうか。
「背後から邪悪な気配が!」
とザルバ。
振り向きざま、剣を抜き放つ鋼牙。

かっちょいい〜っっっ!

最後の最後まで、よろめきシーンを用意してくれた雨宮監督に感謝。





















第24話 少女
バラゴの根城であるビルに乗り込んだ鋼牙と零。
ふたりを待ち受けていたのは、ゴスロリお姉さんのガルムだった。
これがまた強いんだ。
女性のアクションがかっちょいいのも「牙狼」の魅力だよね。

一方、バラゴに「怖くないか?」と訊かれて、
「怖くない」と答えるカオル。

「だって必ずガロが助けに来てくれるから」

「ガロ」なんですか〜?
ワタシとしては、「鋼牙」って言ってほしかったなぁ。
ま、この場合、同一人物ではあるんだけれども、やっぱり微妙にニュアンス違うよね。

で、そう言われてすっごく悔しそうな顔をするバラゴ。
彼、ただメシア召還のゲートっていうだけじゃなくて、愛情みたいなものをカオルに対して
抱いているのかなぁ、なんて考えたり。

今回、零がかなり痛そうなんだけど、ワタシ、彼のやられっぷり、結構好きですねぃ。
ガルムが放った光線を胸に受けて倒れた零。
でも、シルバに当たって直撃を免れたようです。
荒野の1ドル銀貨、思い出しちゃった。・・・古っ。

鋼牙は、儀式の部屋でバラゴと格闘中。
メシア化したカオルとバラゴが並んで魔導陣に向かうのを、鋼牙が必死で阻止しようとする
んだけど、
「小僧はすっこんでろ」ってな感じであしらわれちゃってます。
バラゴはメシアと融合することを願ってたわけだけど、メシアの方はバラゴのことなど鼻にも
かけていなくて、食っちゃいました。すごい。

鋼牙と零は、メシア化したカオルが魔導陣を通って真魔界へ行こうとするのを阻止しようと
するんだけど、カオルがこれまた強いのよ。

むちゃくちゃ、かっちょいいんですけど、しかし、そんな衣装で回し蹴りやら跳び蹴りやら
したら、ぱんちゅ丸見えだし・・・。

しまいには、鋼牙の剣を奪って鋼牙を斬りつける。
でも、鋼牙はカオルの手をつかんで叫ぶのですよ。

「おまえの手は、剣を握るためにあるんじゃないっ!」

って。
で、がばっと抱きしめるの。しびれるぅぅ。

そこで真魔界に通じる白い世界で、はっと我に返るカオル。

鋼牙はメシアを食い止めるために真魔界へと向かう。
零は再びガルムと格闘。
ふたりはメシア降臨を食い止めることができるのでしょうか!

・・・ってとこで、次回に続く。

さすが深夜枠、大人向け。
メシアの出で立ち、なかなかエロスです。
しかし、メシア降臨という最大の危機に対して、それに立ち向かう魔戒騎士がふたりだけ
ってのは、どんなもんなんでしょうか。
番犬所ネットワーク(そんなものがあるのか?)が、総力を挙げて戦わなくちゃダメじゃない
ですか。

次回予告のザルバ。
「さらばだ、鋼牙。後は頼んだぜ」
って、なんか、ぐっときちゃうよね。ラスト知ってるだけに・・・。

今回のツボな台詞:「返す? バカな。彼女は元々僕のもんだ」
鋼牙に「カオルを返してもらおう」って言われての、京本バラゴ。
なんかかわいかったんですけど。
黒ずきんちゃん。





















第23話 心滅
ワタシ、このエピソード、好きですぅ。
鋼牙と零の絆が感じられてね。

鋼牙と零が東の番犬所に乗り込んでいった隙に、カオルがバラゴにさらわてれしまいます。
そして、バラゴの正体が明らかに!
やっぱりカルネ先生だったー、っていうか、カルネ先生の正体がバラゴだったわけだけども。
三神官も、一人に合体して(っていうか、もともと一人の人間だったらしいですが)、ガルムに
なりました。
ゴスロリなお姉さんです。

もぬけの殻になった東の番犬所で、零が見つけたのは、顔を変容させる薬の瓶。
零の養父が持っていたものだったんだって。
養父が殺された理由は、この辺にあったらしいですね。
で、西の番犬所が登場。ここの神官さん、ちょっとびみょーです・・・。

