(その54)カウンター49,000をgetなさったAlexさんが、
今年('01年)の来日時のステキなエピソードをお話してくださいました!
以下は、書き込みからです〜。
☆はじめまして。Alexと申します。
えーと、自己紹介をさせていただきます。
仕事で映画関係の方の取材をする機会が多いのですが、
実は「ハム2」の時に
ブレンダンに取材をさせていただくことになり、
情報収集している時にこのHPに出会いました。
普段だったらそれで終わりなのですが、
ブレンダンがとてもステキな方だったのと、
ここにいらっしゃる方々がみなさんすごーくいい方ばっかりで、
なんだか元気になれるので、以来度々おじゃましていました。
これからも陰ながら応援させていただきます。
常連の方には申し訳ないけど、なんだか嬉しいです。
お礼と言ってはささやかですが、
ブレンダンの話を。(もうご存知かも)
取材前に、一応自己紹介をするのですが、
何十も取材を受ける俳優さんはたいてい流してしまいます。
でも、ブレンダンはきちんと私の名前を確認して、
インタビュー中に「それはね、Alexさん」とかいうふうに、
会話の中で名前を呼んで、人対人として話してくれました。
アンサリングマシーンとなっている人が多い中、
すごく新鮮で誠実な人柄が伝わってきました。
ちなみに、これまでで名前を覚えてくれたのは、ほかに
「女の子大好き!」のスティーブン・ドーフだけでした(笑)
本当に、謙虚で知的でステキな方でした。
あと、以前身長のことで諸説出ていたと思うのですが、
写真撮影で窓際に立ってもらったら、
カーテンの上からちょっとかぶさってる部分(うーん、わかるかしら?)
まで届いてしまったので、190はあるのでは、と思います。☆
・・・ありがとうございました!
う〜、これでまた、またまた、惚れ直すファンが続出ぅ〜〜!!(^^)
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(その53)bffcのBBSから。thisislondon com.にて、ブレンダン自身のことばによる記事(8/29付け)がありました。
<ウェスト・エンドに魅せられたフレイザー>
「熱いトタン屋根の猫」はコーニッシュカレッジの時に学んだが、イギリスの俳優達による公演を見始めるまで、僕はテネシー・ウィリアムズの作品を評価してなかった。彼らが上演すると、ただキャラクターを演じているというよりも、作品の裏側にある思想をより深く理解しているように見えるし、それによって演劇がより芸術的なものに根ざしたイベントになる。
ウィリアムズについてはほんの少しの知識しかないのだが、彼は戯曲を書いている時ひどく身体を悪くしていた。・・・そのことが彼の書くキャラクターの多くに影響している。だから、Brick・・・舞台でも映画でもポール・ニューマンがオリジナルキャストだった・・・を演じることは僕にとってチャレンジだ。すべて正しく演じることなどできるわけがない。僕にとっては、それが目的なのではなく、ウィリアムズが求めていたものに少しでも近づければいいのだ。
そして、「悪いことしましョ!」での相手役フランセス・オコナー演じるMaggieと共演できるというのも、素晴らしいことだ。
僕は、'95年ロサンジェルスのゲフィン・プレイハウスで上演したジョン・パトリック・シャンレイ作のコメディ"Four Dogs And A Bone"以来、舞台に立っていない。オフ・ブロードウェイでいくつか小さな作品に出そうになったこともあったのだが、どうしても出たいわけでは無かった。
ロンドンの劇場に出るというのは、小さい頃から熱望していたことが叶うということだ。僕は、'70年代にここで"The Mousetrap""Oliver!""Jesus Christ Superstar"などを観てきた。その後も一年に一度は劇を観にここへやって来るようにしている。ここはアメリカよりも演劇を支持してくれる環境が整っているように、僕には思える。と同時に、ロンドンは<演劇のメッカ>でもある。そして、ギリシャで演劇が興った後、常に最高の作品を生みだしてきた土地でもあると、僕は思う。
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(その52)bffcのBBSから。ロンドンからのロイター通信('01年8月22日付け)による報道のようです。
ハリウッド俳優のブレンダン・フレイザーは<ミイラ>を捨てて<熱いトタン屋根の猫>を拾った。一生に一度のチャンスをしっかりと両手に掴んだのだ。
映画の世界から、ロンドンの演劇界にやって来たスターは、テネシー・ウィリアムズの戯曲での自分の役(ブリック)について語る。
「今度は僕の番だ。チャンスは掴まなきゃね。」
「やっと念願が叶うんだ!」と話すカナダ人俳優。。。彼は『ジャングル・ジョージ』で一億ドルの大ヒットを飛ばし、続く『ハムナプトラ』シリーズも爆発的なヒットとなった。
ウエストエンドの舞台を踏むのは、ハリウッドの大物俳優達にとっても、非常に魅力的なことなのだ。
ケヴィン・スペイシーから、キャスリーン・ターナー、ダリル・ハンナ、ジェシカ・ラングに至るまで、自らの華やかな経歴を喜んで捨ててまで、ちっぽけな狭い楽屋に絶え間なくやって来る。
