行って来ました! 9/12リンツへ

観光初日はリンツ市内を回り、夕方ドナウパークで行われる演奏会に行く。あいにく日曜日なので、街に出てもカフェぐらいしか開いていなかった。

ドナウパーク  まずはリンツ市内を見回すためにペストリンクベルグ巡礼教会へ行った。ドナウ川を渡って、登山鉄道駅で電車が来るのを待った。しばらくすると登山電車が一両ずつ、4両ばかり次々と駅にやってきた。どうするのかと思ったら、発車時間になると4両順々に発車した。別に連結されているわけでもないのに、4両編成のつもりだろうか(^_^;)。しかもこの電車、かなり急な坂道を上るにも係わらずドアは開けっ放しで動く。
 いつも使っているらしき地元の少年は、そのドアのところに腰掛けて、足をそとにぶらぶらさせながら乗っていた。おい少年、乗り物から手足を出しちゃいけないって教わらなかったか?蹴るぞ。その少年は下車駅が近づくと、ひょいと飛び降りて去っていった。

巡礼教会からは、朝靄のかかった市内と大きく広がったドナウ川が見渡せ、とても清々しい気分になった。教会の方からは賛美歌が聞こえていた。 リンツァートルテ

 登山電車で元来た道をたどり、路面電車で橋を渡って昼間のドナウパークに向かった。公園では今夜行われる演奏会の準備をしていた。ドナウパークに入ってすぐのところにブルックナーの像(顔のみ)があった。ちょっとコワイ。
 公園を一周してから、ハウプト広場のカフェに入り、リンツァートルテを食した。クッキー生地にジャム。なかなか素朴な味だった。


リンツ城からの眺め

 一休みした後、リンツ城にむかった。リンツ城は、今は博物館として使われている。高台にあるので、さっきまでいたペストリンクベルグ巡礼教会がドナウ川をはさんで彼方に見えた。キリストが十字架に磔になっている絵と像ばかりのフロアや、盾や槍のフロアなど、私にはコワイものが多かったが、ブルックナーが使用していたピアノが展示されていてその怖さも吹っ飛んだ。これをブルックナーは触ったんだ…どきどき。

 リンツ城を出た後、ガイドブックどおりに町を回ることにした。町並みは期待通りのおもちゃのようなカラフルな建物が並ぶ。教会が多く、入ると熱心に拝んでいる人が必ずいた。 旧大聖堂

 新大聖堂、州立劇場と順に回り、やっと旧大聖堂まできた。ここはブルックナーがリンツでオルガニストをつとめた教会で、入り口にはブルックナーのプレートが掲げてあった。しばらく座ってブルックナーの使ったパイプオルガンを眺めていた。



 あちこち回り、音楽祭の時間が近づいたのでドナウパークに戻った。今日は音楽祭の第一日目で、公園内のブルックナーハウスで演奏会がある。音楽祭は今日から始まるが、それに関連したお祭りは約一ヶ月前から行われている。日本でプログラムを入手できなかったので、音と光のお祭りはすでに終わっていて見られなかったが、今日はブルックナーハウスの演奏を公園で聴こう、というのがお祭りのひとつにあるのでそれを聴くのだ。

 ドナウパークには巨大スピーカーがあちこちに設置されていた。いすをもってきたり、レジャーシートを敷いたり、みんなそれぞれ腰を下ろしている。ばーちゃんもいればパンクのにーちゃんもいる。不思議な空間だ。
 時間になると、演奏の紹介がスピーカーから聞こえ、演奏が流れた。ブルックナー3番。どうして3番??という感じだが、みんなじっくりと聴いていた。 野外で聞く演奏はなんだかおもしろかった。

演奏が終わると、それぞれ帰途につく。気がつくとモノスゴイ人で、成田山の初詣のようだった。野外で演奏を聴く、それだけ。日本では考えられないお祭りだった。




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