カオルの後を追う鋼牙と零。
車で移動中のバラゴ達に追いついちゃう、ふたりの脚力に脱帽(笑)。
で、3人は鎧を召還して戦うんだけど、正直な話、バラゴの強さの前に、全然歯が立たない
ふたりなのでした。
メタメタにやられながらも、なんとかバラゴの根城を突き止めたふたり。
強行突破しようとする鋼牙を、零が引き留めるんだけど、

「おまえの考えなどどうでもいいっ!」

って、行っちゃう。
共に戦えって言ったのは、あなたなのにねぃ・・・。

バラゴに対する怒りで、我を忘れそうになっていく鋼牙。
そんな彼を出迎えたのは、ホテルの支配人みたいなお辞儀のコダマでした。
邪美の最期を思い出して、さらに怒りに燃える鋼牙。

コダマは相変わらず強いです。
そして、新事実。
コダマはなんとガルムの息子だったと。
お父さんは誰なのかしら?

鋼牙がヨロイを召還し、コダマも変身。ザリガニを連想しちゃったワタシです。

戦っていくうちに、闇の力に魅せられていく鋼牙。そしてヨロイのタイムリミットが。
砂時計が破裂し、黄金騎士がみるみる大きくなって、形が変わってしっぽまで生えて
きましたよ。
コダマを両手でつまんで、ぷちっとまっぷたつに引き裂いてしまいました。

ここで、ワタシは初めて99.9秒の意味を知りました。
タイムリミットまでにヨロイを解除しないと、ヨロイに食われてしまうと。
ホラーと戦うのと同時に、ヨロイのタイムリミットとも戦っているわけで、魔戒騎士って
ホントに命がけなのね。

でも、すぐに食われてしまうワケでもなさそう。
じわじわと暗黒の淵に飲み込まれていく。
あう〜、鋼牙くんのお顔が大変なことになっちゃってます・・・。

そんな鋼牙を現実に引き戻したのが、零だった。
巨大化した黄金騎士のヨロイに握りつぶされそうになりながらも、彼は必死に叫んだのです。

「自分が何者なのか思い出せ」

と。
すごくいいシーンですね。
牙狼剣に映る、変わり果てた自分の姿を見て、鋼牙はやっと我に返るのです。

「おまえのおかげだ」
と、素直な鋼牙くん。

ヨロヨロと立ち上がる鋼牙。零も足を引きずっているし。
なのに、くるっと振り向いて、バラゴの根城へ向かうときには、もうしゃっきりしてます。
何事もなかったかのように。
立ち直りの早いのが、魔戒騎士の特長か?

エンディングが「僕はまだ恋をしてはいけない」になったけど、こ、この声は藤田くんですか?
曲調に合ってます、すごく。
後半には小西くんのハスキーボイス。
ニヤニヤしながら聞いているワタシなのでした。





















第22話 刻印
前回のラストで、カオルの首筋に浮かび上がった不気味な文様、それはカオルの身体が、
究極のホラー・メシア出現のゲートである印だった。
カオルが6歳の時、バラゴがつけたものだったんですね。
100体のホラーを食らい最強の存在になったとき、メシアを召還し、メシアとひとつになって
永遠不滅の存在となるために。

ここに来て突然出てきた、メシアという存在。
ちょっと唐突なカンジがしなくもなくて。もっと前から伏線があったらよかったかもなぁ。
それとも、あったけどワタシが気づかなかっただけ?

零は、今まで鋼牙のことを親や恋人の敵だと誤解していたことについて、
「俺とおまえ、敵は同じらしいな」
なんて軽〜くはぐらかそうとしちゃってますが、鋼牙は結構怒ってます。特に、
「カオルを弄んだ罪は重い。」って。
(弄んだ、っていうのともちょっと違う気がしますけどね。)

共に戦い、そしてカオルを守れ。
それがおまえの義務だ。と。

鋼牙は今まで、父・大河を殺したのはホラーだと思っていたんですね。
ホラー狩りに励んでいたのも、父の敵討ちのつもりだったのかな。
でも、今回、大河を殺したのがバラゴであり、バラゴがホラー食いの魔戒騎士であり、東の
番犬所の三神官がグルだったってことが、はっきりしたわけですね。
ま、あの三神官は、最初からアヤシかったけども。

