活性汚泥法とは 尿汚水を曝気(空気を吹き込んで酸素を供給すること)し続けると、好気性微生物が有機物を分解しながら増殖してきて、フロックと呼ばれる綿状の浮遊物を形成します。このフロックが活性汚泥です。その他の浮遊物も付着しさらに各種原生動物、藻類なども集まってきて尿汚水を浄化するのです。 さらに活性汚泥は、静置すると凝集・沈澱する性質も持っていますので、フロックと上澄水が分離できます。 これらの作用を利用するのが好気性浄化処理ですが、次の二つの方法に大別されます。 |
(1) | 活性汚泥法 曝気槽にフロックを高濃度に浮遊させ、そこに原水を投入し、曝気して好気処理をします。次いで沈澱槽に導入し、凝集・沈澱させ上澄水を分離して処分します。 これは運転方法によって二つの方法に分けられます。一つは連続式活性汚泥法というものですが、図には標準型を掲載しました。もう一つは、二番目の図に示した回分式活性汚泥法です。 両者の違いは、連続式ではそれぞれ機能の異なった槽を設置しますが、回分式活性汚泥法では、単一槽で原水の流入・曝気・沈澱・排水の四工程を行うところにあります。 |
(2) | 生物膜法 砕石などの濾材や円盤にフロックを付着させ、曝気を行わず、濾材間や表面の空気から酸素を取込む方法や、槽内の充填物にフロックを付着させ、曝気をして尿汚水を微生物膜に接触させる方法などがあります。 |
緑の線(−)は設けるのが望ましい単位装置。 ■ 連続式標準活性汚泥のフローチャート(畜産環境整備機構,1998) |
■ 回分式活性汚泥のフローチャート |