彼らは、お金のために大西洋を渡ってくるわけではない。ハリウッドの束縛から逃れて自分自身で演技をコントロールすることが、たまらなく楽しいのだ。
なぜ、ロンドンの舞台にそそられるのか?・・・ブレンダンに訊いてみると、
「ハリウッドの俳優に限って言うと、みんな、映画に出る前に違うところで演技をしていたからじゃないかと思うんだ。」
シアトルの演劇学校で演技を学んだブレンダンは、<映画から舞台への回帰>ということに挑戦したかった。
「(映画での演技とは)違う筋肉を使うんだ。その時の状況に合わせてどう筋肉を使うのかを学ぶ・・・自転車に乗るのを覚えるときに似てるかな。何かを発見するプロセスの一部なんだと思う。」と、彼はロンドンの記者会見で語った。
ソフトな語り口で話す彼は、『The Quiet American』の撮影を終えたばかりだ。オスカー俳優マイケル・ケインとの共演はとても貴重なレッスンとなった。
「マイケルは、奥深い演技のテクニックと共に、とても力強い俳優としての<ハート>を持っている。それとは別に、一緒に居てほんとに楽しい人なんだ。」と、ブレンダン。
ブレンダンと共に、来月から始まる『熱いトタン屋根の猫』に出演するのは、ネッド・ビーティ。<ハリウッドで最も多忙な俳優>とも言われる彼は、「脱出」からオスカーにノミネートされた「ネットワーク」まで、実に様々な役を演じてきた。
彼もまたブレンダンと同様に、ライヴとしての舞台に帰ってくる喜びについてこう語る。
「ハリウッドで私達がやってきたことというのは、<ストーリーテリング>ということに関しては、決して満足の行くものではなかった。(だから)舞台でもう一度それをやってみたいのだ。」
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(その51)'01、6/14付けUrban Cinefileより。(bffcのBBSへの書き込みから)
シドニーのフォックススタジオで「The Quiet American」のポストプロダクションの最終段階に入っている監督のフィリップ・ノイスが、なぜブレンダンをAlden Pyle役に選んだのか、説明してくれた。
「この役にはカメレオンのような俳優が必要だったんだ」
「Pyleは(経済的な)援助活動に従事する者の振りをしたスパイで、かなり卑劣な行為にも加担している。ブレンダンを選んだのは、観衆を騙すにはもってこいの俳優だと思ったからだ。」
「マイケル・ケインの演じるFowlerは彼と関わりを持つようになるが、やがてそれが偽りだったことがわかる。ブレンダンは我々を魅了する。だが、それは冷たく計算された演技なのだということが明らかになるのだ。彼にはそういう才能がある。」
「ブレンダンは素晴らしい俳優だ。彼はこの先も、こういう(難しい)役を演じることができると自信を持って言えるね。」
ノイスは、12月の公開予定までに映画を完成させるつもりだという。
・・・と、監督は褒めてくれてますが、bffcのメンバーさんは、「ダークリー(「聖なる狂気」)や、ジョニー(「完璧なる殺人」)のような役柄で、こういうブレンダンを観たことのない人にはショックなのではないか?」と心配してました。
ただ、「これで、アカデミー賞にノミネートされるかも?」という意見もあり、演技者としてのブレンダンの力量が改めて問われる作品となりそうで、期待が持てますね〜。
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(その50)'01、7/6付けIMDBニュースから。
シェールは、「ハムナプトラ2」のスター、ブレンダン・フレイザーを、彼女の初監督作になる"The Enchanted Cottage"の主演男優に。。。と必死になって説得している。
55歳の歌手シェールは、この四角い顎の男優にすっかり参っていて、ロバート・ヤング主演の'24年制作のサイレント映画のリメイクに、ぜひ主演して欲しいと思っているそうだ。
シェールは「もう、私、彼が大好きなの!(この映画の主役の)男は若くて飾り気のない人、そして、女は歌手なのだけど、事故にあって歌えなくなっている。。。そういう設定よ。」
久々の映画関連の話題ですね〜!実現するといいな〜@@@
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(その49)'01、7/2・・・「なんとなく掲示板」へのドールさんの書き込みから。
プレミア日本版8月号の中のあるコラムで、ブレンダンのスクリーン・ペルソナ(=映画で演じる役のイメージ)についてかなり酷評されてたということで、ファンの間で物議を醸しました。
で、「ハム2」PRで来日したブレンダンの記者会見で、TVに映らなかった部分について、お話してくださってます。
TVでは映っていませんでしたが、外人さんの質問で、「どうしてキミはおばかな男ばかり演じるんですか?」って内容の失礼な質問をした人がいたそうです。
ブレンは、「ボクはばかな男だなんて思って演じてないし、ボクが演じている彼達自信もオバカなんて思ってないよ。」ってさらリっと言ってたそうです。
ブレンダン自身がこういうはっきりした見解を持って演じているわけですから、ワタシ達ファンはこれからも迷うことなく付いて行けますね!
