マーラー 交響曲第1番
Symphonie Nr.1 D-dur
高校のとき県民ホールにこの曲を聴きに行ったのだが4楽章の最後のところでいきなりホルンが立ち上がって
吹き出したので、「なんだこのオケは?バカじゃないか。コミックバンドじゃあるまいし」と思っていたのだ
が後日スコアにそういう指示が出ているというのを知り、なんて楽譜に忠実なオケなんだと逆に感心した次第
である。あと1楽章でトランペットが舞台裏で吹いたあとぞろぞろと舞台に出てくるのもいかさない感じで、
やはりマーラーは人数の少ないオケ向きではないようだ。起立吹奏しないかわりにベルアップするオケも見た
ことがあるが隣で見ていた友人が唾液が逆流してこないのかと心配していたのがおもしろかった。個人的には
3楽章のベースのソロに注目するところだが、自分でやってみたいとはあまり思わない。絶対音程はずしそう
だし…
お薦め度 |
ジャケット |
演奏者 |
ちょっとひとこと |
★★★★★ |
テンシュテット ロンドン響 |
冒頭から迫力のレベルが違う演奏。聴いた中で唯一1時間を超えるが全く気にならない。テンシュテットが命をかけた名演中の名演。 |
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★★★★★ |
小澤征爾 ボストン響 |
30年以上前の録音ながら大変若々しい演奏。新盤も捨てがたいがはつらつとした気分はこちらの方が上。冒頭の雰囲気もピカイチ。花の章は最後に持ってきたほうがよかった。 |
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★★★★★ |
シノーポリ フィルハーモニア管 |
ひとことで言うと重厚な演奏。オケの音に厚みがある。非常に芝居がかった演奏でありちょっとやりすぎかなと思う面もあり。 |
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★★★★ |
ベルティーニ ケルン響 |
1楽章が大変きれいな演奏なのに対して2楽章はドキドキする攻撃的な演奏。最終楽章は思い切りゆったりとしているが力強い。全体として感動的な演奏に仕上がっている。 |
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★★★★ |
シャイー ロイヤルコンセルトヘボウ管 |
1楽章はかなりゆったりしている。2楽章は堂々として引き締まった演奏。全体的に緊張感あふれる引き締まった名演奏。 |
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★★★★ |
ラトル バーミンガム市響 |
1楽章はキビキビしていて、2楽章はメリハリがあり全体的に若々しくしかも美しい演奏。ライブとは思えない質の高さを感じる。 |
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★★★★ |
小澤征爾 ボストン響 |
金管が素晴らしい。全体的に若々しくこれから人生をスタートさせるという意気込みを感じる演奏。4楽章があっさりしていて残念。 |
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★★★★ |
テンシュテット ロンドンフィル |
1楽章は透明感のあるきれいな演奏。2楽章はテンポがいい。CSOと比べると小さくまとまっている感じだがこちらも名演。 |
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★★★ |
ハイティンク ベルリンフィル |
1,2楽章はあっさりしているが3楽章は味わい深く4楽章は熱演。後半2楽章が熱い演奏でとてもすばらしい。 |
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★★★ |
バーンスタイン ニューヨークフィル |
いたってシンプルな演奏。新盤のほうが評価が高いが、私としてはこちらの方がお薦め。とても若々しい演奏。 |
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★★★ |
バーンスタイン アムステルダムコンセルトヘボウ管 |
2楽章がかなりくどい。全体的に劇的な演奏でバーンスタインにしてはテンポにメリハリがある。すこし力みすぎかなという感じも。 |
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★★★ |
バルビローリ ハレ管 |
カットのあるクレツキ盤以外で一番早い演奏だがそんなには感じない。2楽章の中間部に代表されるように時代がかっておりしかもエレガントな演奏。 |
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★★★ |
クレツキ ウィーンフィル |
往年のウィーンフィルの特徴がよくでているエレガントな演奏。変なカットが気になる。全体的にかなり早いテンポ |
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★★★ |
ワルター コロンビア響 |
刺激的な現代のマーラー演奏からするとちょっとものたらない面もあるがオールドファッションでとても骨のある演奏。 |
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★★★ |
ムーティー フィラデルフィア管 |
イタリア人らしい明るく陽気な演奏。1楽章のテンポなどピカイチ。4楽章が冗長な感じなのがとても残念。 |
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★★★ |
ケーゲル ドレスデンフィル |
一種独特なワールドを形成している演奏。特に2,3楽章が出色の出来。いやらしいぐらいおもしろい。最後があっさりしすぎで残念。 |
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★★★ |
ブーレーズ シカゴ響 |
非常にまとまっており質の高い演奏。4楽章があっさりしすぎている部分とくどい部分が併存しており若干脈絡のなさを感じた。 |
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★★★ |
アバド シカゴ響 |
新盤のBPO盤より完成度は高い。特に1楽章はテンポがいい。全体的にオーソドックスな演奏という印象 |
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★★ |
シェルヘン ロイヤルフィルハーモニー |
1楽章は異様に遅くテンポに脈絡がない、逆に2楽章は早い。シェルヘンらしい起伏の激しい演奏。 |
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★★ |
ドホナーニ クリーブランド管 |
確実なテンポで正確な演奏という印象。あっさりとしており若干面白みに欠けるきらいがある演奏。指揮者の生真面目さが感じられる。 |
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★★ |
セーゲルスタム デンマーク国立放送響 |
全体的にゆったりしていて冗長な感じもするがメリハリがある分救われている。トータルの演奏時間はそんなに長くないのが不思議。 |
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★★ |
ギーレン 南西ドイツ放送響 |
アーティキュレーションが部分的ではあるがとても独特。全体的にはあっさりした演奏である。 |
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★★ |
アバド ベルリンフィル |
CSO盤と比較するといろいろと試している感じだがイマイチ。わざとらしい表現も多く、ライブ特有の雑な感じも出ていて残念。 |
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★★ |
インバル フランクフルト放送響 |
室内楽のような透明感のある演奏だが金管がかなり弱い感じ。ボリューム感に欠ける演奏である。 |
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★ |
レヴァイン ロンドン響 |
全体的に流れるような演奏だが、印象に残らない演奏ともいえる。これといった特徴がないのも残念。 |
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★ |
クーベリック バイエルン国立放送響 |
ちょっとせわしない感じがする。全楽章を通じて落ち着きのなさを感じる。下町のマーラーといった感じか。 |
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★ |
ショルテイ シカゴ響 |
印象に残らない演奏。全体的に演奏に厚みが感じられない。薄っぺらな印象。 |
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× |
マゼル ウィーンフィル |
テンポが全体的に間延びしておりメリハリ無しただ単に遅いだけの演奏。 |
番外編 交響詩「ティターン」