まばゆく光る黄金騎士のヨロイの前で向き合う、鋼牙とカオル。
なんだか結婚式みたい、なんて思っちゃったのはワタシだけ?
零はニコニコ笑ってるし、鋼牙も珍しく笑顔だし。
なんなんだ、この和やかな雰囲気は。
戦いの前の、最後の安らぎの時間、ってカンジでした。

そして、カオルは、父が描いた絵本について、一つの結論に達するのです。
父が最後のページを白紙のままにした理由について。
未来は自分の手で描くものなのだ、と。

エンディング、最初の曲に戻ったのか、と思ったらば、歌ってる人が違う。
こ、この声は、小西くんですか?
と、初めて聞いたとき、すごくビックリしましたよ。
だって、鋼牙の時と声の雰囲気が全然違うんだもの。
ちょっぴりハスキーで、素敵です。はい。

今回のツボな台詞:「口答えは許さない!」
零に対して、鋼牙くんの台詞。
偉そうですね。ま、年上ですから。

もう一個ツボな台詞:「わからないのか?俺にはおまえが必要なんだ」
カオルに向かって言ったわけなんだけど、顔をぷいっと背けてる鋼牙がかわいいですねぃ。
照れ屋さんなんだから、もう〜。





















第21話 魔弾
ワタシと牙狼の出会い、ぢつはこのエピソードでした。
ストーリーもキャラの名前も全然知らなかった。ただたまたまあちこちチャンネルをさまよって
いたら、森本レオさんが出ていて、おや、と目にとまったんですよね。
そしたら、いきなり剣vs銃のバトルですよ。
なんじゃこりゃー! と思ったよ。
めちゃくちゃかっちょいいじゃないの!
白いコート翻ってるし。
ワタシ、マントとかスカーフとかコートとか、翻るものにヨワイんですヨ。

で、ワタシの中では、17話「水槽」に次いで「切ない度」NO.2なお話なのです。

そう、今回の敵は森本レオ氏なのです。
彼は、8話「指輪」で、鋼牙が斬った美理の父親だったと。
そして、番犬所の悪者達に、娘を殺したのは鋼牙だと教えられ、ホラーの魂の詰まった
銃弾をもらってました。
その弾丸を使えば、どんな人間にも簡単にホラーを憑依させることができるらしい。
レオ氏に呼び出された鋼牙は、罠と承知で出向いていく。

レオ氏は、夜明けまでに自分を斬ることができれば鋼牙の勝ちだと言う。
で、銃を手にした大勢のホラーに取り囲まれる鋼牙。
この窮地、どうやって切り抜けるのかと思ったらですね、バサーッとコートを脱いで、
放り上げましたよ。猫だまし作戦。
すっごい早業ですヨ。なにしろ、手に剣を持ったままですから。
で、最後には、飛んでくる銃弾を剣ではじき飛ばしつつ、コートを回収して、ちゃちゃっと
着ちゃいました。

跳弾で相手を倒したり、もう、このアクションがすっげーーー、かっちょいいのですよ。
しびれます、ホントに。

最後はヨロイを召還して、ボスとおぼしきホラーを倒したけど、それはレオ氏じゃなかった。
で、カーテンの向こうから足を撃たれてひっくり返る鋼牙。
姿を現したのはレオ氏。
彼は、魔戒騎士は殺戮者だと言う。
ホラーに取り憑かれたというだけで、罪なき人々を虐殺している、と。
「君に殺された者達の、家族や恋人達や残された人々の悲しみはどうなるんだ」と。

