ヴァイオリン協奏曲第2番(1978)
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芥川也寸志=小林武史 新交響楽団 FONC-5030 1980.4.6A
井上喜惟=緒方恵 アルメニアフィルハーモニー管絃楽団 ALT013‐4 2000.9.17
この協奏曲は1978年に作曲され翌年の3月にチェコスロバキアで初演。
日本での初演は1980年。芥川也寸志指揮の新交響楽団により行われ
ている。この初演の模様はいち早くFM−NHKで放送され当時高校3年
生だった私もわくわくしてこの新作に聞き入ったものだった。そのときの
演奏が@の録音だ。この第2番は前作の「ヴァイオリンと管弦楽のため
の協奏風狂詩曲」よりもヴィルトゥオーソ的要素が強く、それなりに聴かせ
るにはヴァイオリニストに相当の力量が要求される作品に仕上がっている。
私の専門はヴァイオリンではなくてコントラバスなのであんまり専門的な事
は分からないが、この作品のソロパートはチャイコフスキーとかシベリウス
とかの作品と比べて技巧的な難易度はそう高くないにしても、それ以上に
演奏効果を出すのが難しいのでは、と思ってしまうのだ。演奏のほうは文句
なしで@の芥川盤を推薦する。この曲は永らくこの@の盤しか存在しなかった
のだが、最近Aの井上盤が登場した。ただ演奏はいまひとつで小林武史の
圧倒的な演奏の前にはかなわないという感じである。今後何人もの日本人
ヴァイオリニストがこの曲に挑戦してくれることを願って止まない。