ロンド・イン・ブーレスク(1972/1985)

 

@ 汐澤安彦=東京交響楽団 K20G-7169,70 1983.8.5

A 広上淳一=日本フィルハーモニー交響楽団 KICC178 1995.7

B 秋山和慶=東京佼成ウインドオーケストラ  KORB-2001 1984.7(オリジナル)

C  金洪才=大阪シンフォニカー  VPCD-81036,7 1987.9.13

 

もともとは吹奏楽用に書かれたマーチであるが、後年オーケストラ用に編曲

された経緯を持つ作品である。伊福部得意のミリタリーマーチをメインテーマ

とする堂々たる作品である。@ACの演奏はオーケストラ用の編曲版である。

演奏はオリジナルのB秋山=東京佼成WOをベストとして挙げたい。聞いて

いてうきうきしてくる軽快で楽しい演奏だ。この曲は吹奏楽ヴァージョンの

のほうがお奨めである。逆にオーケストラヴァージョンのほうは私はダメだ。

どうしても胃もたれがしてくるのだ。例えるなら油っこい天ぷらみたいな感じ

である。なのでBのCDが出るまではこの作品はあまり好きでなくたまにしか

聞かなかったものだ。胃もたれの原因はパーカッションだ。どうもくどくて

いけない。そのくどいのに加えてフルオーケストラの重厚な音量がかぶさって

くるので演奏時間は10分足らずの割には聞き終わったあとの疲労感が激しい

のだ。どこかの解説にこの曲のことを「伊福部のボレロ」とか書いてあったが

いっそのことスネアーだけでやったら結構いけるかもしれない。そんなことで

Bの演奏はこの曲の良さを再認識ではなくて気づかせてくれた名演奏だ。各地

の吹奏楽団で伊福部の曲を取り上げる気運が高まっているが、この曲なども

どんどん演奏してもらいたいものである。

 

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