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(その48)'01、7/1・・・ロンドンでの舞台『熱いトタン屋根の猫』についてのtopicsです。
フランセス・オコーナーさんが、Parade誌に語った。。。という記事がbffcのBBSにありました。
リポーター:「(「悪いことしましょ!」の撮影時)ブレンダンとはうまく行っていたのですか?」
フランセス:「彼の方から、私に『熱いトタン屋根の猫』のマギー役をやってくれないか?・・・と言ってくれたのよ。(=うまく行ってなかったわけがないじゃない)」
『熱い・・・』は八月からリハーサルに入るそうで、ロンドンでの9月からの公演がもし成功したら、ニューヨークでも公演するチャンスがあるかもしれないそうです。
ゆっくり休みたい・・・と言っていたブレンダンですが、案外、このセンを目指しているのかもしれませんね。
また、preview showというのは、別に批評家向けの興行ではないようですね。
本興行の前に2〜3回行われるもので、実際に観客を劇場に入れた状態でのテクニカルなリハーサル(照明とか舞台装置とか?)をして、舞台監督及び俳優達に、観客の反応がどういう感じになるのかを経験するチャンスを与える。。。といったもののようです。
本興行よりも、チケットもお安いとか?
それと、ブレンダン(Brick)の父親役はネッド・ビーティ(ワタシが覚えてるのは「スーパーマン」での小悪党役・・・)、母親役はGemma Jones(ジェンマと読むのかな?)という人だそうですね。Gemmaさんは、「ブリジット・ジョーンズの日記」で主人公のママ役をやった人だそうです。
予定では、9月5日からpreview show、9月18日からがofficial showとなるようで、まだどこの劇場で上演になるのかは発表されていません。
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(その47)FILM REVIEW誌の「ハム2」評から。(bffcのBBSより)
映画自体は前作の“繰り返し”といった感が強い。取り柄と言えば、キャストだろう。
主役のブレンダン・フレイザーは素晴らしいアクション・ヒーローだ。たとえ、まだ彼が“ヤング(=未熟な)・インディ・ジョーンズ”だとしてもだ・・。ガンをぶっ放しながら素早く走り、独創的なアイデアを思い付いては、雄弁な微笑みを浮かべ、その瞳で女性を魅了し、気の効いたジョークで笑わせる。前作同様にリック役を上手く演じている彼は、「ゴッド and モンスター」での名演技には及ばないまでも、2時間10分の間、確かに光り輝いている宝石であり、展開は早くてもたいして新味のない映画に観客の興味を引き留めている。
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(その46)Entertainment Weekly Summer Movie Previewから。
「ハム2」について語る、オーデッド・フェールさんとS・ソマーズ監督です。
「続編を作るにあたって、大変なのは・・・」と、第一作に続いてメジャイのアーデス・ベイに扮するオーデッド・フェールは語る。「前作よりも大きく、楽しく、セクシーに、恐ろしくしなければならないということだ。そのうえ、第一作を成功に導いたものはしっかり持ち続けなければならないし。」
もう一つ、難しかったのは、ブレンダンを生かしておくということだった。
「あるシーンで、ブレンダンの膝をぶっ飛ばしてしまったし、別のシーンでは椎間板に打撃を与えた。挙げ句の果てに、彼の肋骨を折ってしまったんだよ〜。」と言うのは、脚本・監督のスティーヴン・ソマーズ。「それでも、ブレンダンは私をクリスマス・パーティに招いてくれたんだよ!」
・・・相変わらず、優しいブレンダンですね〜@@@
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(その45)4/3付けComingAttractionsから。
ブレンダンが人気TV番組"Sex and the City"のNYでの撮影に参加していたのを発見されたそうです。彼がゲスト出演したという公式なニュースはまだないそうですが・・・。目撃した人によると・・・
「ブレンダンは59番街と(セントラル?)パークの右側の角にあるDelmonicoホテルの表で、(撮影の)テイクの間に、キャストやクルーと共に繰り返し立っていた。どのエピソードを撮影してるのか誰も明らかにしてくれなかったが、クラブへ行くような格好をしているキレいな男の子達のエキストラがあたりにたくさんうろついていたよ。」ということだそうです。
いつのことなんでしょうね?
