記事タイトル:Mendel と Fisher |
それは有名な話です。真実とは、発見される前にすでに存在するのではなく、 天才が頭の中で新たに作り出すものかも。いったん作り出されるとあまねく 存在し始めるものかも。 Fisherは最も優れた統計学者で、二番目に優れた遺伝学者です。ちなみに 遺伝学の一番はメンデル、三番はモルガンです。[2000年8月14日 19時31分2秒]
赤真先生、ありがとうございます。[2000年8月14日 17時25分17秒]
小竹先生,恐れ入りました。RAS Fisher の1936年の論文のCOPYを 図書館に依頼します。手に入り次第、先生にもお渡しします。[2000年8月14日 17時16分56秒]
Mendelのdataがきれいすぎる、というのは、科学史、科学論のなかでよくでてくる話しの ような気が致します。また、これは、科学哲学での『観察における理論負荷性』(つまり 観察は理論負荷的なものでしかありえない)という主張とも関係のある重要な問題では ないでしょうか。 exact probability testのFisherはSir Ronald Aylmer Fisher(1890-1962)です。 以前、古書店(神保町の明倫館)でみつけたR.A.Fisherの『統計的方法と科学的推論、 岩波書店1962年、原著は1959年』を繙いてみましたところ「1936年の論文」に関しての記述はみあたりませんが、メンデル理論については簡単にふれています。 たぶん「MendelとFisher」のFisherはR.A.Fisherではないでしょうか。[2000年8月14日 14時40分4秒]
ベイズの定理の件、回答しました。なお、2重投稿してしまいました。 統計のお話を読んでいたら、MendelとFisher (連鎖解析の話でなじみのあるMorganでは ありません)のことが出てきました。Mendelは、遺伝学で重要な3法則(優性、分離、 独立)を1865年に発見し、それは極めて画期的であったことは間違いありません。 しかし、Fisher は1936年の論文で、Mendel のデータが余りにもきれいすぎて不自然で あることを論文に報告したようです。私は好奇心からこの論文のコピーを手に入れようか と思っています。具体的には、2種類の形質の表現型の頻度が、AB:Ab:aB:ab=9:3:3:1で あることが、7つの形質について、すべて観測数と期待数の差が標準偏差より少ないこと から、細かく計算するとそのようなきれいなデータが得られる確率はわずかに3.5%に 過ぎないのだそうです。 さらに、 7 形質をその表現型できちんと判定するのは時に困難であり、さらにすべて7つの染色体 に独立して存在した(つまりMorganが登場しなかったということでしょうか)というのも 偶然性が高すぎ、また他の生物学者の追試実験でうまくいった例はなかったそうです。 そもそもエンドウマメの染色体数はいくつなのでしょうか。 いずれにせよ、Mendelが優秀な学者であったことには異論はないのですが、おそらく 統計学による検定や推定法の未発達だった時代に、彼には失礼ながら、頭の中で観測値を 造ってしまっていた、あるいはダメなデータは故意に捨ててしまったのかも!! しれません。 と、記載していたら、隣の谷口先生は、ほぼこのような話を他の本で読んだことがあると のことでしたし、他のある方もご存じでした。ひょっとして有名なお話だったのでしょう か? 皆さんはご存じでしたか? ところで、Fisher とは、Fisher's exact probability test のFisher なのでしょう か?[2000年8月14日 10時26分54秒]