・・・でもさ、レオ氏の娘って、ホラーに憑依される前から、人を殺して指集めてたし・・・。
親から見れば、たとえ人殺しであったとしても娘は愛しいのでしょうけれど。

ま、それはおいといて。

レオ氏は、鋼牙に銃を渡して、人間らしく平等に一騎打ちしようと言い出す。
でも、鋼牙は差し出された銃を投げ捨てた。
そして、レオ氏を組み伏せ、のど元に剣を突きつける。
でも殺さないの。なぜなら、レオ氏は人間だから。
去ろうとする鋼牙に、レオ氏はあるものを取り出して見せた。
それは小さな剣。美理を切った鋼牙の剣を浄化したときに出来た剣だった。
番犬所の奴ら、こんなものまで渡していたんですねぃ。悪い奴らです。
レオ氏はそれを自らの胸に突き立て、ホラーとなったのです。
これなら斬れるだろう、と。
しかし、ホラーに憑依されるのはすごく苦しいことなんですね。
そして、初めて、鋼牙が美理を斬ったのは、その苦しみから彼女を救うためだったと
知るのです。

静かにヨロイを召還する鋼牙。
朝焼けに染まる空に、剣を振るう音が響く。

「ありがとう。これでいい」
と、消えていくレオ氏。

少し足を引きずりながら、扉を開け外の世界へ出て行く鋼牙の背中が泣いてました・・・。

鋼牙だって、ホラーに憑依されたというだけで殺されなければならない不条理は、十分
わかってるんだと思う。
だから、きっと、彼は今までに斬ってきた人たちを一人一人、覚えているんだと思う。
鋼牙が背負っているものの重さを、ひしと感じてしまうのでした。

まぁ、なんといっても、キャスティングが絶妙だったよね。
レオ氏じゃなかったら、ここまでは切なくならなかったと思うなぁ。

いや、しかし。
今回いきなりラブラブな鋼牙とカオルには、ちょっと見ているこっちが照れちゃいました。
鋼牙ったら、臆面もなくカオルの肩抱いちゃってるし、も〜。

今回のツボな台詞:「アゴがはずれるところだったぜ」
至近距離から撃たれて壁にたたきつけられた鋼牙。お腹の辺りにあった左手を見ると、
ザルバがフガフガして、ぷへっと銃弾を吐き出した。
大笑いでした。
その時の、鋼牙のクールなリアクションもかなりツボでしたけど。





















第20話 生命
100日目が近づき、ベッドの上でうなされるカオルを見て、鋼牙は単身紅蓮の森へ向かう
ことを決意する。
森の入り口を守るタム婆さん登場。
一番大切な物を差し出せば入れてやると言われて、鋼牙は剣を差し出すんだけど、婆さん、
「おまえの心が知りたかっただけだ」って、試しただけだったようです。
何も取らずに入れてくれた上、ホントは森ではヨロイの召還は出来ないんだけど、剣だけ
牙狼剣に変えてくれました。親切な人です。
鋼牙が森へ入っていくとき、ちょっと恍惚の表情を浮かべる婆さんが、エロチックだったり。

牙狼剣を背負って、ずんずん森を行く鋼牙、かっちょいいです。

途中でなぜかモノトーンのカオルに遭遇。
そこは、100日目を迎えた者が最後に通る、地獄への道らしい。
生きていたって良いことなんかない、とやけっぱちなカオルの頬を張る鋼牙。

「痛いのは、おまえの身体が生きようとしている証だ」
って言って、おもむろにカオルを抱き寄せる。

カオル、うらやますぃ〜。

「すまない。こうなる前におまえを救ってやれなくて」

で、カオルを元の世界へ導くようにと、ザルバを彼女に貸してあげちゃって、鋼牙は
森の奥へと進んでいくのです。

で、今度は、機械仕掛けのグラウ竜に遭遇。
グラウ竜がバランカスの実を持っているらしいです。ラディッシュのような・・・。
どうしてもバランカスの実を手に入れようとする鋼牙に、グラウ竜はヨロイを召還してやるから
持てるすべての力を使って、バランカスの実を奪ってみろと言って、ヨロイを召還して
くれちゃうのです。おまけに轟天まで。
前回もそうだったけど、鋼牙、ちょっと熱血に目覚めてしまったらしく、ここでもいろいろ
口走ってます。
鋼牙のイメージするカオルって、あんな風なのね。巨大な麦わら帽子・・・。

グラウ竜、かなり強くて、苦戦する鋼牙。ヨロイも解除されちゃって、最後の力を振り絞って
バランカスの実を手にするんだけど、そこへ竜の腕が襲ってくる!
そこに飛んできた零の剣。
零は、自分の敵を討つためには鋼牙の力が必要だと思って、彼を助けに来たわけです。

