記事タイトル:コートジボアールでの地域医療 


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お名前: 赤真秀人   
梶山先生のおかげで、家で久しぶりに地球儀を眺める機会を持ちました。
コートジボアールは、リベリアとガーナとブルキナファソなどの国に囲まれた
ギニア湾岸の国でした。みなさん、どこかわかりますか?
[2001年8月18日 9時52分20秒]

お名前: 梶山 浩   
梶山です。妻の友人(看護婦)がJICAの一員として、
コートジボアールにいます。少ない医療物資の中、
毎日奮闘している様です。メールの一部を紹介し
ます。当然かも知れませんが、同じ地球上ながら、
全く別世界の出来事の様で、毎日のこちらでの仕
事を当たり前のように行っている僕らはなんと幸
せなんだろう考えさせられました。

今日もまた悲しい光景を目にしました。聞いて下さい。
病院に運ばれてきた患者さんで年は20代後半から30才代くらいの女性。
意識状態、呼吸状態も悪い方でした。すぐに点滴治療と酸素投与が必要でした。
点滴するにもこっちのシステムは看護士が血液検査の処方を書いてそれから検査して
結果が出るのに30分以上はかかり、その結果をもとに薬の処方を書いて病院内の薬
局で買い、そして点滴施行になります。
お金のない人は検査代、薬代が払えないのでお金を探し求めて村に帰ってかき集めて
きます。それでお金が用意できればいいのですが、用意出来なければそれまでです。
金額はちなみに検査一式3000cfa(\480),薬代(この患者さんの場合6000cfa
(\960)でした。やっと旦那さんがお金をかき集めてきたのは2時間もたった頃だろう
か。時すでに遅し、患者さんは瀕死状態。看護士は点滴をあきらめ、都市の大きな病
院への転送を家族に切り出した。救急車を使うにも10000〜7000cfa(\1600
〜\1120)かかり、向こうで治療するにもまたお金がかかります。
一般の農民にとってはたやすく捻出できる金額ではありません。
家族はなすすべもなくすぐにその患者さんは息を引き取りました。
となりのベットにも同様に全身状態の悪い女性がいました。
その方も薬が用意できるまでにしばらくかかりました。(2時間以上)
全身状態悪いなりにもついさっきまで話ができてたのに、さあ、点滴をしよう、の
寸前で息を引き取りました。先に亡くなった方の霊が引き連れていくかのように・・・
付き添っていた家族もびっくりで狂ったように泣叫んでいました。

後で話をした看護士はこう言います。『お金がなければなにもできない。
この診療所は酸素もない。あるのは体温計と血圧計と体重計と簡単な縫合処置だけ。
これがアフリカだ。』『彼女は死を待つだけ?』と、私。
『それは神が知る』と看護士。

ほんとに限界が見え過ぎてます。日本では助かる命もここでは助かりません。
死ぬ人が多すぎます。
貧困問題、医療サービスの低さ、衛生事情、交通事情、宗教観など様々な問題を抱え
た途上国。果たして明るい未来はくるのか?
[2001年8月16日 10時49分22秒]

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