記事タイトル:隠蔽のリスク 


書き込み欄へ  ヘルプ
お名前: 鎌谷直之   
考えが違った人がいるのは良いことです。私は山中先生の考えとちょっと違って、それは
変な世の中ではなく、望ましい世の中だと思います。しかし、好き嫌いにかかわらず、こ
れからどんどんそういう世の中に
なることは確実だと思います。

氾濫する情報を利用して、次の自分の行動様式を決める。そこに必要な学問こそ確率統計
であると我々は主張しています。人々が他人の指示により行動するのではなく、自分の判
断により行動する社会、そういう社会に確実になっていくと思います。それでは国民すべ
てが確率統計を学び、医学を学ばなければならないというのか。そう、私はそうすべきだ
と思います。

そのような社会では、医療が最も大きな問題となり、最も大きな産業であり、最も多くの
人々が働く場所となるとピータードラッガーの最新の本、Next societyに書いてありまし
た。小泉さんにも読ませたい本です。
[2002年8月28日 18時24分49秒]

お名前: 谷口敦夫   
治験中に届く製薬会社からの副作用情報では現在進行中のある治験の右に出るものはない
でしょう。すでに15-16の重篤な有害事象について、報告があり、治験中の患者さんに対し
てその都度説明が要求されております。月1回受診される患者さんに対し、6月は3件、7月
は5件、8月は1件の 重篤な有害事象を説明し、改めて同意をいただきました。副作用の説
明をしただけでは単に患者さんに不安を与えるだけ、になりますので、説明の過程で、報
告された有害事象に対する自分の評価も伝えておりますし、そうせざるを得ないと思いま
す。
[2002年8月26日 13時57分11秒]

お名前: 山中 寿   
隠蔽はリスクが高いことは当然ですが、現在社会では「情報を止める」行為自体が批判
の対象になっています。隠蔽は意図的に情報を止める行為ですね。
流れてきた情報を次の人々に流さないと「どうして知らせなかったのか」と批判される
わけです。情報を流さない原因が自己の判断であっても単なる怠慢であっても時間的制
約得あっても結果は同じです。薬剤エイズ然り、狂牛病然り。現在では、その反動で
「情報のたれ流し」状態が続いています。
例えば、治験中には製薬会社からいっぱい副作用情報が届きます。治験担当医師はそれ
をすべて患者さんに伝える義務があり、知らせないと「情報を止めた」ことで糾弾され
ます。治験薬だけではありません。一般処方薬だって同じでしょう。それが持つ意義を
誰も判断しない(してはならない)情報だけが大量に流れ続け、情報を終末で受けとる
人(薬の場合は患者さん)が大変な思いをすることになります。病気になったらよほど
勉強しないと大変なことになる、そんな変な世の中になっているように思います。
我々医師はプロフェッショナルとして情報の評価を積極的に行うべきだとおもいます。
EBMの考え方にある批判的吟味はこの意味で大切だと考えますが、如何でしょう。
[2002年8月24日 12時7分54秒]

お名前: 鎌谷直之   
現代では隠蔽のリスクは非常に大きくなっていると思います。

エンロンやワールドコムの場合も、倒産した事実より、隠蔽したことが非難されているよ
うで、ブッシュが脅威的速度で隠蔽防止の法律を作ったそうです。ウソを言ったり隠した
らとんでもない罰を受けるそうです。アメリカじゅうの会社が、実はこうだったというこ
とを積極的に出しているそうです。

日本ハムもウソや隠蔽をしなければリスクはこれほど大きくならなかったでしょうが、今
では倒産の可能性もあるでしょう。
[2002年8月22日 16時6分51秒]

このテーマについての発言をどうぞ。
氏名
E-mail URL
※ 書き込みはご自分がいれた改行+カラム端でも自動改行されます。

半角カナは使用しないようにしてください。文字化けします。
記事一覧に戻る