記事タイトル:ACR報告 


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お名前: 寺井千尋   
今回は炎症と動脈硬化、リウマチ性疾患における虚血性心疾患の意義に関連したものを多く見聞きしてきました。RidkerはHarvardのCardiologistで、hs-CRP(high-sensitivity CRP)は脂質代謝のマーカーを含めあらゆるマーカーの中で最も強い心筋梗塞の危険予測因子であると報告している人です。これまで不勉強でよく知らなかったのですが、心筋梗塞の35%は総コレステロール200以下の人に起きておりその半分はコレステロール正常の人に発症している、動脈硬化でプラークが形成される過程は脂質代謝が最も関与するが、心筋梗塞に直結するプラークの破裂には炎症が関与する、すなわちリンパ球、単球系など炎症性細胞浸潤の多い不安定なプラークが破綻し急激に血栓が形成され心筋梗塞に至るそうで、心筋梗塞は我々の領域の病気らしいです。その他、SLEで動脈硬化性病変による心血管病変が死因として重要なのは有名ですが、RAでも心血管造影をすると動脈硬化による心血管病変が極めて多く、その予測には頚動脈エコーが有用であるといった報告が多く、当センターでもRAの動脈硬化・心病変に手をつけるべきだと思います。
[2000年11月20日 9時1分19秒]

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