「土俗的三連画」の舞台を訪ねる

(チンベの鼻 沖に大黒島を望む)

 

伊福部昭が土俗的三連画の第2楽章で描いた「チンベ」はJR根室本線の厚岸駅から道道1020号線を

霧多布に向って車で走ること約20分、「あやめケ原」という看板で右折して5分ほどで到着する。ここ

はもともと「チンベの鼻」といわれた岬だったが、6月に約1万本のあやめが咲き乱れることから現在は

あやめケ原と呼ばれるのが一般的になっている。この草原には牛と馬が放牧されていて、のんびりとした

いいところである。残念なことに私は6月に厚岸に行っていないのであやめの大群落は見たことが無い。

このあたりは牛や馬の放牧により草がほとんど食べられてしまい、結果として牛や馬が食べないヒオギアヤメ

(伊福部も見たであろうチンベの断崖絶壁)

 

が残ることになったらしい。このチンベの先にはミニ釧路湿原ともいえる霧多布湿原があり、琵琶瀬の展望台

からの眺めは最高である。また10月のはじめには厚岸で「牡蠣まつり」を開催しており、名産の牡蠣がたっぷり

と食べられる。伊福部の林務官時代の足跡を辿りながら一度訪ねてみてはいかがだろうか。

 

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