で、バカ正直な鋼牙。
「自分の力では貴様に勝てなかった」と、グラウ竜に申告。
でも、グラウ竜は、
「その者がおまえに力を貸したのであれば、それもおまえの力の一部であろう」
って言うのよ〜。
いい台詞ですねぃ。

せっかくバランカスの実を手に入れたのに、鋼牙は力尽きて崩れ落ちてしまう。
そんな鋼牙を、零が助け起こして、カオルの待つ屋敷まで連れて行くんですね。

ここからは台詞なし。なぜかセピアトーンの画面。
鋼牙がゴンザさんに実を渡し、ゴンザさんが実を搾り、それを鋼牙がカオルに飲ませる。
こんときの鋼牙の様子というか、ポーズがいい。すごくいい。

ゆっくりと目を開けるカオル。
「これでもうホラーに狙われる心配もありません」
と、ゴンザさん。

え、っと。
それで終わりですかぃ?
ホラーの血の浄化はかなり難しいって話だったんじゃ・・・。

まぁ、あんまり説明しすぎてもおもしろくはないと思うんだけど、このエピソードは、2回くらいに
わけて、もちょっとじっくり見たかった気もするなぁ。
タム婆も、グラウ竜も、結局は鋼牙の味方だったし。
もっと敵対する者が出てきてもおもしろかったんじゃないか、と。

最後、カオルからザルバを返してもらって指にはめるときの鋼牙が、すごくうれしそうで
かわいいのよぅ。
ほっぺとか手とか、泥だらけに汚れているのに、コートは真っ白なんだよね。
ま、どうでもいいことだけどさ。





















第19話 黒炎
ヨロイつけたまま、戦い続けるふたり。

あのー・・・。
99.9秒ルールはどうしちゃったんでしょうか・・・。
前回ラストの時点で、とっくにタイムリミットを過ぎてたような気がするんですが・・・。

ま、いっか。

剣は剣同士で戦ってて、本人同士は殴り合い。
ヨロイ着たままの殴り合いってのも、なんだか不毛な気がしちゃいますが・・・。
がむしゃらに怒りをぶつけてくる零に、鋼牙大ピンチ。
危ういところを、邪美が助けます。

へろんとのびちゃってる鋼牙がかわいいなぁ。

古びた納屋のような場所で、カオルは意識を取り戻す。
上半身ハダカで横たわる鋼牙。

おねいさん、ここらへんから、ちょっと鼻息荒くなってます。

カオルは彼に気づくけど、ほんの一瞥くれただけ。
そ、それだけですか? ちょっとは心配したりしないんですか?
まぁ、ねぇ。自分のことで手一杯なのかも知れないけれど、もう少し違う反応してほしかった。
邪美が引き留めるのを振り切って、出て行ってしまいました。

カオルは、森の中をよろよろ彷徨っているところを、てけてけっと走ってきたゴンザさんに
保護され、次に目が覚めれば、ログハウス風のお屋敷。
冴島さんちの別邸だそうで、やっぱりお金持ちなのねぃ。

ゴンザさんに、鋼牙のことがもう信じられなくなったってぶつけると、突然ゴンザさんが
険しい顔に。
「あなたは、今まで鋼牙様の何を見てこられたのです!?」
って、ゴンザさんが怒ったよぅ。
鋼牙は、両親を失ったけど、ゴンザさんのような人がそばにいてくれて、幸せだよね。
って、思いました。

一方、意識を取り戻し、脇腹を押さえて呻きながら起きあがる鋼牙。
その、傷跡だらけ、アザだらけの背中に、も、萌え・・・。
ひときわ目立つ大きな傷跡に頬を寄せる邪美。
邪美と鋼牙の絡みのシーンは、なんだかすごくドキドキしちゃうんですよね。切なくて。

カオルを浄化するのに必要なバランカスの実。
それを取りに行くため、鋼牙は邪美に力を貸してほしいと、頭を下げて頼むのです。
ま、後ろ向きに、ではあったんだけどね。
邪美はもちろんOKよ。
でも、とりあえずは、番犬所から盗んだ12本の剣を魔界に送らなければ、ってことで
儀式の準備。
自分には守るべき者の姿が見えない、と邪美。
鋼牙の頬に手を添えて
「でも、あんたには見えてるんだろ?」
「ああ」と、実にいい表情で応える鋼牙くん。

ここでね〜、邪美がすぅっと鋼牙に顔を寄せてですね。
おねいさんは、チューするんじゃないかと、これまたドキドキしてしまいましたです。(バカ)
でも、実際には
「うらやましいよ」って言って、ふいっと顔を背けてしまいましたが。
で、鋼牙に向き直る邪美。
「いいか、絶対に・・・」
言いかけたところで、衝撃が・・・!

