いぬまみ書店

つまりは私が読んだ本の勝手な評価のページなんですね。
よろしければ読んでやってくださいませ。
なお他ページ同様私の勝手な考えなので悪しからず。
これで読みたくなくなったって思われたら困っちゃうな〜σ(^◇^;)

 

「だめ恋愛脱出講座」 倉田真由美&岩月謙司  
青春出版社刊  256ページ 2002年6月初刊 (02/06/13)

 「だめんずうぉ〜か〜」著書のくらたまこと倉田真由美さんと最近心理療法で知名度が上がってきている香川大学の岩月教授との共著。今まで男運が悪いと言われている人を客観的に判断し7タイプに分類してそれぞれの傾向と対策を書き綴って有ります。実際に男運の悪いくらたまさんとそういった人たちのカウンセリングに当ってきた岩月教授の話だから含蓄があります。これを読んで両親の存在が子にとってとてつもなくここまで大きく影響していると言うのを知って衝撃を受けました。自分でもないとはいいきれないもんで。でもおかげでこれからどうやって過していこうかなというのが見えたような気がします。いろんなことにふんぎりついたしね。
 もし自分の男運の悪さだけでなく人間関係の悪さに辟易していたら、この本を一読してみるのをお勧めします。今まで分からなかった自分の奥深い心理や知らない間に出ている自分のオーラが分かるかもしれませんから。そして親との距離のおき方とかも考えることもできます。

 

「火と汐」  松本清張  (02/03/16)

 いろんな出版社から出てますよね、この本。実はこの本に収録されていたある短編(題名は忘れちゃいましたσ(^◇^;)を読んで以来松本清張作品が一切受けいれられなくなってしまいました。
 内容は、ある弁護士がある被疑者の弁護をして裁判を冤罪で勝ち取ったのですが実はその被疑者は本当に犯罪を犯していて、間違った弁護をしたことや不倫(その弁護士は同じ事務所の女性職員と不倫してました)をばらされたくなかったら自分をこのまま事務所におかせろと脅し始めます。そんな危険分子をそのまま置いておけないと思った弁護士が自分の身と女性職員の身のために被疑者を消すしかないと殺意を抱き始めたところで終わります。
 意外と臆病な私、この話を夜中に思い出してどうしようもない恐怖感に襲われまして寝れなかったことが何度もありました。それ以後テレビのサスペンスドラマだって松本作品は一度も見ておりません。さすが文壇の巨匠の作品は作品的に完成度が高いからリアリティがありすぎるのよ!この本は置いておくのも嫌だったので去年古本屋に売ってしまいました。

 でも高度なサスペンスをお好みならば松本作品はいいですよ。

 

「肩越しの恋人」  唯川 恵
マガジンハウス刊  293ページ 2001年9月初刊  読破期間約2日 (02/02/24)

 皆さんもご存知、第126回直木賞受賞作です。唯川さんの本はエッセイは読んだことあったのですが小説は初めてでした。たまたま会社の後輩が持っていたので借りて読みました。
 主人公は27歳の親友同士の女性2人、萌とるり子。萌はどこにでもいる標準的なOLでるり子はナルシスト・わがまま・傲慢・自分勝手という自分の感情まっしぐらの同姓に嫌われる典型的なタイプ。なぜかこの二人、5歳からの腐れ縁。このるり子が3度目の結婚式を華々しく挙げるところから話が始まります。そのうち萌は夫の浮気がもとで離婚を決めたるり子とひょんなことで知り合った家出高校生崇と共同生活をはじめます。萌の不倫相手柿崎、ゲイバーママの文ちゃん、ゲイ専門誌の書店オーナーのリョウ、いろんな人と知り合いながら二人は崇を家族に戻し、二人で新しい人生を生きていくことを決めたところで結んであります。
 まず読み終わった後の感想ですが、正直言って複雑な気持ちでした。ラスト20ページは「やられたっ!」って感じでした。
 読み始め当初はるり子の性格に辟易していた私。絶対そばにいて欲しくないタイプだと眉をひそめながら読んでおりました。けれどこうやって自分のためだけに生きていける彼女がちょっとはうらやましいとも思い始めていました。全然正反対の萌とるり子と思っていましたが、恋愛経験からこの人も自分が一番好きだという人で、つまりはるり子と根は同じだから付き合っているんだなと思うようになりました。それにいつまでも自分の美しさとわがままで全てを動かせることができないという現実をオカマのリョウからとどめとして諭され現実を受け入れながらも自分にふさわしい幸せを突き進み始めたときに、るり子をようやくいじらしく感じることができました。
 でもね〜、ほんとラスト20ページは「あらら、こうなっちゃうんだ。。。」。萌が決めた人生は「シングルマザー」。そのことについて私は否定する気は毛頭ないんですが、子供の父親ってのが驚きでした。読んで少したった今は、そうしないと普通の恋愛小説と同じだよなと納得したのですが、やっぱり複雑なんだよ〜ん。文体はきれいにさわやかに書いているから読んだ人の中にはすがすがしさを感じる方もいるのでしょうが…。
 とにかく人物描画が巧みでして、「なるほどこれが直木賞か〜っ」てうなるくらいでした。それは唯川さんがOL経験者でヤング文庫出身であることも少なからずあるのかなと思いましたね。萌と崇が違和感なく自然に描かれていましたし。もしかしたら前回受賞作「go!」のように映画化・ドラマ化もいけるかも!配役考えるのが楽しくなるくらい主要人物がメリハリあって面白かった。 

 とにもかくにも、どうぞ1度読んでみてください。できたら感想聞かせてください。
 私が「複雑」と思った結末を他の人はどう思ったか聞いてみたいんです。

 おまけとして。。。私が考えた「肩越しの恋人」キャスティング

 →財前直見  るり子→松嶋奈々子または菊池桃子
 →できたらジャニーズの20代前半の子 10代では少々内容がやばいのでσ(^◇^;)
 文ちゃん→パパイヤ鈴木  リョウ→う〜んGAKUTあたりかなぁ
 柿島→この役が一番悩む。だって主要人物で一番ずるくてつまんない性格なんだもん。
 風間トオルあたりかな。本当はオカマの役やらせたいんだけど。。。(謎)
 信二(るり子の3度目の夫)→山崎邦正あたりだと。