観音寺 
文和3年(1354年)建立

 観音寺には漁師が漁に出て海中に光明をみつけヤスで突き上げたと伝えられる 「やすづき観音像
がある。またその周囲には墳墓跡があり、石造五輪塔や人骨の入った須恵系の焼物の骨蔵器が
出土した。梵字が刻まれた石碑も数多くあり、古い歴史の年輪を感じさてくれます。ただし観音像は
島の祭事にしか見られない。                                          

竹炭製造 

 島に生い茂る竹は戦後、稲を乾かすはさ架け用の資材として売られていて島の主要産業の一つ  
だった。伐採した竹を大きないかだに組んで船で引っ張って運んでいる風景を思い起こします。  
70年代から需要が減り、今は伐採もされず竹を使った産業はなくなってしまった。98年2月に産 
業振興策として、島内に豊富にある竹を使って竹炭の製造を始めた。青竹を製造プラントで約300
度で焼き、できあがった炭を冷やしてから細かく砕くと竹炭の完成です。竹炭は水質浄化や脱臭効
果があり、試験的に竹炭を水質浄化剤や竹炭入りまくら、竹酢液入浴剤を製造販売している。   


学 校 

 島には中学校までしかなく、高校への進学は島を出ることになる。また産業も少なく島に残る若者は
少ない。昔は西の集落釜谷にも小学校の分校があったが今は廃校になっている。島に漁業以外の
大きな産業があれば過疎化も防げるのだが、今の人口は30年前の半分に減ってしまった。    


温 泉 

 数年前から温泉の発掘作業を始め、源泉を掘り当てた後、配管と建物の工事を進めていた温泉施設が
完成した。今年の11月に漁火(いさりび)温泉・おと姫の湯としてオープンする。毎分100Lの湯が涌き出て
主な成分はナトリウム・カリシウム・塩化ナトリウムで切り傷や慢性婦人病などに効果があるといわれている。
湯ぶねにゆったりとつかって粟島港が一望できる。浴室は男女別々である。