りんご病(伝染性紅斑)

どんな病気? 原因は? 症状は? 合併症は? 治療は? お家ではどうする?

どんな病気?

 パルボウィルスの感染で、幼児・学童に多い。熱が出て、ほっぺがりんごのように赤くなる病気。幼稚園や学校で流行することが多く、学童期の兄弟がかかると幼児も感染することがある。
 2〜12歳の小児がかかりやすく、大人や乳児の感染はまれである。季節的には冬から春にかけて流行しやすいといわれている。

 発疹のでる1週間くらい前から感染力があり、発疹が出ると(頬が赤くなると)感染させる危険がなくなるので隔離の意味はない。
 妊婦が感染すると流早産を招く危険があるので注意が必要。

 一度かかると2度とかからない終生免疫であるかどうか、まだはっきりしていないようです。

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原因は?

 パルボウィルスB19による、接触あるいは飛まつ感染すると考えられている。伝染力は麻疹や風疹のように強くないが、家庭内・施設内・学校内流行がある。
 潜伏期間は平均2週間。

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症状は?

 はじめに風邪様の症状(37度前後の熱)が出てしばらくすると両頬が一面に赤くなり、その後腕や太ももに発疹ができる。発疹ははじめはポチポチとした斑点のようだかだんだん真ん中が薄く周りを赤く縁取ったレース模様のようになるのが特徴。
 鼻や唇の周囲には発疹は出ない。鼻を中心に蝶々が羽根を広げたように頬が赤くなる(これを蝶形紅斑 チョウケイコウハン といいます)発疹は左右対称に現れる。

 発疹は1週間くらいでだんだんと薄くなって治る。しかし1度消退しても日光や物理的刺激で再び現れ数週間持続することもある。

 まれに咳、頭痛、筋肉痛、関節痛などを訴え、首のリンパ節が腫れることもある。

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合併症

 特にありません。重篤になることもほとんどないようです。
 
 ただ、妊婦が感染すると胎児にも感染がおこり、胎児水腫を合併することがわかってきました。胎児感染は妊娠期間の全期間で起きる可能性があり、効果的な予防法はないので、本症が流行している場合には妊婦はできるだけ患者との接触を避けることが必要である。

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治療は?

 ウィルスが原因なので、特別な治療はありません。発疹がときに痒みを伴うことがあるので、その場合は痒み止めの軟膏を塗ったり、内服薬を服用することもあります。
 
 1週間から10日で自然に治ります。発疹のあとも残りません。

 発疹が出たときにはもう、他人に感染させる危険がないので、出席停止にする必要はありません。

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お家ではどうする?

 日光に当たったり、入浴したりすると発疹がひどくなることがあるので、外遊びは控えたほうが無難でしょう。入浴も避けシャワーで汗を流すほうがよいでしょう。
 
 発疹が出てしまったら、他人に感染させる危険はないので、普通に生活していてかまいません。ただし、病気にかかったあとなので、極度に疲れるようなことは避けたほうがいいと思います。

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