あぁ〜、邪美ぃ〜・・・。
ワタシ、彼女すごく好きだったのに。
言葉遣いは乱暴でも、実はすごく女性らしい人だったと思うのよ。あぁ、それなのに・・・。

邪美が消えてしまった後に立っていたのは、コダマでした。
怒り爆発な鋼牙。
コダマとバトル突入。
しかし、コダマ、強いのです。

そんなバトルのさなか、魔界への穴(ゲート)が開く。
束ねられた12本の剣が穴に落ちる寸前、それを蹴り上げるコダマ。見事なリフティング。
バトルしながら、剣を奪い合うふたり。
で、そこへやってきた零が、その剣を拾う。
鋼牙、叫ぶ。
「零! そいつを穴に投げ込め!」

「零」ですよ、「零」。
突然名前呼ぶから、びっくりしちゃったじゃないですか。
ま、ここで、「涼邑!」とか叫んだら、もっとびっくりですけど。

躊躇する零。鋼牙の言うなりになることに抵抗があったんでしょうかね。
葛藤している間にも、穴はどんどん小さくなっていくのです。
コダマに必死で応戦しながら、鋼牙、とどめの一言。

「俺たちは、魔戒騎士じゃないのかぁぁぁーーっ!!!!」

熱いっ。 熱いです、鋼牙。
クールだと思っていたけど、実はすごく熱血だったんですねぃ。しびれました。

鋼牙の声に、はっとする零。取るべき道を悟ったようです。
剣の束を手に、穴に突進。
コダマの青い玉タックルをかわし、見事なトライ。 じゃなくて、穴に剣を投げ込んだ。
いやー、もう、なんだかスポ根テイスト満載なシーンでしたね。(ちがうか)

せっかく剣を魔界へ送ったと思ったのに、間に合わなかったようです。
12体のホラーが融合した巨大なホラー出現。
鋼牙と零、ふたりがかりでも倒せず苦戦しているところへ、ダースベイダー、じゃなくて
暗黒魔戒騎士登場。
あっという間に巨大ホラーを倒し、さらに食っちゃいました。
噂の、ホラー食いの魔戒騎士、この人のことだったんですね。
そして、零は、自分の養父と恋人を殺したのが、この暗黒魔戒騎士だってことに気づいた
わけです。

次第に、本当の敵の姿が見えてきて、クライマックス近し、ってカンジになってまいりました。
が、やっぱり、邪美、惜しい〜!
「いい魔戒法師にゃなれたけど、いい女にはなり損ねた」
って言ってたけど、そんなことありませんっ。
あなたは本当に、とびきりのいい女でした。合掌。





















第18話 界符
守ってくれると信じていた鋼牙に裏切られたカオルは、街を彷徨い、ホラーの幻におびえ、
カウンセラーのカルネ先生の所へ駆け込んだのですね。
カルネ先生に事情を話し、
「どうしたらいいのか、わからない」とつぶやく。
カルネ先生、「もうその男には会わない方がいい」
この時、すごーーくコワイ顔してます。
笑ってるけど、コワイ。
悪い人のにおいがぷんぷんしてます。

一方鋼牙くんは、自己嫌悪からなのか、トレーニングルームで荒れてます。
そんな時、ゴンザさんがただならぬ様子でやってきて告げます。
「阿門法師が殺された」と。
えぇ〜っ、も、もう死んじゃったんですか? 大好きだったのにぃ・・・。

「殺された!? バカな」って言ったときの、鋼牙の表情が好き。

で、番犬所に呼び出された鋼牙は、幼なじみの邪美抹殺を命じられる。邪美は、師匠である
阿門法師を殺し、ホラーを封印した剣を盗んだ、と。
その指令を拒絶し、鋼牙は番犬所に決別するのでした。
それで、代わりに邪美抹殺を命じられたのが零。
しかも、あろうことか、三神官は、彼の恋人の敵を討つ絶好のチャンスだって言うんですよ。
大嘘つきですねぃ。

