災厄のあった後の気分転換にアジアへ行ってみた
2004年は災厄の年だった。11月にウイルス性の腸炎を患い、そこから敗血症という厄介な病気になってしまい、1週間の入院を余儀なくされた。幸い、3日間の集中的な点滴で難を逃れたが結構危ない病気らしい。原因は不明。当事者の実感としてはおそらく腸に入ったウイルスが、腸の血管から血液の方まで行ったのだろう。免疫力が低下していた時期だったので、こんなへんてこな病気になったのだ。
JALのマイレージと、格安エアラインのAir Asiaの組み合わせでバンコクまで行く!
まあ、それはさておき、そんな病気をした後だったので周囲からは「またアジアにいって大丈夫か?」とか「へんな病気をもらうからやめておけ」という反対論が相次いだものの、カレンダーの並びがよいので、日本でじっとしているわけにはいかない。2004年12月30日から2005年1月9日まで、JALのマイレージでもらった航空券と、エア・アジア(アジアの格安エアライン)を使って、東京→広州(中国)→マカオ→バンコク→(マカオ)→香港→広州→大阪(神戸の実家)→沖縄→東京というアジアの濃い街を周遊してきました。飛行機代だけで、約2万円弱なのでずいぶんお得な旅をしたと自負するのですが、どうやってそんなに安くこれだけの街を回ることができたのか? その秘密を一部公開。
JALのマイレージの特典航空券は、ディスカウントマイルキャンペーンを狙う
通常では、東京→広州間をもらうには2万マイル必要なのだが、期間限定で通常よりも少ないマイルで特典がもらえるキャンペーンをやる場合がある。年末年始の旅行とはいえ、10月1日〜11月1日に申し込めば、東京〜広州間は1万6千マイルでもらえたのだ。
東京→広州 広州→大阪経由→沖縄というルートで特典をもらう
また、出発日の12/30に空いているのが東京→広州線だけだったという事情もあり、まずは往路の目的地を広州に設定。また、マイレージでもらえる航空券は、同一エリア内だったら、出発地と帰着地が同一空港でなくてもいいので、出発地東京、帰着地沖縄と設定してネットで検索する。すると、帰国日の1/6に広州出発便に空席があるのがたまたま広州→大阪だけだったので、1/6広州→大阪(関西)、1/7大阪(伊丹)→沖縄というルートが選択される。普通なら、広州から沖縄に行きたいのに、大阪で1泊トランジットしなくてはいけない不便なルートだと感じるのが普通なのだが、筆者は実家が神戸にあるので、このトランジットルートを逆手にとってついでに実家に帰省してしまおうというわけだ。(まあ、1泊トランジットしただけだが)
つまり、JALのマイレージ(しかもキャンペーン中だったので、通常2万マイルのところを1万6千マイル)でもらった航空券は、
@12/30 JL5186 東京→広州 (コードシェア便だったので中国南方航空の機材だった)
A1/6 JL606 広州→大阪(関西)
B1/7 JL2081 大阪(伊丹)→沖縄
の3フライト。
アジアの新興格安エアライン、エア・アジアと組み合わせる
一応、広州をベースに8日間の自由時間を確保できたので、ここから先はJALとはまったく無関係に考えることに。中国南部までの足は確保したので、雲南省にでも行こうか、桂林でも行こうか、はたまたベトナムまで行こうかなどと考えていたときに、トラジャル(トラベルジャーナル/業界向けの雑誌)で、アジアに新興の格安エアラインが登場していて、結構繁盛しているというニュースを見る。そのうちの1社、エア・アジアに注目。マレーシアの会社で、シンガポール→クアラルンプール間をキャンペーンで1S$=70\という激安料金を出すなど、格安で飛ばすことで話題になっているようだ。エアアジアのホームページはこちらhttp://www.airasia.com/index.htm
エア・アジアの機材はすべてB737(左)。マレーシアの航空会社だが、タイ路線は、タイエアアジアという別会社。機内は革張りのシートで(右)、乗り心地はよい。アメリカのサウスウエスト航空をビジネスモデルにしているらしいことが伺える。
ホームページを見て、検索して遊んでいたら、マカオ→バンコク間が片道最安150MOP=\2250で行けることが判明。(もちろん、2ヶ月以上前に申し込むという条件付で、しかも朝早い便に限られているが)英語のみのHPだが、説明を読みながら予約を入れる。
C1/1 FD マカオ→バンコク
D1/3 FD バンコク→マカオ
(税金など含めて10000円程度)
広州とマカオの間は陸路での移動、香港を経由してもほんの3時間程度
広州とマカオなんて列車とフェリーを乗り継げば3時間弱で行けるので近いものだ。広州→香港(九龍)間は直通列車を使って190HK$。鉄道だと少し高いが、バスだと100HK$程度だ。香港からマカオへは、香港のフェリーターミナルの3階にある旅行会社で、往復のフェリーチケットと1泊のサウナ宿泊のパッケージを使って450HK$程度。ちなみに香港のフェリーターミナル3階には、マカオのサウナや夜総会の入場券と往復のフェリー料金をパックにしたツアーを販売している。マカオのサウナは入場料金のみ。特別なマッサージをすすめられることもあるが、断って仮眠するのに使うだけだと追加料金はかからないので結構お得。ホテル1泊と往復のフェリーのパックもあるが高かったので使わなかった。今回泊まったサウナは、カサレアルホテルのサウナ。サウナは主に3〜4つ星クラスのホテルに併設されていて、ここを利用することに。
以上、@〜Bの航空券と、C〜Dの航空券を組み合わせてルートを設定した後、最後に帰りの沖縄→東京間をJALのバースデー割引を使って購入。
E1/9 JL 沖縄→東京 (12000円)
こうやって、アジアの各都市を飛行機代約2万円弱でめまぐるしく駆け巡ったのである。
香港の街並み。香港には行きに2時間ほど、帰りに2泊した。
香港のマンモウ廟にて。渦巻き型の線香は燃え尽きるまで約1ヶ月かかるとか。
2004〜2005年の年越しは、ここマカオで迎えた。マカオタワー前でのカウントダウンに行ったが、タレントや政治家などが壇上に勢ぞろいしてカウントダウンをやっていた。2003〜2004の年越しは台北で迎えたが、その時の雰囲気と似ていた。
タイ、バンコクファランポーン駅に停車中の3等列車。タイの地方への旅はここから始まる。
バンコクの地下鉄駅。BTSと組み合わせて使えば主な観光地はたいていいけるようになった。便利な乗り物である。
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