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(その44)3/23付けIMDBニュースから。
「tMR」でリックの息子アレックスを演じたフレディ・ボース君、実は「ハリー・ポッター」のオーディションも受けるつもりだったようです。ところが・・・。
「tMR」の撮影が忙しすぎて、フレディは、子供の魔法使いハリー・ポッター役を得るチャンスを逃した。「スター・ウォーズ」のアナキン・スカイウォーカー役以来のオイシイ役であるにもかかわらず・・・だ。
「ほんとにオーディションに行くつもりだったんだよ。でも、やめた。だって、どうしてもハリー役をやりたかったというわけでもないし、『tMR』の撮影があったからね。『ハリー・・・』の撮影だって長くかかっちゃうでしょ?」
南ロンドンに住む9歳のフレディ少年は、前作『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』の大ファンで、セリフもすべて覚えているくらいだという。その点はブレンダンも請け合ってくれた。
「『ハム1』は58回も観たんだって!彼のママの話だと、何度も何度もず〜っと繰り返し見続けてたそうだよ。僕は信じるね。『ハム1』のことで何かわからないことがある時はフレディに訊くんだ。セリフやストーリーのポイントなんかも全部知ってるし、それらを年代順に覚えてるんだよ。映画に出てくる部屋の中のことまで説明できるんだから。」
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(その43)3/16MovieHeadlines. Netから。「tMR」での役名でちょっとした問題(?)があったようです。
「tMR」の制作者達は古代エジプトの歴史を変えざるを得なかったようだ。---というのも、この映画が“ムネ”についてのくだらないジョークにならないようにしたかったからだ。今回の続編で、レイチェル・ワイズ演じるエヴリンが、実は古代エジプトのファラオのアメンホテップ4世の奥さんNefertitiの生まれ変わりだという設定なのだが、監督のスティーヴン・ソマーズはエジプトの女王の名がおマヌケなギャグに使われるのを恐れたのだという。
ワイズが説明してくれた。
「NefertitiをNefeteriに変えたのよ。何かの迷信でもあるのかと思ったら、ただ、Nefertitiが'titties'(=おっぱい)みたいに聞こえると困ると思っただけなんだって〜。」
(その42)3/9bffcのBBSから。友達が去年バンクーバーのホテルでブレンダンと遭遇したという人の書き込みからです。
「ほんとにおもしろかったわ。ゲイルと私がエレベーターに乗ろうとしたら、彼(ブレンダン)がもうそこで待っていたの。とても背が高くてキュートだったわ。実際の年齢よりも若く見えた。ご両親と一緒で、ロビーにいる時に彼のことを名前で呼んでたのを聞いたの。ゲイルは彼が誰なのか知らなかったのよ。ちょっとおバカっぽい感じでニッコリ笑いかけてきたけど、私達はただ、うなずいて微笑み返した。パパに何か話しかけていたわ。そして、降りる階に着いて降りようとしたとき、ブレンダンったら、つまづいてよろけたのよ〜!。可笑しかったわ〜。恥ずかしがり屋さんみたいね。私達が『サインください』とでも言うと思ってたのかしら?それで、気を使い過ぎて、つまづいたみたい。それとも、単に、彼がマヌケなのか、不器用なのかもね。彼って、イノセントなのね〜。とにかく、彼の瞳はとてもキレイで、ほんとに背の高い人だったわ!」
・・・なんてうらやましい〜!!なぜサインを貰わなかったのかしらん??もったいないっ。
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(その41)2/26bffcのBBSから。Variety紙ロイター通信からの記事。
2/25ホー・チ・ミン市内のロケ地で、「tQA」のフィリップ・ノイス監督が映画について語りました。
オーストラリア人の映画監督フィリップ・ノイスは、新作の「The Quiet American」について、「カメラの向こう側(キャスト)もこちら側(スタッフ)も楽しんで取り組める映画で、現代にも通じるメッセージがある。」と言う。