ここで、またちょっと気になる台詞が・・・。
三神官にウソ吹き込まれての零の台詞。

「やっぱり静香に手をかけたのはあいつなのか!?」

・・・それを言うなら

「静香かけたのは」

だと思うんだけど・・・。
日本語って、ややこすぃ〜。

阿門法師の住まいを訪れた鋼牙は、邪美と再会。
鋼牙を「洟垂れ小僧」呼ばわりする邪美。好きです。
おまえが法師を殺したのかと問う鋼牙に、邪美は
「女にモノを聞くときには順序があるだろう。わかってないねぇ」
と鼻先で笑う。

・・・わたくし、一応女なんですけど、その順序とやら、わかりませぬ・・・。

魔戒騎士は信用できないと、鋼牙を拒絶する邪美は、剣を取り返したければ
「あたしを殺しな!」
で、バトル突入。
鋼牙、苦戦してます。魔戒騎士の中でも最強であるはずの鋼牙と対等に戦ってる邪美は、
相当強いのか。
それとも、やっぱり鋼牙がちょっと手加減しちゃってるんでしょうか。

で、ふたりが戦ってるところに零がカオルを連れてやってくる。
カオルの首に剣を突きつけて、邪美が盗んだ剣を返せと要求する零に、邪美が一言。
「おまえ、バカか!?」
その女、もうすぐ死ぬんだろ。そんなの人質に使えるかよ!って。
ここで、カオルはまた、自分の行く末を知らされるのですね。
命がもう残り少ないと。地獄の苦しみの中で死ぬのだと。

カオルを零の手から奪い返した鋼牙は、彼女を邪美に託し、零と対決。
剣をあわせると、火花が散ります。
ふたりはヨロイを召還し、バトル突入。
どうなっちゃうのーっ
・・・ってとこでガルルルルとアイキャッチ。
終わってしまいました。 to be continuedなんですねぃ。

邪美は、どうしてそこまで魔戒騎士不信になっちゃったんでしょうか。
そこら辺、もうちょっと説明がほしかったかも?





















第17話 水槽
ワタシの中では、シリーズ中「切ない度」NO.1のエピソードです。
そして、物語もここから大きく動き始めます。
前回の「おかえり」「ただいま」で、ふたりの関係がちょっと明るい方に向かっていくのかと
思わせておいて、こんなのって・・・。

カオルは、改めて鋼牙に、自分を殺さなかった理由を尋ねるんだけど、
鋼牙は、「人を守るのが魔戒騎士の勤め」ってお茶を濁す。
「絶対守ってね」ってカオル。
何かを感じ始めていたのでしょうか。

今回のホラーは魚に憑依するハル。
そして、ハルを拾った戸沼という青年。
ハルを愛し、自分の血を捧げ、しまいには女性を殺してはハルに与えていた。
ハルも、カオルと同じように、自分を守ってほしいといい、戸沼は守ると約束するわけです。

ハルを追っていた鋼牙は、その行方をつかめず、ついにはっきりと、ホラーをおびき寄せる
目的でカオルを呼び出すのです。
風景画を描いてほしいと、嘘をついて。
鋼牙から絵を頼まれたカオル、すごく嬉しそう。せつないねぃ。
思惑通り、カオルに近づく戸沼。
彼は、カオルをハルに食わせるために自分のすみかへと連れて行く。
後をつけた鋼牙だったけど、カオルのエサが効き過ぎたのか、途中、雑魚ホラーが大量に
出てきちゃって大変。

やっとのことで戸沼のすみかに駆けつけた時、カオルは、戸沼が振り下ろしたカッターで右の
手の平を切り裂かれ、ハルの水槽に入れられそうになっていた。

鋼牙くん、逆上。

水槽をたたき壊し。
床に投げ出され、苦しそうにもがくハル。
すっごく気味悪い姿なのですが、戸沼には愛しく見えているのでしょうか。
ハルを守ると誓った彼は、必死でハルを抱きしめているんです。
そんな戸沼をハルからひきはがし、ヨロイを召還した鋼牙は、ハルの首を一刀両断。

