妊娠3ヶ月目(8週0日〜11週6日目)
ママの様子 赤ちゃんの様子
<身体の変化>
子宮がますます大きくなるため、膀胱の圧迫が強くなり、トイレがますます近くなります。尿意は我慢せず、完全に排尿するように心がけましょう。トイレを我慢すると、膀胱におしっこが溜まり過ぎ、膀胱炎や腎盂炎を起こすこともあります。

黄体ホルモンの影響で腸管の動きが鈍くなり、便秘や下痢が起こりやすくなります。
便秘は痔の原因にもなるので食事や水分摂取に気をつけ、適度な運動を心がけ、1日1回、少なくとも2日1回は排便があるように調節しましょう。浣腸や下剤の種類によっては流早産を起こすこともあるので、ひどいときは医師の指示に従いましょう。
 下痢も流早産の原因になるので、食べ物の鮮度に気をつけ、腰やお腹を冷やさないようにしましょう。こちらもひどいときには医師に相談し、薬をもらいましょう。

新陳代謝が活発になり、汗をかきやすくなります。おりものも若干増えるので、清潔を心がけましょう。

<つわり>
半数いじょうのママにつわりの症状が見られます。この時期赤ちゃんは自分で用意したお弁当と、ママからほんの少しの栄養をもらっているだけなので、赤ちゃんの心配はしなくて大丈夫です。食べられるものを食べられるだけ食べるようにしましょう。
空腹だと余計に吐き気を催したりすることもあるので、なるべく空腹にならないようにするといいかも知れません。
ほとんどのママにおこることなので、くよくよしないで。気分転換をすると気分がよくなることもあります。
吐き気が強く水分も取れないときは、脱水や電解質バランスが崩れて、点滴を必要とすることもありますので、あまりひどいようなら医師に相談しましょう。入院して、ゆっくり休むだけでよくなることもあります。
<胎芽から胎児へ>
胎芽を卒業し胎児と呼ばれるようになります。尻尾が消え頭と胴の区別ができ、人間らしい姿になリます。でもまだ三頭身の頭でっかちですが、鼻・あご・頬の骨ができ顔立ちがはっきりしてきます。

<身体の発達>
:まだ目は見えませんが眼球が完成し、まぶたも成長して目を覆います。
神経系:脳が分化し始め、チューブ状の神経管が大脳と延髄に分かれてきます。
心臓:さらに発達し、超音波ドップラー法にて胎児の心音が聞こえるようになる。
腎臓:さらに発達し、尿管もでき、おしっこをする準備が整ってくる。
皮膚:まだ薄く透き通っているが、神経が発達してくることで、何かが触れたと感じ取る皮膚感覚が生まれる。

肝臓や胃・腸なども発達してくる。
性別は受精直後に決定されているが、この頃になると外観に違いが出てくる。

<正確な予定日>
妊娠カレンダーは月経第1日目を0週0日とし、28週周期(4週間で1ヶ月)になっていますが、月経周期には個人差があり、その時々の体調やストレスなどで、排卵の時期が大きくずれたりします。月経周期の差はほとんどが月経から排卵までの長短がその個人差として現れます。出産予定日は月経第1日目を基準にしているので、胎児の大きさにずれを生じます。
しかし、妊娠7〜9週頃の胎児の頭殿長(胎児の頭からお尻までの長さ)は個人差がほとんどないと言われているのでこの時期の頭殿長を元に、妊娠週数の調整がされ、より正確な分娩予定日が算出されます。
(基礎体温を測っている場合は、低温期の最終日に266日を加えて数えると予定日となる。)
<妊娠中の健診>
胎児心拍が確認されると、正常な妊娠が成立したことになります。妊娠中のトラブルを早期に発見し、異常を未然に防ぐという目的で、妊娠23週までは4週間に1回、24週から35週までは2週に1回、36週からは1週間に1回の妊婦健診を受けるように決められています。赤ちゃんの元気な姿を確認するために、定期検診は忘れずに受けましょう。

<母子手帳の交付>
胎児心拍が確認されると母子手帳の交付が受けられます。地域によって交付の方法が違いますので、かかりつけの病院で説明を受けてください。
母子手帳は、妊娠中のお母さんの記録、出産時の記録、生まれた赤ちゃんの記録、就学時までの健康状態や予防接種状況などを記入するので、大事に保管してくださいね。
<この時期に起こる異常>
妊娠悪阻:つわりの症状がだんだんひどくなり、やがて全身状態にも障害をきたし、生命にも危険を及ぼすような場合を妊娠悪阻といい、その発生頻度は0.5%以下である。
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