「グレアム・グリーン原作の愛と殺人と政治的陰謀の物語は、このプロジェクトに携わる者すべての想像力をかきたてている。マイケル・ケインやブレンダン・フレイザーと同様に、スタッフのほとんどが心血を注いで仕事に臨んでるよ。お金のためではないんだ。過去にも現代にも関連がある作品だし、私としては、ぜひ映画化したいと思っていた。主演の二人も同感だと言ってくれた。」
グリーンが'55に著した原作は、フランス占領下末期のベトナムにジャーナリストとして滞在した彼自身の体験を基にしている。アメリカのインドシナ干渉によって起こる危機を、不気味なほどに鋭く予言した傑作として認められたものだ。
サー・マイケル・ケインは物語の話し手、アヘン中毒のイギリス人ジャーナリストThomas Fowler役。ブレンダン・フレイザーはCIAのエージェント、理想主義者にして(タイトルの)"Quiet American"=Alden Pyleを演じる。
『ボーン・コレクター』『パトリオット・ゲーム』『セイント』などを監督したノイスは、'95に家族と共にベトナムへ休暇で訪れていた時に、原作を再読したのだと言う。
「グレアム・グリーンは、この本を書いた時に、未来を見通せたのだ。私達にこれから起こることを教えることができたんだね。だから、ベトナムでこれを読んで、対フランスと対アメリカの戦争のどちらにも参加したという多くのベトナム人に会ってみて、わかったんだ・・・この映画があの時代だけでなく現代にとっても、ほんとうに重要な作品なのだと。」
「行動すべきか否か」
「この作品で問いかけたいのは、いつの時代にも政治家達が論議する『手段を選ばずにたどり着いた結果は正当なものかどうか?』ということ。・・・『行動することでより多くの人間を救えるだろうか?』・・・これは、私達が常に直面する問題なのだ。」
「その国のため全世界のために良かれと思って、他国の事件に干渉するのか?・・・何の罪もない人々を、未来のために殺すのか?」
こういったジレンマは、グリーンの時代のインドシナ、そして現代のイラクやユーゴスラビアに対してアメリカがとった政策によく当てはまるとノイスは言う。
「ベトナムの場合で私達が知っているのは、『どんな手段をとっても、結果が出ればそれでいい』という思想を実行するために、何百万人もの人々が殺されたということだ。」
「もちろん、アメリカは負けたのだから、『必ずしも結果は伴わない』ということが言えるね。」
ノイスが言うには、彼の作る『The Quiet American』はどちら側にも加担しないそうだ。「それは観る人に決めてもらいたいね。」
Pyleのキャラクターについては、「典型的な冷戦時代の戦士」であり、「強い意志を持った人」なのだと言う。共産主義から世界を救うのだという思想がしみ込んでいて、伝道師のような熱意に溢れている人物なのだ。
「最終的に彼の行動をどう判断するかは、答えのないハムレットの問い・・・“生きるべきか死ぬべきか、行動するか否か”・・・にかかっている。」
「ある人達にとっては、Pyleは(映画の冒頭でそうであったように)最後には“英雄”になるのだろうが、別の人にとっては、“悪人”なのかもしれない。同じことはFowlerにも言える。彼は、大虐殺、死、破壊、そしてもだえ苦しむ人々を目撃して、行動を起こす決心をする。殺戮を止めさせるために・・・。」
重苦しい問題を提起したにもかかわらず、ノイスは、この映画は本質的に、まず殺人ミステリーとラブストーリーなのであり、それから政治スリラーになるのだと言う。
「物語が政治に関わるのは避けられないことだが、その部分はあくまでもサブテキストだよ。」
「できれば、観客には、最初の二つ(殺人ミステリーとラブストーリー)を映画館で楽しんでもらいたい。そして、政治的な問題は、私達が映画界で呼んでいるところの'refrigerator questions'として、家に持って帰ってもらいたいね。冷蔵庫(=refrigerator)を開けてビールに手が届く頃には、みんな、『ああ!あれはそういうことだったのか!』と言うからね。」
「確かに、それは、過去から現在未来にまで渡るたいへん重要な政治論争なのだが、同時に、'refrigerator questions'でもあるのさ。」
(注:一部省略しました)