ヨロイ解除したとき、鋼牙の頬を流れる汗にドキドキしちゃったおバカがここにひとり・・・。

「何故ハルを斬った!」
と鋼牙に激しく詰め寄る戸沼にも、鋼牙は剣を突きつける。
カオルがあわててそれを止める。「この人はホラーじゃない!」

だけど、鋼牙にしてみれば、人を殺してホラーのエサにしていた戸沼も、ホラーと同じくらい
憎かったのですね。
「そんな奴、生かしておいて何になる!」
守りし者としての信念が、ちょっぴり揺らいでしまったようです。

その時。

首だけになったハルが死に際に言っちゃったんです。
「女を狩りの餌に使うとは、おまえも我々ホラーと同じだ」
と。

あぁ、ついに!
ついにカオルは知ってしまった。
鋼牙が自分を斬らなかった、本当の理由を。
しかも、ホラーから知らされるという、最悪の形で。

「今の、本当なの?」「今日も?」
力なく問いかけるカオルに、鋼牙は
「ああ」って。

なぜ、なぜそこで
「最初はそのつもりだったけど、今は違う」
って、言わぬのだーっ!
掟を破ってでもおまえを守る、って。
鋼牙の胸にすがって嗚咽を漏らすカオル。
「守ってくれるって、約束したじゃない・・・」
床に泣き崩れたカオルは、鋼牙に左手を差し出して、言うのです。
「指輪をはずして」
と。
ホントは、カオルだって、はずしてほしくはなかったんだと思うよ。
でも、鋼牙ははずしてしまうんですね。
指輪は、ころんと溶けてザルバの口に吸い込まれていきました。

もう一度言うよ。なぜそこで
「おまえを守る」「俺を信じろ」
って言わないんですかっ。
おねいさんはもどかすぃよ。涙出ちゃうよ。

指輪の消えた指を見つめて立ち上がったカオル。
「鋼牙ぁ」
もう、胸がくるしくなっちゃうくらい切ない声。
カオルはまだ、鋼牙が何かを言ってくれるのを期待していたのかも知れない。
でも、鋼牙は何も言ってくれないの。
カオルは泣きながら去っていきました。

どうしてそこで
「待て!」と、
「行くな!」
と言わないんですかーっ。

切なすぎて、泣いてしまったよ、もう・・・。





















第16話 赤酒
今夜、ホラーとの戦いはありませぬ。
20年に1度の、ホラーが出現しない夜だそうで。

で、鋼牙は魔戒法師・阿門に会いに行く。
麿赤兒です〜。
で、鋼牙くん、法師に向かって

「ご無沙汰です」

「です」! 鋼牙くん、敬語話せたんですねぃ(笑)。

鋼牙は、阿門法師と父・大河がやりかけた、バルチャスという、まぁ、チェスみたいなゲームの
続きをやるわけです。
ゲームをしながら、いろんな話をするんですが、なんといってもびっくりだったのが、
やけに素直な鋼牙くんでした。
初めて、カオルへの気持ちを言葉にしましたよねぇ。

「あの子の存在がホラーとの戦いの糧になっている」
と。
魔戒騎士の掟を破ってでも、あの子を守る、と。
阿門法師も、もうすぐバランカスの実を取ってきて、カオルを浄化する儀式をしてくれると
約束し、それを聞いて嬉しそうな鋼牙くん。
ちょっと安心したようです。

「己の友が敵になることもある。またその逆も然りだ。広い目で物事を見ろ」
阿門法師が鋼牙に授けたお言葉。
良い言葉ですね〜。
いろいろ含みを感じるお言葉なのでした。零のことも暗示してるかな?

結局、バルチャスの決着は次回に持ち越しとなりました。
鋼牙が負けを認めようとしたとき、阿門法師が提案したんだけど、実は、20年前、大河が
同じことを阿門法師に提案したんだそうで。

夜が明けて、帰宅する鋼牙。
林の中で、迎えに来たカオルに会う。
「おかえり」
って言われて、

「ただいま」
と。

ど、どうしたことでしょうか。
何とも穏やかな表情で。
法師に気持ちを打ち明けたことで、ちょっと素直になってますかしらね。