妊娠7ヶ月目(24週0日〜27週6日目)
ママの様子 赤ちゃんの様子
<身体の変化>
子宮底はおへその上5cmくらいになり、胃が押し上げられ、食欲があっても一度にたくさんの量が食べられなくなる。この時期に急に食欲が出てくるママも多いが、このために食べすぎを防ぐことができる。
「一回にたくさん食べられないよ」という胃からのサインに素直に従うことが、太りすぎの予防につながります。
1食分を2回に分けるなど工夫して、食事をするようにしましょう。無理にたくさん食べる必要はありません。

お腹が大きくなるにつれ、お腹が張りやすくなります。これは硬い風船を大きく膨らませるために、何度も膨らませたり縮ませたりすると大きく膨らみやすいのとおなじで、これまでにも何度も張りながら子宮は大きくなってきました。それが大きくなり張りが感じやすくなったのと、お産の準備のためにお腹が張りやすくなります。多くは生理的なものですが、安静にしても治まらない・出血を伴っている・痛みがあるときは、早産の危険もあるので早めに受診しましょう。

<静脈瘤・仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群>
大きくなった子宮で、下半身の静脈が圧迫がさらに強くなり、静脈が青く浮き上がり痛みを感じる瘤(=静脈瘤)ができることがあります。きつい靴下で足首を締めるとさらに血液の流れが悪くなりますので、足全体に圧力をかけるサポートストッキングのようなもをはくと静脈瘤はできにくくなります。冷えやむくみがあると痛みも強くなりますから、冷えないようにしましょう。長時間たちっぱなしにならないように、時々横になったり足を高くしたりむくみを取るようにしましょう。

また仰向けで寝ると大きな子宮で下大静脈(足から心臓に帰る血管)を圧迫して低血圧になることがあります。このころは心拍数もピークに達するので、めまいや動悸を感じることがあります。急に動くことはさけ、ゆっくりとした動きをするように心がけましょう。

身体の左側を下にして横になると、おなかの後ろにある下大静脈への圧迫がとれむくみや静脈瘤の症状が軽くなります。1日の大半が立ち仕事という人は意識をして身体を横にするようにしましょう。おなじ理由で四つんばいになることも血管の圧迫が取れるので、雑巾がけもたまにはいいかもしれません。

このころになると、急におなかもせり出してきます。重心がとりにくく、下半身のバランスを崩しやすく転びやすいです。動悸めまいも起こりやすいので、転倒には特に注意をしましょう。

足にも腰にも負担がかかり痛みが強くなったり足がつったりします。休養を意識してとりましょう。

<妊娠線>
おなかの皮膚や乳房の皮膚に赤いミミズ腫れのような筋が出ることがあります。これが妊娠線です。妊娠線は皮下脂肪や大きくなる子宮に表面の皮膚の伸びが追いつかずにできた皮膚の断裂です。多少は体質が関係しているといわれますが、大きな原因は急に太るのが原因です。産後は赤みは取れ薄くなりますが、完全には消えません。食欲に任せて食べると一気に太り妊娠線ができやすいので注意しましょう。皮膚に弾力があるとできにくいようなので保湿剤の入っているクリームやローションを塗っておなかや乳房の皮膚のお手入れも効果があるようです。でも一番は急に体重を増やさないことですね。
<身体の発達>
皮膚:皮膚の色は赤みを増し、皮下脂肪も増えてくるがまたやせていてしわしわです。

脳:しわができ考えたり、記憶したりする能力や感情も芽生えてくる。脳の働きによってまとまった動きができるようになり、自分で身体の向きを変えたり、手を開いたり握ったりできるようになる。このころになると自分の意思で動くようになるので、よく動く子・おとなしい子などの個性が見られ始めます。
盛んに動き回るのでおなかに手を当てるとその動きを感じ取ることがパパにもできるようになります。このころは5分おきに覚醒と睡眠を繰り返しています。

眼:この月の終わりごろには、それまでくっついていたまぶたも離れ眼を開けるようになります。眼球の運動もはじめ、物を見る機能も発達してくる。

耳:25週ころには聴覚も完成します。ママの声はもちろんお腹の外の声や音も聞くことができるようになります。パパも一生懸命話し掛けると、パパの声も覚えてもらえるかもしれませんね。改めておなかに話し掛けなくても、たくさんママとお話することで、赤ちゃんはパパの声もわかるようになりますよ。

鼻:鼻の穴も開通します。

味覚:苦味や甘味の判断ができるようになってきます。

おなかも大きくなり、身体にかかる負担はだんだんと大きくなってきます。そのため疲れやすくなったりもします。また、明るいくらいなどの感覚もママから送られてくるメラトニンという物質で感じとれるようになってきます。ママの生活が不規則だと赤ちゃんも影響を受けます。規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
<この時期に起こりやすい異常>
転倒:妊娠中は特にバランスを崩しやすく常に転倒の危険があります。おなかを強く打ったりしたときは、安静にし、おなかの張りや出血などがあるときはすぐに病院に行きましょう。
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