記事タイトル:国家試験の禁忌肢 |
低ナトリウムの急激補正はいけないとの知識はありましたが、その 理由は詳しく知りませんでした。 myelinolysisの起きる病態は、しかも橋の付近に起きる原因はなんですか。 浸透圧差の関係で、急激に水が組織から血管に移行し、組織で脱水が起き myelinolysisを起こす?それにしてもどうして橋に?[2001年4月28日 9時31分48秒]
禁忌肢とは直接の関係はありませんが・・・。 「低ナトリウム血症の急激な補正はしない(大変危険な橋中心髄鞘融解(central pontine myelinolysis)を起こす可能性ががある)」は有名ですが、私が新松戸の病院で働いていたとき 、他院での低ナトリウム血漿の急激な是正による基底核障害による神経精神障害の患者さんに遭 遇しました。MRIなどの結果から、extra pontine myelinolysis と言うのだそうです。珍し そうだから内科医一般に対する教育の意味も含めてどこかに発表しようかな、とも思ったのです が、神経内科のドクターが、それほどでもないんじゃない、といったこととともに面倒くさかっ たので、そのままになりました。 今でもやはり、珍しいんじゃないかと思っているのですが、皆さん、この病態を知っていました か??[2001年4月27日 8時30分50秒]
ただし、腎障害の高尿酸血症にアロプリノールを投与するときには、重篤な副作用出現頻 度が高いことについての注意喚起が一行ほしいところです。[2001年4月26日 13時43分58秒]
なにか国家試験に関する情報があるかと思ってちょっとみてみたら、こんなHPがありまし た。 門外不出、オリジナル、 厳選「禁忌肢」出題予想リスト決定版 内分泌代謝 1.急性痛風発作のときにアロプリノール、プロベネシッドを投与する。(痛風発作時に尿 酸値を上下させると反って発作が増悪する。尿酸値を下げるのは発作がおさまって1週間 ほどしておちついてから尿酸低下剤を徐々にはじめは半錠くらいから始めるべし。(資料 中新聞の健康欄での質問に対する足立の答えを熟読参照のこと) 1.腎障害がある高尿酸血症患者にはプロベネシッドを使わずアロプリノールを使用するこ と(尿酸排泄を増やし腎障害を助長する) 1.低ナトリウム血症の急激な補正はしない(大変危険な橋中心髄鞘融解(central pontine myelinolysis)を起こす可能性ががある) 1.インスリン使用中の糖尿病患者さんに高血圧がみられた場合ベーターブロッカーは控え る(振戦などの低血糖発作の症状を隠してしまうので危険な低血糖の発見が遅れる。腎障 害が軽ければアンギオテンシン転換酵素阻害薬を、腎障害が強ければカルシウムブロッ カーを使うと良い) 1.原発性副甲状腺機能亢進症にサイアザイドは禁忌(サイアザイドはカルシウムの再吸収 を促進する) 痛風に関する項が2つもあるとは正直驚きました。 しかし、循環器には 5.「心不全に禁忌」とされていた「β遮断薬」は最近「拡張型心筋症」での有効性が確認 されつつある。絶対禁忌ではなく、注意して使用可。 という記載もあり、結構大変そうです。 6.「ニトログリセリン」は緑内障に禁忌、という項も見られました。[2001年4月26日 13時42分26秒]