I T革命の本質的な中身


I T革命は、地球上へ人間が「時代劇の時代」に作り出したすべての分野のバリア(障壁)を遅かれ早かれ無益なものとしていきます。一番遅くなったとしても国境もその例外ではなくこんにちのような意味での国境は無くなります。世界的規模でのバリアフリー化が進展します。人間の自由はさらに広がり、人間個々の自立は否応無く促進されます。

新しい時代のよりハイペースの変化・進展は個々人の好みの問題ではありません。

物質の増大は人間をも活発化させる


 ところで、小学校の教室でも授業が成立しないなど学校でのいわゆる困った問題はますますエスカレートしています。

 これは、家庭や学校教育関係者の力不足だけの問題ではありません。物が豊かになったのが主な原因です。日本ではいわゆる高度経済成長で金さえあれば何でも手に入る、食べ物はうっかりすれば食べた分より残飯のほうが多くなってしまうような飽食の時代を享受しています。

 物やサービスが豊かになるということは、人間にとって利用できる物質=質量、の増大です。質量=エネルギー(アインシュタイン)ですから物質の増大=エネルギーの増大です。日本という時空(四次元空間)のエネルギーが高度経済成長で飛躍的に増大しました。ポット内の水の各分子は、ポット内のエネルギーが加熱によって増大すると活発に動き出します。さらに加熱し続けると水蒸気になります(物質の相が転移する)。

「懐具合のよしあし=自分のお金が多いか少ないか」で懐が暖かくなったり寒くなったりします。お金=物やサービスを利用できるエネルギーが、たくさんあれば懐は暖かくなりますしお金が少ししかなければエネルギーが少ないので懐は寒くなります。

ポットの出口が開いていれば水蒸気は空気中へさらに活発に飛び出します。教室内で席を離れ、飛び交う生徒が発生(相が転移)しても不思議ではありません。自然現象です。火事になれば煙が立ち昇るのと同じです。

小学校の 児らのカオスは授業すら おそれ多くも壊して遊ぶ

(短歌雑誌・みぎわ1999.10月号p40被採録・筆者投稿)

インターネットの進展=エネルギーの増大、利用できる物やサービスのこれまでに無い豊かさ、つまりこのような人間に利用できるエネルギーの増大は言うまでも無く日本の歴史上初めての現象です。

では、消費生活を「時代劇の時代」へ、分けても「クラシックの時代劇の時代=チョンマゲ時代」へ戻せば? よほどの天変地異でもない限りそんなことは無理な話です。それこそ幻想・妄想です。

また、「泣く子と地頭(=御上(おかみ))には勝たれぬ」なんて言っては居られません。目の前の事実に対し「幻想、錯覚、妄想」では無く別の事実を以って十分工夫された対応が大人に求められているのです。これ以外すべての問題の改善・解決に対処する場合でもまったく同じです。

貧乏だったらまともな教育ができて、とてつもなく豊かではまともな教育ができないなんて、それはこれまでの教育が事実からスタートした本物の教育でなかった、「幻想、錯覚、妄想」、とどのつまり大人の勝手な思い込み、大人の勝手な都合の教育だったことを証明しているのです。

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