妊娠6ヶ月目(20週0日〜23週6日目)
ママの様子 赤ちゃんの様子
<胎動>
このころになると、ほとんどのママが赤ちゃんの動きを感じることができるようになります。一般には初産婦では19〜20週ころ経産婦ではそれより2〜3週早く感じることもあります。(私は3番目の胎動を感じたのは21週に近かったと思います。)
まだまだ小さな胎児の動きですからその動きも本当に小さなもの。パパがお腹の上から触って感じるのはもうしばらく先のこと。
胎動は赤ちゃんからの「元気だよ〜」メッセージ。1日に一回は身体を休め、赤ちゃんからのメッセージを受け取る時間を作ってくださいね。

<身体の変化>
大きくなった子宮で、お腹の後ろ側にある自律神経節や腎臓に行く血管、大動脈、大静脈などが圧迫されると、血圧が高くなったりする心配があります。また大きく重たくなった子宮で血管が圧迫され下半身の血行が悪くなり、うっ血を起こし足や外陰部に静脈瘤(血管に瘤ができること)ができる人もいます。冷えるといっそう血行が悪くなるので冷やさないようにしましょう。
きつい靴下やきつい下着で締め付けると余計血液の流れを妨げますので、ゆったりとした服装を心がけましょう。腹帯でお腹を締め付けるのもよくありません。

適度な運動をすることで下半身の筋肉を強くし、血液の流れもよくなり、痔や静脈瘤が改善することもあります。立ちっぱなしよりは少し歩くほうがよいでしょう。つらいときは足を高くして休むと楽になります。

下半身の循環不全にくわえて便秘のために痔が出る人もいます。妊娠と痔はきっても切り離せない関係ともいえます。清潔を心がけ便秘を予防しましょう。つらいときは産科で相談すると、お薬を出してもらえます。また腰を高くして横になるとお尻にかかる子宮の重みが軽くなり楽になることもあります。
大きくなったお腹を支えるために背中や腰に負担がかかり痛みを訴える人も多くなります。正しい姿勢を保つようにしましょう。バンドタイプの腹帯をすると腰が楽になることもあります。くれぐれも締め付けないように。

足の筋肉にはかなりの負担がかかっているので寝ている時やくつろいでいるときに足がつったりすることがあります。筋肉の疲労だけが原因ではなく、カルシウム不足が原因のこともあるので、食生活にも注意しましょう。

<体重の管理>
身体が重くなり運動不足になりがちです。適度な運動は足の血流を良くし、静脈瘤の予防にもなります。便秘の解消にも役立ちます。経過が順調ならお散歩や妊婦体操などの運動をするのもいいでしょう。くれぐれも無理をせず、疲れたらゆっくり休むように心がけましょう。
<胎動>
羊水の量もますます増え、活発に自由に動くようになり、ほとんどの人が赤ちゃんの動きを胎動として感じられるようになります。

<身体の発達>
皮膚:まだ細くしわしわですが皮下脂肪がだいぶ増えてきます。皮脂の分泌が盛んになり身体の表面は羊水の中でふやけてしまわないように保護するための胎脂と呼ばれるクリーム状の脂肪で覆われます。
まつげ・眉毛も生えまぶたを開けたり閉じたりするようになってきます。

内臓の働きが活発になります。
腎臓・腸:羊水を飲み、腸でろ過・吸収し、腎臓でどんどん尿として排泄します。髪の毛や胎脂のカスを便として腸にためるようになります。

耳:耳も発達し、ママの声以外の音も聞こえるようになってきます。

内分泌系:精巣・卵巣・副腎・下垂体・甲状腺などのホルモンを作る器官も働きはじめる。

ママの声やホルモンを通して、そのときのママの感情を感じ取ったり、急激な温度変化や騒音などで不快を感じるようになる。

<しゃっくり>
羊水を飲み込んだときや何かの拍子で横隔膜がけいれんを起こすことがあります。これがしゃっくりです。赤ちゃんはまだまだ未熟なので、よく横隔膜がけいれんし、しゃっくりをします。ママには規則的にピックンピックンという動きとしてお腹の上から感じることができます。異常じゃないので安心してね。
<おっぱいのお手入れ>
生まれて見ないと、おっぱいがたくさん出るかはわかりませんけど、できれば母乳で育ててみたいと誰もが思うこと。胎動が感じられ、妊娠経過に異常がなければおっぱいのお手入れをはじめましょう。
妊娠すると乳房は血液の循環が盛んになってきますので、締めるけるようなブラジャーはやめましょう。
<この時期に起こりやすい異常>
貧血:引き続き貧血になりやすいです。鉄分の補給をしましょう。
妊娠中毒症:朝から身体かむくんでいるときは注意が必要です。放っておくとけいれんを起こし母子ともに危険な状態になります。
肥満:妊娠・分娩時の合併症や胎児・新生児の周産期死亡が多かったり、中毒症や遷延分娩などが多くなります。
糖尿病:妊娠をきっかけに発症することもあります。また悪化もしやすいです。きちんと血糖のコントロールができれば大きな問題はありません。
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