トッカータ(1970)
@ 西村 洋(ギター) FOCD3144 1985.3.26
A 野坂 恵子(二十五弦筝) TYCY-5488 1995.5.24
トッカータとは「触れる」、「奏する」といった意味のイタリア語からくる音楽様式
のひとつで、技巧的、即興的な性格を持つ鍵盤音楽として16世紀末から作ら
れているものである。有名なところではBACHのトッカータ(BWV910〜916)が
知られているし、もっともポピュラーなところでは同じくBACHのトッカータとフーガ
ニ短調(チャラリ〜鼻から牛乳 ってやつです)が有名である。あの曲でいうと
最初の超有名な部分がトッカータでその後にすこし間を置いて始まるのがフーガ
である。そんなことからトッカータとは即興的で自由な音楽と考えればいいだろう。
伊福部のトッカータも非常に即興的で魅力的な作品である。演奏は文句無し@の
西村盤だ。全篇淀みなく流れるように聴かせてくれる名演だ。逆にAの野坂盤は
何を弾いているのかまったくわからない演奏だ。基本的に筝だとこの曲はちょっと
難しいのかもしれない。あと個人的にはハープやリュートでも演奏してみてもらいたい
と思う作品である。